宮廷音楽への招待状~チェンバロ&ヴァイオリンの優雅な響き~ | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

昨日は焼津の健康ランドで泊まる予定でしたが、川崎から電車に乗ったあとに、カメラ屋さんに寄る用事を忘れたことに気づいて、さて 困ったガーン
焼津は連泊になりそうなこともあり、大手のカメラ屋さんに朝 確実に寄れるところ、つまり名古屋まで行くことに。
川崎駅発17時過ぎで 在来線で名古屋までは…
小学生の頃、九州特急を見に 横浜駅そばの踏切まで通っていた時、横浜 16:58発の特急『さくら』の前に、大垣行きの急行『東海4号』が走っていました。横浜を16:45頃に乗ると 名古屋に22時過ぎに着くのを思い出して、絶対に今日中に着けると判断。で、昨日はその『東海4号』のスジを追う移動をしちゃいました。
特に沼津~浜松を『東海4号』の半分の停車駅で走る ホームライナーに乗った時は 45年前の静岡圏の東海号の残像を見ているようで、ひとり勝手に感動していました。
あれから45年、やっと東海号に乗った気分になれましたニヤリ

そして朝、名古屋のカメラ屋さんに寄れば、プリントに45分かかると言われ、お友だちとの待ち合わせ、どころかそのあとのバスに間に合わなくなるのでパス。名古屋に泊まった意味は…!?
JRで岐阜(の先の穂積駅)へ。

お友だちと待ち合わせをして、バスで大野町に向かいましたバス穂積駅前に柿のオブジェがあり、ここが柿の産地であることを知りました。駅を使うと新たな発見がいっぱい!

大野町でみつけたセンスのあるフォトスタジオに行くと
「10分で出来ます笑い泣き
最初からここにすれば良かった。
その後、町民センターのレストランで昼食。


大野町総合町民センターふれあいホール
14時~



宮廷音楽への招待状
~チェンバロ&ヴァイオリンの優雅な響き~

中野 振一郎(チェンバロ)
川田 知子(ヴァイオリン)

HPには
『「世界の9人のチェンバロ奏者」に選ばれ、世界各地で活躍を続けているチェンバロ奏者・中野振一郎とソリストをはじめアンサンブルや室内楽等、国内外で幅広い活動を行っているヴァイオリン奏者・川田知子によるデュオリサイタル。チェンバロの鍵盤の色や音色の変化など解説付きでお贈りします。極上の音色で優雅なひとときをお楽しみください!
*終演後にチェンバロ見学会を行います。間近でご覧いただける貴重な機会です!』
地方の文化振興を目的とした、企業(三井住友海上文化財団)協賛の初心者向きの音楽会。私のような人は、完売公演ならば『お呼びでない』し、ガラガラであれば 日本の隅々まで応援しに行かなくては… と思ってしまう。

事前の電話予約で前売り料金 1000円は超お得。
高めの舞台でしたが、一番前から傾斜があり、前から5列目くらいで いい感じに聴けました。ただ1000人近く入るホールは ちょっぴり広すぎた感じがしました。


第1部:宮廷音楽の旅 ~チェンバロへの誘い~

🎵B.ガルッピ:ソナタ ハ長調~アンダンテ
1本の弦だけを弾く澄んだ音色は格別。作品の魅力を最大限に引き出した演奏。

ここからは中野さんがチェンバロの紹介をしながらの演奏となりました。
J.Ph.ラモー:『鳥たちのさえずり』ホ短調
こちらは2段鍵盤の楽器の特徴を生かした選曲。

🎵D.スカルラッティ:ソナタ 変ホ長調 K.193
ここでは4フィート弦も使う、3本弦の華やかなチェンバロ音楽が聴けました。ヴィヴィッドな中野さんの音楽の特質にピッタリの曲でした。

🎵J.B.de.ボワモルティエ:『のみ』 ホ短調
こちらはリュートストップを効果的に利用したおどけた描写音楽。ユーモアいっぱいのフラフラした演奏は 中野さんの独壇場。

🎵ジョスカン・デ・プレ:『千々の悲しみ』
天正遣欧使節団が聴いたとされる音楽。
初めて聴きました。「日本の舞楽に近いかも!」 は、そのお話を聞いたから?

🎵A.フォルクレ:組曲第5番 ハ短調より 『ラモー』『シルヴァ』『ジュピター(ゼウス)』
ここでチェンバロ音楽のまとめ。解説された演奏法を組み合わせた音色を楽しみながら聴くことができました。

休憩のあと
第2部:素敵なゲストを迎えて ~宮廷の華 ヴァイオリン~
中野さんと川田さんのヴァイオリンの組み合わせは安定感抜群キラキラ
🎵G.F.ヘンデル:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調
最初に有名なニ長調のソナタから。広めのホールのためか、中野さんのチェンバロの音が多目に感じました。
澄んだ川田さんの直線的なヴァイオリンのの音が素敵でした。

🎵W.A.モーツァルト:ヴァイオリン助奏つきチェンバロソナタ ト長調 K.27
ここでは川田さんはチェンバロの真横に座っての演奏。チェンバロがメインということ。第1楽章の提示部では ヴァイオリンのバランスをつかみかねている節を感じられましたが、展開部からはチェンバロとのバランスを決めた 控え目なヴァイオリンを聴くことができました。
『助奏』を見事に音にしたお2人の演奏は、無理して背伸びさせていない、10歳の天才モーツァルトの等身大の音楽 そのものでした。

最後に
🎵J.M.ルクレール:ヴァイオリンと通奏低音のためのソナタ ニ長調
川田さんのヴァイオリンの魅力が遺憾なく発揮されました。優しい表情づけ、反復時の抑え気味な装飾、重音の安定した美しさ、中野さんの川田さんに応える右手の反応…
ベルサイユの優雅な生活を感じさせる、それでいて頭でっかちの華美さより節制されたバランスの良さは M.アントワネットの品格を感じさせる 音楽づくりがとても良かったです。

終演後、中野さんと川田さんのサイン会に参加。引き伸ばしたばかりの 2月に浜松でお2人と一緒に撮った 写真にサインをいただきました。
その後、ホールに戻るとチェンバロ見学会は大盛況びっくり



一番最後の組でゆっくり、チェンバロ製作者の百瀬さんのお話を聞くことができましたチョキ

ここは 鉄道が廃止された 濃尾平野北部の公共交通的僻地の町でしたが、500人近い聴衆を集めた演奏会でした。
前回、大垣駅で樽見鉄道積み残しで諦めた 根尾谷断層近く。本来なら朝 岐阜に着き、レンタカーで観光したでしょうが、今回はのんびりにしちゃいました。

帰りは大垣駅までのバスバス



バスはバラの植え込みの続く道を走って駅へ。ここはバラも特産なの?
大垣駅でお友だちと別れて、私は東海道線の各駅停車(快速)で東へ。今日は花火大会の特異日らしい。岐阜で浴衣の大群が降りたあと、高塚駅近くで花火が見え、続いて袋井では臨時列車まで。途中下車も考えましたが、お腹が減っていたので、今夜こそ焼津黒潮温泉の健康ランドで、食べて 飲んで 温まってゆっくりします。