第38回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル: モーツァルトとM.ハイドンのレクィエム | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

今日は早起き。予定より早く起きたので、予定より早い到着で、お出掛け。
横浜駅から18切符で、高崎乗り換えで 吾妻線の長野原草津口のひとつ先の駅まで行って、長野原草津口からのバスに乗り継いでバス代節約。と、思ったら、来たバスが満員。乗っけてもらったものの補助席の人に立ってもらってそこに立つという状態。このバスの直前に回送のバスが2台通ったのは、全員座れたから? 私が長野原草津口駅から乗っていれば2台運行になった? まぁ、運転手脇で 前方を見ながら乗れたから、楽しかったけど…

11時に草津温泉に到着。
今日は日帰りの予定でしたが、昨日、来週の日曜日が出勤が決まったので、明日を休むことに。そこで、今日の朝の電車の中で 草津の温泉を予約した次第。
朝、家を出る段階では、水上温泉<谷川岳登山>か沼田駅前<尾瀬ヶ原歩き>をも考えたのですが、この曇天続きの関東では、明日の晴天も期待薄なので、草津温泉にしちゃいました。そこで、まずは旅館の場所をチェック!
まずは湯畑まで 観光客と同じ足並みで。



今日は日曜日にもかかわらず、思ったほどの混雑でないのは、お盆も明けたから?


そして、今夜の旅館は西の河原の上のあたりでした。

そのあとスーパーまで歩いて、お弁当を買って、またまた西の河原で お昼過ぎになったけど、朝食。



お腹を満足させて、ビジターセンターをまわって、大露天風呂へ。
強酸性のお湯は皮膚が引き締まります。身体を乾燥させるや 先週の日焼けの肌の皮膚がボロボロと落ちて、半分ほど新鮮な皮膚に生まれ替わりました。
混んではいましたが、2時間近く ゆっくりでした。

見た目が悲惨な状態になったので、ズボンの下を接続させて長ズボンにして皮膚の露出を極力抑えて、音楽祭のシャトルバスに乗って今回の目的地に🚌



第38回草津夏期国際音楽アカデミー&フェスティヴァル 

今年のテーマは
「モーツァルトの奇蹟~過ぎゆく時を超えて」

HPからの引用
『草津アカデミーでは、毎年テーマを決め、そのテーマに沿って学習し、コンサートのプログラムを構成しています。
本年、第38回のテーマは、18世紀最後の古典派の作曲家であり、その天才ぶりは21世紀の今日まで輝かしく「音楽(ミューズ)の神」としてあがめられているそのモーツァルトです。題して「モーツァルトの奇蹟~過ぎゆく時を超えて」。

18世紀は古典派(クラシック)音楽が完成する時代ですが、その中からやがて19世紀にロマン派の音楽が始まります。その中で、モーツァルトはロマン的なスタイルの誘惑に毅然として立ち向かい古典としての自分の音楽スタイルを貫き通しました。また18世紀後半は、音楽が一般庶民の中にも、楽しみとして徐々に浸透し始める頃であり、モーツァルトのオペラ「魔笛」は、ウィーンの歌手、俳優であった興行師シカネーダーが主宰する自由劇場(フライテアター)のためにドイツ語(ジングシュピールと呼ばれている)で作曲され、ウィーンの巷でヒットしました。

本年の音楽祭では、特にモーツァルトの1781年から1791年のウィーン時代にスポットを当てて、当時巷で演奏されたモーツァルトの予約演奏会やハーモニー・ムジークといった編曲版をも含めて、その音楽を広くプログラムで紹介いたします。同時代のデュセクやハイドン兄弟の音楽も演奏し、立体的にモーツァルトの奇蹟(ミラクル)を見つける旅でもあります。』
ということ。今年は18世紀、モーツァルトと同時代で注目。特にハイドンの弟、ミヒャエル ハイドン中心に音楽会の予定を立てました。

そしてもうひとつ、今年のポスターについてもHPに書かれていましたので、それも以下に。

『イメージイラストはモーツァルト!


草津アカデミーのポスターやパンフレットでおなじみのイメージイラスト。天狗山からモーツァルトが見下ろすウィーンのミヒャエル広場で、西村音楽監督とミヒャエル・ハイドン、ヨーゼフ・ハイドン、ベートーヴェンがおしゃべりする様子が柔らかな色彩で描かれています。今年も画家の西村繁男さんに描いていただきました。』

今年は8/17~30に開催されています。

今日のコンサートは

16時~
音楽の森国際コンサートホール


↑開演前のアルペンホルンは恒例!

