せんくら2018:3日目~13,14 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

今日のスタート(この前の公演)のレポートは(↓)これです🤗
 


日立システムズホール(旭ヶ丘)からイズミティ21(泉中央)に移動🚃💨

↑昨日まではかなりのコンサートのチケットが残っていたのですが、当日になるとほぼ完売!

こんなにいたのか!仙台ゆかりの名演奏家。ベートーヴェンにこめる、ふるさと東北への想い

13時45分〜
仙台銀行ホール イズミティ21~小ホール


オーボエ:西沢 澄博
クラリネット:伊藤 圭
ファゴット:水野 一英
ホルン:庄司 雄大
ピアノ:津田 裕也

せんくらの紹介文は
『仙台フィルのオーボエ首席西沢、ファゴット首席水野に加え、大崎市古川生まれのN響クラリネット首席伊藤圭、仙台市生まれ・日本音楽コンクールホルン部門第2位の庄司雄大、同じく仙台市出身・第3回仙台国際音楽コンクール優勝者のピアニスト津田と、仙台ゆかりの奏者が一堂に会してのせんくらスペシャルクインテット。』

9列目の中央という、絶好の位置。ちょっぴり室内楽には遠いとも思えますが、管楽器なので 音が飛ぶので 全く問題なし。

最初の曲は
🎵カール・シュターミッツ:管楽四重奏曲 変ホ長調(作品8-2?)
第1楽章のアレグロ。ホルンから狩の信号が聴こえてくる。典型的な18世紀の野外音楽。外の天気とは正反対の清々しい音楽。
続く第2楽章のアンダンテ?は穏やかな管楽器のアンサンブルが、いい。ただ、ちょっぴり一本調子に聴こえる傾向も。それは弱音が無いから。mf~fの範囲での音楽づくりだから。
楽しいロンド・アレグロ。クラリネットのバランスがいい味を加えていました。ホルンも技巧的なパッセージを見事!ナチュラルホルンで聴きたくなった。

西沢さんのおしゃべりは楽しくて、いい。ここでピアノの津田さんが加わり
🎵ベートーヴェン:ピアノと管楽のための五重奏曲 変ホ長調 作品16
初めて聴く曲でした。
序奏つきのアレグロの第1楽章。小さなピアノ協奏曲のようなピアノの扱い。管楽器がピアノに対峙しながら進みました。展開部で盛り上がらないのは、ベートーヴェン初期の作品らしい。端正な仕上がりの古典的な曲でした。
第2楽章のアンダンテは管楽器のソロも多く出てくる協奏曲風の楽章。ピアノの扱いは第1楽章と同じでしたが、ここでは庄司さんの張りと艶のあるホルンが見事でした。
ロンド・ソナタ形式のアレグロの終楽章。6/8の狩のリズムで開始したので、ホルンの活躍を期待したのですが、それはリズムだけ。ホルンの扱いはアンサンブルの中。ここでは、中間部で狩の音楽が短調で出てきたのに耳を奪われました。短調の狩の音楽って他にあるかな?
全体的に、明るくピアノを中心にした華やかな管楽器の音が堪能できる佳曲でした。

ホールから出て、真正面のホールにすぐ入るという効率の良さ。でもしっかりとしたインターバルは欲しいかも…

 
[「いかす♪都市ガス」仙台市ガス局コンサート]
3人の名手が弾き分ける 超豪華!「悲愴」「月光」「熱情」のベートーヴェン3大ソナタ!!

14時45分〜 
仙台銀行ホール イズミティ21~大ホール


ピアノ:横山 幸雄
ピアノ:金子 三勇士
ピアノ:ガーボル・ファルカシュ

紹介文は
『楽聖ベートーヴェン“ピアノの新約聖書”と称されるピアノ・ソナタより、最も有名な「悲愴」「月光」「熱情」の3大ソナタを一気に聴けてしまうスペシャル・コンサート。それぞれ3人のピアニストで弾き分けます。ピアノ三昧の特別なコンサート。』

音楽祭らしい贅沢なコンサート🎹
3人のピアニストが1曲ずつ ベートーヴェンのソナタを弾くというもの。

9列(実質4列目)中央やや左のピアノの鍵盤の見える位置で聴きました。舞台より高い位置なので、バッチリでした。


最初は
[ガーボル・ファルカシュ]
🎵ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第8番 ハ短調 作品13「悲愴」
第1楽章、グラーヴェのところは とってもゆったり、音を存分に響かせる…と思いきや、音を切ってから次に入る。それに対してアレグロは速いテンポ。ちょっぴり音がだんごになっているように聴こえたのは私だけ? 提示部の反復はアレグロから。序奏はカット。私の理想からはちょっぴり遠い感じ。
有名な2楽章もサッパリとした表現。
ファルカシュさんに合っていたのは軽快な第3楽章でした。風通しのよい軽い音づくりが爽やかでした。

続いて
[金子三勇士]
🎵ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第14番 嬰ハ短調 作品27-2 『幻想曲風ソナタ』「月光」
モダンピアノとして文句なしの第1楽章。音がクリアーで秋の夜の月光って雰囲気。
軽快な第2楽章のあと、嵐のような第3楽章。しかし金子さんの演奏は 重さを感じない端正な音楽でした。テンポも速すぎることなく、安定した聴きやすい響きでした。決して聴衆を煽ることなどのない、正統的な演奏が良かったです。

最後は
[横山幸雄]
🎵ベートーヴェン:ピアノ・ソナタ 第23番 ヘ短調 作品57「熱情」
とりの横山さんは重鎮の風格。
最初の音で ホールを横山さんの空気にしてしまう。
正攻法というべき第1楽章。
瞑想的な第2楽章。
落ち着いた1つ1つの音をクリアーに聴かせた第3楽章。
どこも大見得をきることのない、楽譜と等身大の普通の音楽ですが、とても充実した後味があるのが横山さんらしい。

最後のカーテンコールは3人で出てきて、大喝采。下がる順番で袖への入口で譲り合う姿にホールがほっこり温まりました。

次も同じホールなので、休憩室でひと休み。