日生劇場ファミリーフェスティヴァル『アラジンと魔法のランプ』 と フェスタサマーミューザ『都響』 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

今日は朝イチで音楽会に出発。
朝から暑い☀️


日生劇場ファミリーフェスティヴァル2018
物語付きコンサート
「アラジンと魔法のランプ」 

11時~
日生劇場


監修:上岡敏之
指揮:大井剛史
演出・構成:粟國 淳
作曲・編曲・構成:加藤昌則

アラジン:工藤広夢
ランプの精:与那城 敬(バリトン)
アマービレ姫:三宅理恵(ソプラノ)
おさわが精・王様:小関明久
魔法使いドロローソ:金子あい
魔法使いドロローソ:宮谷理香(ピアノ)
給仕:湯川健介 
演奏:新日本フィルハーモニー交響楽団

脚本:清水彩果(日生劇場)
装置:tamako☆
照明:大島祐夫(A.S.G.)
衣裳:増田恵美(モマワークショップ)
ヘアメイク:村山悦子

紹介文は
『物語付きクラシックコンサート「アラジンと魔法のランプ」
お芝居を観ながら演奏を聴き、音楽の知識を得られる「物語付きコンサート」!
「アラジンと魔法のランプ」のアラジンとランプの精がお姫様の願いを叶えるため、ピアノの練習に悪戦苦闘。
ピアノのエピソード、プロの音楽家によるピアノ上達のコツなど、トリビアな情報を得られます。
ショパン国際コンクール入賞者 宮谷理香のピアノによるピアノ協奏曲、オペラ歌手のアリアなど名曲の数々を、新日本フィルハーモニー交響楽団の生演奏でお届けします。 』

当初、指揮に上岡さんが予定されていたので、購入した公演。半月ほど前に、指揮者変更が告知されて…
まぁ、オペラ仕立てにしては安価な公演だったので 良かったのですが、目的の曲や演奏家が変更になって チケットの払い戻しができないのは 困ったもんです。
その変更でいまだに頭にくるのは、2011年のN響サントリー定期。外国人ピアニストがチャイコフスキーの協奏曲第2番を弾くというので、1回券を購入。その時に ピアニストはちゃんと来るのか、予定の曲を弾くのか、と 何度も訊いたのに、チケットが到着して数週間したら、ピアニストと曲目変更。定期演奏会なので チケットの払い戻し無し💢😠💢 この時ほど行きたくないのに出掛けた演奏会はありませんでした。
閑話休題。

子ども向けなので、会場は子連れ率95%以上。場違いこの上ない…
そんな中、お友だちとホールで合流。
お友だちの座席は1階2列目…と言っていたら、今日はオケピがないので、お友だちは2列目ではなく5列目になった😞と。
私は1ランク下の席だったのですが、2階1列目やや上手で 舞台からちょっぴり離れるものの、見やすさと音も最高でした。

行って驚いたのは、なんと2幕形式で 終演が13:10となっていた点。子ども向けの公演なのに、2時間超とは!

オケを舞台後方に2m程度の台を作って乗せ、その前の空間で演技を行うというもの。
配役は、オペラ歌手以外にも、演劇畑やミュージカル、バレエのダンサーまで 多岐に亘るキャスティングのため、台詞はPAつき。歌も オペラ歌手はスピーカーを外しましたが、ミュージカル畑の方は PAつきの歌唱になりました。

1時間の第1幕は、配役の紹介をしながらの、歌唱や踊り。ストーリー的に パッとしない感じで、オペラ歌手の歌が、上手かったのですが、原語歌唱。そしてそれが続くので、子どもたちが 飽き気味になったのは、脚本の問題。与那城さんと三宅さんはともに午前中とは思えない見事な歌唱を聴かせてくれました。

そしてホールから子どものざわめきが思ったより多かったのが、ちょっぴり怖い役の存在と、客席の暗さ。子どもの公演なんだから プログラムが読める程度まで明るくした方が良かったのでは… が私の意見(提案)。
そして、やっぱり歌は日本語。オペラは原語…って それは大人の論理。大人の考えを子どもに当てはめるのは どうでしょう。子どもと一緒にオペラや歌曲を聴く家庭は、このホールに来た中でどのくらいいるのでしょうか…
あと、もうひとつの難点は、ストーリーが子どもにわかりにくかったこと。もっと丁寧に自己紹介できなかったのかなぁ~
冒頭、会場の子どもたちと挨拶の交換をするまでは「今日は良い作品が観れそうだ」掴みは完璧と思えたのですが…

そんな第1幕のあとに20分の休憩。ロビーはお昼を食べたりと 大混雑でした。

第2幕に入ると、会場全員で歌を歌ったり、オペラというより、ミュージカル仕立てに接近。歌も日本語となり、とても楽しく観れました。これなら子どもも楽しめそう。
でもストーリーがやっぱり分かりずらい。
音楽は旋律、リズム、ハーモニー。そしてそれをピアノで伝えるには練習が大切、ってことを子どもに伝えたいのは わかるけど…
それなら『セロ弾きのゴーシュ』をそのままやった方がいいと思ったのは、私だけ?

ちょっぴり辛口での感想でしたが、第2幕は 子どもにも楽しく作られていると思いました。ただ、第1幕で飽きた子どもには、復活ができないようでした。

オペラ歌手以外も演技が 皆さん上手かった。特に魔法使いドロローソの金子さんは、子どもには怖すぎるくらい。もう少し お手柔らかにやっても良かったのかな?

