東京オペラプロデュース第82回定期~美しきパースの娘~ その1 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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~小さな手のひらにひとつ~

今日は新宿
新国立劇場 中劇場
15時~


👗G.BIZET(ビゼー):オペラ『美しいパースの娘』
~東京オペラプロデュース第82回定期~
を観てきました。


私は中学時代から、30年にわたって この作品を追いかけてきました。そしてこの頃は、もしかして、一生出会うことができない作品かなぁ、とも思っていたくらい。
後にビゼーは このオペラから4曲を選び 、管弦楽組曲として出版。そちらはCDでも複数の録音があり、聴くことができます。しかし、こちらも実演は聴いたこともありません。

なぜこの作品を、30年以上にわたって追いかけたかというと、その美しい旋律の魅力。

組曲で聴ける4曲も素敵ですが、私が 聴きたいって思った曲が、組曲に入ってないことも そのきっかけ。
1つ目は、昔 NHKのみんなの歌で流れていた「小さな木の実」って曲をご存じでしょうか? その原曲(正しくは、それ以前の自作のオペラからの転用で『パースの娘』に取り入れたのですが…)がこのオペラのアリア。
もう1つが、誰もが知っている アルルの女 第2組曲の、フルートのハープの名曲「メヌエット」。これは『アルルの女』からではなく『パースの娘』から転用して、『アルルの女』の組曲にいれたもの。本来は二重唱の曲なのです。

そのような作品が、今日 明日と日本初演。
そこで初日に駆けつけました。

まずはプログラムを購入。楽曲解説が丁寧。今回は複数の稿があり、それを参考に 組み合わせたかたちでの上演とのこと。複数の稿についての言及はなかったものの、各ナンバー(歌)について、ビゼーがどの作曲家の作品を模して作ったのであろうかとの類推など、興味ある論説に仕上がっていました。

ビゼーは、私も多くの作品を聴くに従って、転用が多いのには気がついてましたが、今回 その転用の多さの理由が わかったような気もしました。プログラムには、他の作曲家の模倣の積み重ねが、ビゼーの特徴だった と、まとめてありました。

この作品については、台本に問題ありと言われてましたが、それは否定できない事実。
そのようなことを含めた、今日のオペラ公演の具体的な感想は、明日の日記にまとめます。

最後にひとこと!
席割りは細かく分けられていました。私は前から8列目の、上手端から6番目。一番安い席でしたが舞台全体がしっかり観れて、良い位置でした。そこが6000円という格安。十分に行って損のない公演でした。