マリー・アントワネットの愛した音楽:東京都美術館 講堂 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~オーストリアからフランスへ~

昼間 暖かかった関東地方。

東京オペラの森 2008「ルーヴル美術館展 フランス宮廷の美」記念コンサート
『マリー・アントワネットの愛した音楽』

東京都美術館 講堂
14時~

フォルテピアノ:小倉 貴久子


曲は
🎵ヴァーゲンザイル:ディヴェルティメント ト長調 作品2-4
🎵J.HAYDN:ソナタ第31番 ホ長調(ホーボーケン番号)
🎵ドゥシェック:「フランス王妃の苦悩」
🎵ドゥシェック:ソナタ ハ長調 作品9-2

まずはウィーン時代の曲から2曲。
ヴァーゲンザイルは4つの楽章からなる小さな曲。アントワネットが子どもの時に弾いたハズっていう曲だそうです。
続いてハイドン。なかなか弾かれない曲ですが、先日の高田さんの音楽会と同様、ロマンあふれる素敵な曲。ペダルの効果的利用が冴え渡り、特徴あるフレーズの扱いもうまく、表情豊かに仕上げられていました。変奏曲の終楽章も、装飾を加えることはしませんでしたが 、それぞれの描きわけがバッチリで良かったです。

後半はフランス王妃時代に因んだ ドゥシェックの作品。
最初の「フランス王妃の苦悩」は強烈な表題作品。 昨年 役者さんつきで演奏されたのを聴いたけど、めったに演奏されない珍しい曲。アントワネットが囚われてから、ギロチンで死に、天国に行くまでを描いたもの。楽譜に細かい書き込み(情景)が記されているので、それをどのように伝えるかが問題。小倉さんは弾きながら 語りました。
ソナタはとっても大きな作品。ソナタ形式では2つの主題がしっり対比されているし、まるでベートーヴェンの初期~中期の作品みたい。ロマン派も得意にする小倉さんらしく、堂々と颯爽と弾かれました。作品は見事な構築。古典のレパートリーに載っても遜色ないもの。入念な展開をす第1楽章。美しいまどろみの第2楽章など、聴きどころ満載でした。

アンコールは
🎵ケルビーニ:ソナタ~第1楽章
イタリアオペラっぽい、歌う右手がきれいに流れる曲。曲の対比がはっきりとわかるプログラム構成。

帰りに湯島天神を周ったら、最後の梅が良い香りでした。