モーツァルト・マチネ 第2回:ミューザ川崎シンフォニーホール と 有元利夫展~天空の音楽~ | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~絵画も音楽で…~

「土曜の朝はモーツァルト」
って言葉につられて やってきました。

モーツァルト・マチネ 第2回

11時~
ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:ユベール・スダーン
Tokyo Symphony モーツァルト・プレーヤーズ
ヴァイオリン:鈴木 愛理


最初に 桐朋の3年生という若手、鈴木愛理さんのソロで
🎵W.A.Mozart:ヴァイオリン協奏曲第5番 イ長調「トルコ風」
無難なテンポでまとまった演奏って感じ。オケ配置は上手にヴィオラ。オケはビブラートをかけない直球勝負。
それに対してソロはビブラートいっぱいのキラキラ模様。
お互い悪くはないのですが、これ以上に主張すると 地滑り起こしそうな予感。
ちょっぴりミスキャストかなぁ~って印象。
鈴木さんは、少し古いタイプの指揮者で、ロマン派の協奏曲を聴いてみたくなるスタイルでした。

続いて
🎵W.A.Mozart:交響曲第40番 ト短調 初稿
つまりクラリネットが省かれた編成。
音が鳴った瞬間 驚き。まったく違った音が飛んできました。
テンポは速めですが 極端さはなく、フレーズの膨らみに古楽器奏法の影を感じるのは、スダーンさんの解釈そのもの。
今日は3階1列で聴いたのですが、ここの3階は普通のホールの2階くらいの高さで、より舞台に近い。音のバランスの良さに感動。弦楽器の中に対等に管楽器の音色が響きます。第2ファゴットの音もしっかり聴きとれるくらい。結果、W.A.Mozartの音楽が立体的に浮かび上がって、生き生きと響きました。
一部の古楽器演奏者のように、強制的に元気を注入っていう荒治療ではなく、普通の演奏でもこうすれば古典派は楽しいよ~って感じ。

今回は座席もちょうどピッタリ。
反復も適度に省略して、身軽な夏の服装となって、指揮者の力量最大限に発揮って感じの後半でした。

大満足の気分でホールを出ても、まだお昼。

次に向かったのは目黒。

🎨有元利夫展~天空の音楽~

東京都庭園美術館


有元さんの絵画はバロック音楽をテーマにしたものもあり、また デンオンのクラシックCDのジャケットに使われたりと、前から気になっていた画家のひとり。
今回 没後25年ということでの企画展、忘れないうちに行こうということで…

今回は、テーマやモティーフごとにまとめての展示で、とてもわかりやすかったです。
単純化した具象と、人物の静かな動きとの 不釣り合いな釣り合いに 魅力を感じます。マグリットの様な直接的な矛盾を提示するわけでもないのに、なぜか空想の深い思考に巻き込まれていく風。
私的には、バロック音楽というより 印象派のピアノ曲、もしくはルネサンスのマドリガルが聞こえてきました。

展覧会のあとは 庭園でのんびり。


木陰に入ると汗が止まるような気がするのは、やっぱり風景のせい?それとも土の上だから本当に涼しいの?