神戸市室内合奏団定期演奏会『ウィーン古典派の輝き』:神戸新聞松方ホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~素晴らしい指導で輝く 町のオーケストラ~

昨日に引き続き、今日も音楽会。

神戸新聞松方ホールで 
神戸市室内合奏団の定期演奏会
『ウィーン古典派の輝き』

指揮:ゲルハルト ボッセ
ピアノ:陳 政宇


曲は
🎵W.A.MOZART:交響曲第36番 ハ長調『リンツ』
🎵W.A.MOZART:ピアノ協奏曲第21番 ハ長調
🎵J.HAYDN:交響曲第86番 ニ長調

なかなか凝ったプログラム。
オーケストラは弦が8-6-4-3-1
私は前から2列目ど真ん中で聴きました。

リンツは 速めのテンポで、ボッセ先生らしいメリハリのある演奏。ヴァイオリンを左側にまとめた配置は、ヴァイオリンのユニゾンで、厚く豊かな響きが堪能できました。

ピアノ協奏曲は、キラキラ輝く音の粒の美しさが モーツァルトにピッタリ。速めのテンポの若々しいオーケストラの伴奏が、がっちりとピアノを支えてました。陳さんという 若手の中国のピアニスト。繊細な表現が良かったです。ショパンやシューベルトを聴いてみたくなりました。

アンコール
🎵チャイコフスキー:ロマンス ヘ短調
とても綺麗な演奏が聴けました。

そしてメインのハイドン。不満のない演奏になるだろうな…と思っていたら…
素晴らしいを超える、私的には『完璧』な演奏。極めてオーソドックスなつくり。しかし 音の流れとふくらみ、そして響きのバランスの見事なこと。普通に流すれるだろうなという場面での、整えられたアンサンブルにかけられた ちょっとしたニュアンスや、楽器間の掛け合いが、絶妙かつ明瞭に出してくる立体感。目から鱗的な演奏が聴けました。特に第2楽章の明暗の万華鏡には、何も言えませんでした。
このハイドンは、今まで聴いたハイドンの管弦楽曲の実演の、私的トップ3、間違いなしになりました。

素晴らしい音楽を堪能してきました。

神戸市室内合奏団は、ボッセ先生の下で本当に素晴らしい演奏を続けています。
この7年間で何回、神戸まで行ったか。そのうち 忘れられない演奏が何回あったか。地味なプログラミングと、地元中心の活動なので目立ちませんが、名演奏に出会う確率の高さは、古典派好きの私にとっては、日本一でしょう。

市が運営する 素晴らしいオーケストラ、町の誇りですね。