そしてオケの皆さんも ちょい役で参加。かなりの大根でしたが、とっても微笑ましく観れました。

【劇内での主な演奏曲】
・シェへラザード(リムスキーコルサコフ)
・ピアノ協奏曲第4番第2楽章(サン=サーンス)
・バラード1番(ショパン)
・ファランドール(ビゼー)
・トルコ行進曲(モーツァルト) ほか

13:15に終演。お友だちも素早く飛び出してくれて、急いで有楽町から川崎へ🚃💨

川崎駅改札口でお友だちと待ち合わせ。お友だちのお友だちもいらしてて、4人で昼食。私の到着が遅くなったので、お話より食べるのが優先になっちゃいました。


フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2018
東京都交響楽団
鬼才ミンコフスキのくるみ割り人形

15時~
ミューザ川崎シンフォニーホール

指揮:マルク・ミンコフスキ
東京都交響楽団
児童合唱:TOKYO FM 少年合唱団

紹介文は
『チャイコフスキーによるバレエ音楽の名作であり、有名な「花のワルツ」ほか、親しみやすい曲が並ぶ「くるみ割り人形」。コンサートでは約20分の「組曲」として演奏されることが多いものの、今回は魅力的な他の曲も加え、全曲に近い形でお楽しみいただきます。指揮台に立つのは、多くの名曲をリフレッシュさせて生き生きと描き出す鬼才、マルク・ミンコフスキ。さあ、日曜日の午後にメルヘンの世界へと旅立ちましょう。』
 
4人のお友だち、みんな座席がバラバラっていうのもいい。自分の好きな位置に散っていきました。私の座席はP席(舞台真後ろ)の2列目。指揮者の真正面。またまた今日は合唱が入るのをすっかり忘れて座席を選んでいましたが、幸い、合唱が下手の後ろになったので、少年合唱はしっかり見えました。でも オケが両翼配置だったのを見て、やっぱり1階のど真ん中にすれば良かったなぁ~とも。

ミンコフスキーさんは都響のビゼーとOEKのセヴィリアでの名演奏で もう半分 追っかけたいくらいの指揮者。
今日は完売になるでしょう、と 思っていたのに チケットが少し残っていた様。ビックリでした。

🎵チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」(全曲)

第1幕と第2幕の間で休憩が入るも、演奏会(バレエ公演ではない)なので、曲の繋ぎは譜めくり程度の間でどんどんと進みました。

第1幕は序曲からとても丁寧なニュアンス。ただ ミンコフスキーさんの音作りは バレエを踊る人が そのつもりで耳にしたら、跳べない、(回)舞われない、といわれそう。
でも行進曲などは、反復前後で表情を変えたりと、とても細かいニュアンスが手に取るようにわかる、聴けば聴くほど 耳に応えてくれる音楽が素敵でした。
圧巻は1幕最後の雪のワルツ。お友だちいわく、バレエ公演でもよく使われる、TOKYO FM 少年合唱団が見事な歌唱を聴かせてくれました。ここではミンコフスキーさんも 合唱をメインに、ホール最後方に音を飛ばせ~という大きな指示と 併せてオケには 音を絞れ絞れ…と。オケを絞りたくなるくらい、最高音がクリアーに響く少年合唱は 間違いなく今日の白眉でした。

第2幕はご存知のように、短い名曲の連続。
それなりに演奏すれば 格好がつく曲ばかり。またそれは感動の名演にはなりにくい曲ともいう。ここではミンコフスキーさんより、都響の奏者の技術の披露(紹介)の様。そんな中『ジゴーニュ叔母さんとピエロ』では中間部で、私の席の特質で、セカンドパートの音がしっかり聴こえて、旋律の流れが大きく変わっていき、新鮮な発見と楽しみになりました。
続く『花のワルツ』では、バレエを見ているかのような、バレリーナの上下運動を彷彿とさせる(1拍振りの)フレージング。実はこれ、最初は抵抗があったものの、私の好きなバレエ指揮者(A.ドラティさん)のリズム処理にそっくり。なので今では聴いていて とっても親しみを感じてしまうリズム。ただ このテンポで踊り切れるのかは ちょっぴり疑問でしたが…
その後は、キラキラ輝くような『金平糖の踊り』を楽しんだあとは、一気に終幕のワルツへ。

あっという間の2時間でした。
ここまでの大きく熱い拍手は、久しぶり。
オケが捌けたあとに、ミンコフスキーさんのソロカーテンコールがありました(これは都響の恒例?)。

ゆっくり席をあとに、2階のロビーへ行くと、なんとミンコフスキーさんのサイン会。なんと 私の一番好きなオペラのCD(ボワエルデュー『白衣の婦人』)、出がけに見ていたのに 重たいからって持って来なかった。めちゃ後悔。なので 今日はサイン会に並ばず、その足で

ミューザ川崎シンフォニーホール 企画展示室で開催中の
📸『音楽のまなざし~堀田正矩追悼展』へ


ミューザ川崎で公演を行った音楽家の写真、65点の企画展示と、川崎以外で撮影した 世界のミュージシャン、クラシックの巨匠の写真を一斉展示。
懐かしいお顔や、いろいろな場面で載せられた名作もあったりと、なかなか楽しく見れました。

今日も1日、充実しちゃいました。明日、体力持つだろうか…