新交響楽団 第242回演奏会:東京芸術劇場コンサートホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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新交響楽団 第242回演奏会

18時~
東京芸術劇場コンサートホール

指揮:山下一史
ヴァイオリン:松山冴花


アマチュアの雄、新交響楽団の演奏会に初めて行きました。今日はお友達から招待券をいただいたので。
実は 今回の公演はチェックしていたもの。それは 仙台フィルの指揮者だった山下さんと、仙台国際音楽コンクールで優勝し、何度も素晴らしい演奏を聴いている 松山さんのヴァイオリンだから!

当日 指定席に交換で手に入れた席は、3階5列目のど真ん中。舞台一望の視界絶景の位置。

アマチュアの楽団なので 普段より簡単なレポートになります。

まず、最初の曲は
🎵グラズノフ:演奏会用ワルツ第1番 ニ長調
知らない曲かと思ったら、よーく知っている曲でした。どこで耳にしたのだろう。
とても涼しげな旋律と音色が、夏のコンサートにぴったり。スケートを滑るようなイメージが浮かんできました。

続いて松山さんのヴァイオリンで
🎵チャイコフスキー:ヴァイオリン協奏曲 ニ長調 作品35
松山さんというと、熱く 粘り気の強い演奏が魅力。
第1楽章は堅実な演奏って印象。昨日の音が届かない位置でのヴァイオリン協奏曲に比べると、今日は特等席。ヴァイオリンの音がストレートに来て、それのバックにバランスの取れたオーケストラの音。やっぱり正面席は(3階でも)違うことを実感。
そして松山さんのヴァイオリンは 思っていたより あっさり系。ちょっぴり肩透かし… しかしG線をグイグイ鳴らしたり、軽いポルタメントを掛けたりと、積極的なアプローチではありました。カデンツァでは じっくりと聴かせる 重心の低い、テンポもぐっと遅くしたりと、振れ幅の大きな音楽が聴けました。
ちなみに、昨日、私が気になった ヴァイオリンのビブラート。松山さんは 適度に掛けていて、掛けない音に対しての艶が感じられる、好ましい光沢バランスでした。
第2楽章は冒頭のオケのpがしっかり形づくられて開始。山下さんの音作りは比較的 はっきり聴かせるところで表情づくりをする印象があるのですが、とても美しい繊細なフルートが聴けました。それを受けてのヴァイオリンも しっとりとした音が絶品でした。そしてこの楽章のコーダでヴァイオリンのソロとクラリネットとフルートが絡む箇所の綺麗さは、私的には今日の白眉。
第3楽章は松山さんの積極的な演奏で盛り上がりました。
今日の松山さんの演奏は、グイグイオケに挑みかかるような今までのスタイルとは少し異なる、オケとのバランス良い対話を重視するよう思えました。
昨日の口直しとなる 素敵な演奏が聴けました。

後半は
🎵チャイコフスキー:交響曲第4番 ヘ短調 作品36
チャイコフスキーの交響曲の中では、一番苦手かもしれない作品。
いつも長く感じる第1楽章。やっぱり今日も長いなぁ~と思いながらも、山下さんの指揮は、チェロの対旋律を思い切り歌わせたりと、スタンダードに思える音楽の中に、明瞭な主張を盛り込んだもの。
第2楽章では コーダのファゴットのソロから弦楽器が加わる箇所、ロシアの冬の風景を彷彿とさせる寂寥感が絶品でした。
第3楽章では あのお茶目な弦楽器のピチカートで、チェロとバスの安定した支えがありました。
第4楽章はなんと言っても安定したfのバランスの良い響き。決して雑にはならない、丁寧な音作りに好感が持てました。

山下さんの堅実な指揮にしっかり合わせて作られた、派手さは少ないものの、腰の座った音楽が良かったです。

今日は朝から 盛りだくさん。
移動で外を歩くと 汗だく。ホール内の空気に癒された1日になりました。
明日も音楽会連続予定なのに、チャイコフスキーの交響曲で寝ずに聴いちゃったので、今夜は早めにゆっくり休まないと、明日 涼しいホールの中でぐっすりになりそう…😪