~合唱団とオーケストラ~
『モーツァルトとミヒャエル・ハイドンのレクイエム』

ヴァイオリン:ウェルナー・ヒンク
天羽明惠(Sop)
日野妙果(Alt)
小貫岩夫(Ten)
太田直樹(Bas)
指揮:矢崎彦太郎
草津アカデミー合唱団~栗山文昭(合唱指揮)
(半数が栗友会からの応援。女声:男声=凡そ50:20~テノール7人は厳しい!)
草津フェスティヴァル・オーケストラ
(オーケストラ・ダ・カメラ・ディ・ペルージャのメンバーにフェスティヴァルの講師陣が半々にアカデミー・アンサンブルONSENの金管)

弦は7-5-3-3-2のチェロが上手手前の通常配置。合唱は舞台後方の座席におよそ70人。ソリストは舞台雛壇最後列に並びました。

私の座席は10列目ど真ん中。雛壇のソリストと同じ高さで 最良の位置で聴きました。

まずは元、ウィーンフィルのコンマス(74~08年)で講師としてご活躍のヒンクさんのソロで
🎵W.A.モーツァルト:ヴァイオリンとオーケストラのためのロンド 変ロ長調 K.269
🎵W.A.モーツァルト:ヴァイオリンとオーケストラのためのアダージョ K.261
🎵W.A.モーツァルト:ヴァイオリンとオーケストラのためのロンド ハ長調 K.373
なんと、モーツァルトのヴァイオリンとオーケストラの作品のうち『協奏曲』から外れている作品をまとめて演奏。協奏曲のように3つの作品を並べて、ヒンクさんは連続して弾きたかった様でしたが、拍手が間に入ってしまい、矢崎さんも指揮台から下りてオケを立たせるまでの返礼をしちゃいました。この順番に並べるのであれば、拍手が入っても 軽く礼をしただけで続ける方が良かった様に思いました。
演奏は穏やかで、ヒンクさんにオケが寄り添うスタイル。ただ ヒンクさんのヴァイオリンは往年の輝きに翳りも…
ウィーンのモーツァルトをどっぷり、まではいきませんでした。

続いて 今日の目的
🎵ミヒャエル・ハイドン:レクイエム 変ロ長調MH838 「未完」(日本初演)
入祭唱~キリエ~怒りの日(途中まで)
CDでのみ知っていた作品。今日は怒りの日の途中、ミヒャエル ハイドンが書いたところまでの演奏、つまり 途中で突然途切れたまま。
入祭唱の柔らかで厚い響きは、ロマン派の足音が近い感じが!ミヒャエル ハイドンがこのようなスタイルの作品を書いたことに 驚きます。
キリエの立体的な掛け合いも見事。
そして怒りの日は、熱い合唱のあと女声の美しい二重唱のあと、太田さんのバスのソロを一節歌ったところで途切れました。このあとテノールとの二重唱になるハズだったのでしょうね。ダイナミックな怒りの日を最後まで聴きたかったなぁ~が 今日聴いての素直な感想。
ミヒャエルの宗教曲は本当に素晴らしい作品ばかりですね。

休憩のあとは
🎵W.A.モーツァルト:レクイエム 二短調 K.626(H.C.ロビンズ・ランドン版)
後半のポイントは ランドン版ということらしい。が、私にはよくわからない。モーツァルトのレクィエムは、苦手ではないものの、CDより演奏会の方が多く聴いているであろう作品。家にあるCDは、モーツァルト全集とモーツァルトの宗教曲全集とハイドンの宗教曲についてきたもの。そしてバラでは 古楽のが1枚。前者の3つはレクィエムが目的ではないので、聴いた記憶がない。ということで 版については 全くわからない。
 プログラムにも具体的なことには触れているとは言い難い程度のもので、聴いた感じは従来の ジュスマイヤー版とほとんど変わらない様。
矢崎さんの演奏は、穏やかで優しい音楽作り。
入祭唱のゆっくりとしたテンポは、ちょっぴり昔風。
クラリネットとファゴットを浮き立たせるバランスは、音楽を暖色系に染めました。
続唱では、曲ごとの対比は際立つ熱さを持った表現。
そして今日の白眉が ベネディクトゥスのソロと木管との立体的な絡み。曲の持ち味も加わり、歌唱と器楽の一体となった響きが素敵でした。

35~40年前に神奈川フィルの第9を指揮した矢崎さん。私は合唱で乗っていました。それ以来のファン。
今日も暖色系のモーツァルトとミヒャエル ハイドンが良かったです。

終演後、ヒンクさんのサイン会。ヒンクさんのCDは無いと思っていたら、なんと、持っているじゃないですか! でも 気づかずに 持ってこなかった… 残念。

バスターミナルまでシャトルバスで戻り、地元向けの食堂に入るや、満席ばかり… 仕方なく、スーパーで夕食と朝食に、フルーツや飲み物を買って旅館へ。
安上がり!

小さな旅館ですが、林に囲まれた閑静な環境。
温泉は湯船は小さいものの、露天風呂も完備。
一人では受け入れないような雰囲気の 綺麗で手入れの行き届いた施設。私には不似合い? でもゆっくり落ち着いて休めそうです。
エアコンを入れずに窓を開けていると、雨音の向こうから フルートとホルンなどの木管の練習する音が響いてきます!
明日の朝は、フルートよりも鳥の囀りの方が早起きかもね🐦