~4から3に~
吐息が白い。
今までは湿度が低くて 吐息も白くならなかった。
一昨日、昨日と着たロングコートは岩手仕様。中にセーターを着ると 暑すぎ。今日はセーターだけ。小雪混じりの首都圏は冷え込みましたが、軽装で歩くと気持ち良い。
そんな中、西武線に乗って 所沢へ。
古典弦楽四重奏団 F.J.Haydn弦楽四重奏曲全曲シリーズ
15時~
松明堂音楽ホール
昨年までの、前期の珍しく、かつ 充実した作品群から、有名な作品が入ってくるところにやってきました。
今日は座りたい座席が取れず、一番前のド真ん中の左側、目の前に第1ヴァイオリンの譜面がある位置。
最初は
🎵F.J.Haydn:弦楽四重奏曲 ハ長調 作品33-3『鳥』
冒頭の刻みが不安定でドキッとしたものの、反復したあとからは普段通り。普通なら両翼配置が楽しいのですが、あまりに前すぎて 第1ヴァイオリンの音が直撃。
落ち着いた第3楽章は、第1ヴァイオリンの囀りがとってもきれいに決まりました。しかし速い楽章は 第1ヴァイオリンの音中心になってしまいました。
🎵F.J.Haydn:弦楽四重奏曲 変ロ長調 作品33-4
ここで聴き方を修正。
目の前に、見にくい角度ではあるものの、譜面があるので、第1ヴァイオリンを追いかける(先行する)かたちに。すると見通しが良くなり、音に立体感が出てきました。
いかにもF.J.Haydn、ソナタ形式の典型みたいな第1楽章からはじまり、おどけた終楽章まで、実験といたずらっぽい遊び心が たくさん仕掛けられているのがわかる。とっても楽しめました。
作品33は F.J.Haydnのハイドンらしさが凝縮された 素晴らしい作品。実演だとそれが直に伝わってきます。
後半は
🎵F.J.Haydn:弦楽四重奏曲 変ホ長調 作品50-3
ちょっぴり地味な作品50ですが、堂々たる構えでは 作品33を超えています。
充実した楽器の扱いが素晴らしい第2楽章。最初のヴィオラとチェロだけの主題が 花が開いていくように展開する様子がそれは見事。
第4楽章では 最後、それまで旋律を一手に引き受けていた第1ヴァイオリンから、主題が第2ヴァイオリンに移り、消え入るように終わっていく様は幽玄の趣。
今日は3曲。
最後にチェロの田崎さんが「最初は4曲ずつやる予定でしたが、年をとることを忘れていました」ということで 3曲になった由。
演奏後 第1ヴァイオリンの川原さんの譜面を見たら 1つ1つの音符にボウイング(アップは必ず)の指示や、その他の記号がいっぱい。演奏に当たる準備の量を見ることができました。
ここのホール、一番良い席は 絶対に一番後ろ。休憩時間に立たなきゃいけない補助席です。
帰りに新宿のタワレコで、出たばかりのF.J.Haydnの鍵盤独奏曲全集(ナクソス)を購入。演奏しているトム・ベヒンはトルコ行進曲つきで、素晴らしい色彩のCD録音がお気に入りの奏者。期待でワクワクです。