NHK交響楽団 定期演奏会:NHKホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~やってもうた~

暑さ復活の横浜。朝イチで避暑を兼ねて図書館へ。
そして午後からNHKホール(渋谷)で音楽会…
のつもりだった。

ところが 会場に開場時間に行くと、
それらしい人が誰もいない。

門のところの案内を見ると。

『18時開演』

やってもうた!

来週のが16時だ。

もしやチケット…

大丈夫、ちゃんと今日のだ。


来週と勘違いしたのか、午後6時を16時と勘違いしたのかはわからないけど、中途半端な時間ができた。

見るだけと決めて、タワレコへ。
ここでも、やってもうた。
荷物が増えた。

そして戻って

NHK交響楽団 定期演奏会 

18時~
NHKホール


前回、目的の曲が原発の影響で変更となり、めちゃめちゃ頭にきたのが3ヶ月前だから、かなり早いサイクルでのN響。
今回は 私の好きな指揮者で、プログラムも良いので行きました。

指揮:ヘルベルト・ブロムシュテット

プログラムは
🎵J.Sibelius:ヴァイオリン協奏曲
🎵ドヴォルザーク:『新世界交響曲』

最初のJ.Sibelius、予定のヴァイオリニストのナントカ カントカがキャンセル。そこでの代役が 熱すぎるヴァイオリニスト、竹澤恭子。

第1楽章の頭から やたらテンションが高い。 J.Sibeliusではなく、バルトークみたい。松ヤニが手裏剣みたいに飛んできそう。
オケは完全に伴奏にまわり、繊細な響きをつけてくる。
第2楽章も同様。
そして 躍動感溢れるはずの3楽章も、重心の低いこと。管楽器もズドンと真っ直ぐ。
ということで、私的には素晴らしい演奏の部類。1つ1つの音が弾力溢れる強靭なもの。私の思っているJ.Sibeliusとは異なる感じもありましたが、フィンランドはアジア人種って考えると、コレってありかも…みたいな説得力のあるものでした。

竹澤さんは、今年の新潟のラ・フォル・ジュルネでも、仙台フィルとの共演のチケット買いつつも、 お友達に渡してしまったくらいのイメージしか持っていませんでしたが、今日で復活。女性版炎のお方と評価しましょう。

後半の新世界は、2つの楽章を続けて演奏するスタイルを取りました。

第1楽章の冒頭の弦楽器の繊細な表現から見事。
きめ細かい弦楽器群に対して、ドバッと一気に吹き出すような管楽器群の対比がユニーク。そして両翼配置が効果的。

そのまま第2楽章へ休みなし。
家路の旋律は 朴訥で美しく響く。素朴な美しさは 自然の中のざわめきの様。ゆっくり聴かせよう と言うのとは真逆の方向。弱音器のついた弦楽器群の微妙な揺れが本当に美しい。私の座った1階左手サイドの前に置かれたコントラバスが お腹に響く。男性的な響きが素敵でした。

第3楽章も快活。
中間部の管楽器の旋律はテヌートいっぱい。その旋律の最後の部分のトリルのチャーミングなこと。特にクラリネットのそれにゾクゾク。

休まずに第4楽章。
折り目正しいきっちりとしたフィナーレ。大きな音と感じることのない 精巧なバランスでまとめてくるあたりは さすが。

本当に素晴らしい演奏でした。6月のN響の不満を今回で解消できました。
ドイツ統一後のブロムシュテットさんの演奏は、本当に素晴らしいです。来週は3階席から楽しみます。