神奈川フィルハーモニー管弦楽団 定期演奏会:県民ホールシリーズ 第9回 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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台風一過を期待したのに雨の横浜。外に出て涼しくてビックリ。でも着替える、というより長袖を引っ張り出すのが面倒で、半袖でお出掛け。



お友だちと待ち合わせをして、山下町の
フィルムライブラリーへ。
音楽ものの2作品。
朝比奈隆さんと
山本直純さんのドキュメント。
人柄が出ているとても興味深い番組でした。特に朝比奈さんのものは、旧満州の訪問の記録もありました。

昼食のあと

神奈川フィルハーモニー管弦楽団 定期演奏会 県民ホールシリーズ 第9回

15時~
神奈川県立県民ホール

指揮:サッシャ・ゲッツェル(首席客演指揮者)
ピアノ:上原彩子


前半 最初は
🎵ムソルグスキー:交響詩「はげ山の一夜」
実演で聴くのは初めてかもしれない!日本では有名なこの曲、私は音楽の授業で聴いてないし、LPも持っていなかったため~CDになってもなお~冒頭の部分くらいしかわからない。
でも 聴くと速いテンポのところはかなり知っていて、楽しめました。最後の静かな部分の夜明け前の風を感じる まっすぐな音が印象に残りました。
スコアを読みながら聴いてみたくなりました。

続いて上原さんを迎えて
🎵プロコフィエフ:ピアノ協奏曲第3番 ハ長調 Op.26
上原さんのピアノは、その豪快な演奏が好きなのですが、今日はオケとしっかり会話を楽しむような落ち着いた演奏が聴けました。
第1楽章 冒頭、非常に遅いテンポで開始したクラリネットのソロ、特に2本で重なる時の響きが絶品でした。もしかしてこの超遅いテンポで行くのかと思っていたら 第2主題から一気にテンポアップして、刺激を廃した、それでいて若々しい演奏を聴かせてくれました。
私の好きな第2楽章。木管のアンサンブルが冴えました。たゆとうような音楽づくりが好感をもてました。
越後獅子の第3楽章も 流れるような、オケとピアノのアンサンブルがピッタリ合った演奏。見栄を切るようなことのない、等身大のプロコフィエフは とても聴きやすい音楽として描かれました。敢えて言うなら、上原さんの存在感が薄かった…かな。

そんな上原さんのアンコールは
♪ラフマニノフ:プレリュード 作品32-5
繊細で透明。とても美しい演奏でした。上原さんがホールいっぱいに素敵な輝きを撒きました。

後半は
🎵ムソルグスキー(ラヴェル編曲):展覧会の絵
この曲、いや、今までで最も印象に残った演奏会が、1983年1月15日、ここ神奈川県立県民ホールの3階最後列中央で聴いたN響。その後半が『展覧会の絵』でした。それ以来の県民ホールでの展覧会の絵です。
今回は前方席、トランペットのベルからの直接音が来る席だったので、冒頭のプロムナードではどうしてもざらついた音が気になってしまいました。ちょっぴり心配をしながら聴きはじめたのですが、ゲッツェルさんの演奏は 全体的に遅めのテンポで とても細かな表情づけが生きていました。特に古城でのサクソフォンのソロを支える弦楽器の丁寧な演奏が光りました。
最後のキエフの大きな門になると、テンポが上がり~でも それで普通~音の伽藍を組み立てていきました。しかし金管をはじめ、すべての楽器のバランスが崩れることなく本当に安定した響きが見事。また、コーダでバスドラが少しずれて入るところ、指揮者によっては 拍の頭に合わせたりしますが、を正確に嵌めたのがめちゃ決まってました。

今日は急に決めた音楽会。地元、神奈川フィルの首席客演指揮者のゲッツェルさん。私は年間5回を自由に組む会員だったので、ゲッツェルさんの音楽会、なんと初めて。3月で退任する前に聴けて良かった。とても丁寧な演奏をする指揮者ということが、わかりました。
神奈川フィルは 金管の安定度がもう少し欲しかったです。

お友だちは コンマスの石田さんを期待して行ったのに、今日は降り番。お友だち 石田さん3連敗で 残念がっていました。