新日本フィルハーモニー交響楽団♯14 ルビー <アフタヌーン コンサート・シリーズ>(2日目) | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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今日は午後から錦糸町へ。


新日本フィルハーモニー交響楽団♯14 ルビー <アフタヌーン コンサート・シリーズ>(2日目)

14時~
すみだトリフォニーホール

指揮:オッコ・カム
フルート:白尾 彰(NJP首席フルート奏者)


カムさんは先週の山形交響楽団と連続。そしてメインも同じという、オケの聴き比べみたいになりそう。先週の山響は1日目で今日の新日本フィルは2日目。

ルビーは定期会員の演奏会なので、1階8列中央。
今日のコンマスは前回、バルトークのソロを弾いた豊嶋さん。

最初の曲は
🎵サッリネン:歌劇「宮殿」序曲
プログラムを読んで この作曲家って まだご存命なんですね。私のイメージでは シベリウスと同じ時代の作曲家だと思っていました。
現代音楽なので、さて、どんな音楽が来るのか…と構えていれば、なんと聴きやすい音楽! それならば、私が勝手に『北欧の音楽』が流れてくると思っていたら、突然、アメリカ風の音楽が出てきたりと、飽きない展開をさせながらの音楽が聴けました。
歌劇の序曲だけあり、きっと本編からのテーマの引用なのでしょうね。
初めてでも聴ける音楽でした。

続いて白尾さんのソロで
🎵ニールセン:フルート協奏曲 FS119
ニールセンっていうと、交響曲が時たまオケの定期演奏会に乗るので、耳にする機会がある程度。もちろんこの作品を聴くのは初めて。
2つの楽章からなる作品。
今回の印象は、やっぱりニールセン。フルート協奏曲なのに、フルートがちょっぴり地味な感じ。オケの中に溶け込んでしまうようなところもあり、なんか中途半端な響きとなって聴こえてきました。ただ、第2楽章の快活なところでは、フルートの華やかな動きも感じられて、楽しめました。
ニールセンは、やっぱり私にはまだまだお友だちとはいえない距離にありそうです。

休憩時にロビーで お友だちと歓談。

後半は 先週の山形交響楽団と同じ
🎵シベリウス:交響曲第2番 ニ長調 op.43
演奏のスタイルは、もちろん山形と変わらず! 唯一、ちょっぴり違うなぁと感じたのは、第4楽章のコーダでのテンポの上げ方が、ちょっぴり大きかったかな?ってくらい。しかし、オーケストラの響き、ホールの響きは、まったく異なっていたので、とても楽しめました。
まず、特質すべきは新日本フィルの弦の音色。豊かで円やかで、聴いていて惚れ惚れ。この音色がホールのちょうどよい残響に乗って 自然の囁きの如く聴こえてきました。それは森の中の風の柔らかな流れの様。
それに対して、管楽器は弦の響きの中から 明快に響きました。緑の森の絨毯に花咲く植物、色づくキノコの様な明快さ。
溜めなどの作為のない、テキパキとした音楽づくりのカムさんのシベリウス。しかし2週連続で聴くと、そのテンポによる組み立てがとっても自然に受け入れることができました。

山形での圧倒的な感動を共有できたあの演奏後の静寂は、残念ながら今回は無し。最後の音が消えるや、ブラボーが後方から飛ぶと同時に、大きな拍手に包まれました。
ただ、カムさん、シベリウスの2番なのに、今日の聴衆の入りの寂しさは とても残念でした。

終演後、カムさんのサイン会。持参したCDと今日のチラシに先週に続いてサインをいただきました。

是非、カムさんには、新日本フィルでシベリウスチクルスをやって欲しいと思いました。

最後に、
2週連続のカムさんのシベリウスの2番!
どっちが良かったたさかと言えば、響き、音色の点では新日本フィル。
集中させられるオケの熱さでは、山形交響楽団。
そして 聴衆の熱量では、圧倒的に山形テルサの聴衆!
よって、山形交響楽団の勝ち🎊