日本フィルハーモニー交響楽団 定期演奏会:サントリーホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~鮮やかなペンキ~

台風が日本列島横断。
と いう一大事にもかかわらず、横浜は朝から強い南風が吹くものの、太陽が顔を出し 蒸し暑い。朝イチで競歩の中継をひたすら見ていたら、室内の暑さでこちらがバテた。
それにしても日本の3選手は本当に素晴らしい活躍。競歩中継をしちゃったTBSにも、あっぱれ。

そして午後からは都内へ。


日本フィル定期演奏会 

14時~
サントリーホール

指揮:ピエタリ・インキネン
メゾソプラノ:アンネリー・ペーボ
合唱:栗友会、杉並児童合唱団


🎵G.Mahler:交響曲第3番 二短調

クラシック音楽の中でも屈指の大曲。プログラムには約100分とある。
この曲は30年近く前に、読響の定期で聴いて疲れた覚えが… その時のソロは伊原さんで、そこだけはしっかり覚えている。それは良かったというより、目の前だったからかも…

今日は1階一番後ろでしたが、中央よりで 全体のバランスはまずまず。

第1楽章が始まると、すぐにG.Mahlerの色彩パステル調のコントラストも鮮やかな色合い。それは やっぱりMahler(←ペンキ屋)だからか。
それにしても長い第1楽章。ソナタ形式とかプログラムに書かれているけど 普通のシンフォニー1曲分の楽章は、私の能力を超えていて、途中でどーなったのか そーなったのか良くわからなくなって終了。そこで思わず拍手したくなる長さ。

レントラーの第2楽章。
美しい逆附点リズムの森の動物たちの音楽。
時々嵐のような風が吹くものの、それは暴風ではなく 木の枝と戯れる風のよう。聴いていて気持ち良い。大オーケストラでも繊細な音。あっという間の第2楽章でした。

続く第3楽章も室内楽的な音楽。鳥の声がいっぱいの自然の讃歌。爽やかな風がホールにいっぱい。
中間部に舞台裏から聞こえてくる素敵なポストホルンは アルプスの山の上で休息している時に 麓から聞こえてくる様。そんな素敵な風景の音楽。今回はそれを完璧に吹いたトランペット奏者は見事でした。そしてホールに流れる風を読んだ指揮者も。

ここで満足しちゃった感じになっちゃうのは この曲 長すぎるから。

普通の方はここからメイン。

第4楽章はメゾソプラノの堂々とした歌。1つ1つの歌詞がしっかりわかる丁寧な歌い方がいい。
続く第5楽章はドイツ民謡風の楽しい曲。単純に耳を傾けていてハッとさせられたのは、ソプラノとアルトの合唱の掛け合い。サントリーホールのP席の中央に児童合唱をはさんで 左右に分けたため、鮮やかな効果。こんなに楽しい曲だったんだ。
続いて第6楽章、終楽章へ。
アダージョは器楽だけ。初めて聴いた時、なんで歌が入らないのか って不思議に思った覚えが。今日聴いて なんだかわかったような…
鮮やかな色でも、決してキツくない透明感のある幻燈のようなきらめきは 新しい発見。

昨年のJ.Sibeliusに続くインキネンさん。オーケストラの8割方のエネルギーでコントロールする感じがいい。
私としてはF.SchubertやF.Mendelssohnを聴いてみたいです。
間違いなく注目すべき指揮者です。

今日はお友達からいただいた招待券。その分、いっぱいいっぱい心から拍手できました。