雨の時は 新しくなった水族館に!と決めておいたのですが、仙台のお友だちが
「無料でオペラが観れるよ。フィガロだよ」
の言葉に反応して、行くことにしちゃいました。
仙台駅でお友だちと待ち合わせて、名取駅へ。
Morinopolitan season17
『フィガロの結婚』
13時~
名取市文化会館 中ホール
ですから 勿論、プロの公演とは比較できませんが…
大道具、これは小ホールのレベルで、と 小道具、そして衣装の手抜きの無い準備には 驚きました。
↑第4幕の舞台
なぜなら今日の公演、無料なんですから!
そして全4幕、アリアのカットは第4幕のカットか恒例となっている2曲のみ。他は全て歌いました。
伴奏はピアノソロ。
ピアノ:尾澤 香織
指揮:岩瀬りゅう子
歌唱は日本語(中山悌一訳)
序曲は省略でしたが、最初の二重唱から 丁寧に音符を辿っていきました。
音楽はテンポ速めのサクサク感のあふれるもの。ちょっぴり単調って感じは否めませんでしたが、演出の名前が書かれていないのをみると、もしかして演出も指揮者や歌手たちで作り上げていったのでしょうか?
そして そんなアマチュア中心ですが、レチタティーヴォをしっかり歌わせたのにも驚きでした。
歌手の中で一番光っていたのは スザンナ役の松田千明さん。音大出身ではないらしく、そこもビックリ。伸び伸びとした清楚な声は 二期会でもバルバリーナ役で即舞台レベル。
他には音大出身の、ケルビーノ役の阿部茉希さんとマルチェリーナ役の樋口由希さん、教育学部の音楽専攻出身の伯爵役の佐藤裕貴さん、その3人も安定した歌唱が良かったです。
また、フィガロの菊地隆平さん。もろに地声で これなら私の方が良い声だぜ!って最初は甘くみていましたが、その地声のまま、最後まで歌い通しちゃうあたりは、圧巻といわざるを得ない。そして、菊地さんのキャラがどうにもフィガロに不釣り合い(私個人の感想)。で、そのギャップに最初は強い抵抗があったのですが、最後には なんか慣れちゃいました。
そんな中、アマチュアといえども もう一歩の突っ込みが欲しかったのは、レチタティーヴォのメリハリ。ホールを笑わさなくてはいけない言葉を強調することなく 音符に従って語るため、空振り続き… それは他の部分にも。大切な言葉が耳に残らないようになったり、せっかくの日本語が上手く使えきれていなかったところ。
もう一点は、歌唱の無い場面の役の人が舞台に乗っている場面での所作が どうにも棒立ちだったこと。学芸会レベルとも言えるぎこちない動きへの指導が欲しかったです。
聴衆は最初 9割の入りでしたが、各幕ごとに休憩を入れていくうちに少なくなり、第4幕では6割方の入りになっていたのが残念でした。
最後にチラシに仙台市市民文化事業団の後援はあるものの、協賛等の企業の名前が無かったこと。もしかして これ 全て手弁当なの?って思ったら 応援しなきゃ!って思いました。このプロダクション、なんと 来週、7/24に北海道の鹿追町で公演しちゃうって… 鹿追で何人集めるの?酪農地域で4時間のオペラに何人行けるだろうか… と心配しちゃっているのは 私だけ? もしかして、牛が聴きに来るのかな? 鹿追のチラシには牛が出てるし…
来週、良ければ鹿追へ軟弱系のフィガロに会いに行っては如何ですか?
その前に
「鹿追って何処?」
って そこからですか…💦