ハイドン鍵盤独奏曲の世界第7回+歌曲:拝鈍亭 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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昨夜は三宮でのんびり。快晴でポカポカの関西。普段なら 奈良か、いや、今日ならびわ湖に戻るハズですが、まずは阪神三宮から奈良行き快速急行で西九条乗り換え、新今宮。

まずは散髪✂💈
そしてスマートボール🎱
締めは たこ焼き🐙
いつもの大阪のあとは バスで伊丹空港へ🚌
12:30のJALで羽田へ✈
真っ昼間の伊丹からの羽田便は珍しく、外を見ながらのフライトの記憶はない!
今日は霞んではいたもののしっかり外を見ながらの1時間。
伊勢湾に出るまでは未訪問地だけあり わからないまま。セントレアの真上を過ぎると濃尾平野。そこでは東海道本線 幸田駅が東海道新幹線とクロスするからわかりやすい。そして今までよくわからなかった名鉄線との位置関係が面としてわかったことが一番の収穫。すると 続いて豊川稲荷が真下に確認できたのはお出掛けの成果。その後は東海道本線、菊川~金谷間の茶畑の中の風景は 模型を見ている様。そこを新幹線がNゲージみたいに走り抜ける姿は見ていて飽きない。最後に伊豆半島で天城のループ橋が真下、三原山の熔岩が手招きオーラ満開で真下に見えれば 着陸体制。
JALなので時間通りに羽田着。
(あまりに下を見るのに集中していて 写真を撮るの忘れちゃいました💦)

羽田から護国寺へ移動。

ハイドン鍵盤独奏曲の世界第7回+歌曲 

17時~

雑司谷拝鈍亭


ソプラノ:鈴木美登里
フォルテピアノ:上尾直毅


最初に楽長の鈴木秀美さんから ハイドンの歌曲についてのお話が入りました。前回はスコットランド民謡集が主でしたが、今回は純粋な歌曲。後年イギリスで書かれている作品ばかり。ここでは一部の曲の作詞のA.ハンター女史とハイドンの微妙な関係(ハンターのハイドンへの憧れ)がその作品に投影されているのでは…と。
ということで、前半最初は
🎵ハイドン:クラヴィーア 変奏曲 ハ長調 Hob.XVII-5
上尾さんのソロで、この可愛らしい曲。上尾さんの言葉によると「子供でも弾けるけど、難しい…」
ひとつひとつの変奏をしっかりと描き分けていく。変奏ごとに深呼吸が入れられるくらいの弾き分け方が いい。ただ なにせ単純な曲で どう対比させるかは 難しそうでした。

鈴木さんで歌曲を3曲
🎵ハイドン: 「共感」Hob.XXVIa-33
🎵ハイドン: 「さすらい人」Hob.XXVIa-32
🎵ハイドン:「人魚の歌」Hob.XXVIa-25
急~緩~急の3曲の並びでひとつの作品群の様。『共感』ではちょっぴりハイドンに遠慮しているかの様でしたが、最後の『人魚の歌』では、愛する男性に「一緒に来て」という解釈を超えて、男を騙して連れ去ろうといえる妖艶な歌唱にゾクッとさせられました。

前半の締めは
🎵ハイドン:クラヴィーア ソナタ ニ長調 Hob.XVI-42
上尾さんのお話で「ハイドンをこの曲から聴いたら、ハイドン嫌いになりますよね。」という、2楽章形式で、構成重視の弾く楽しみ中心の曲。そして「エマニュエル バッハの様」という、性格の不安定さが顕著な曲でもある。
上尾さんは 最初の変奏曲と同様、テーマをひとつずつ描き分ける様に それぞれのパーツを積み重ねたり、楔で隙間が安定するように固定したりと、様々な組み合わせ方をみせてくれました。そしてそのような組み立て方の面白さがバッチリ伝わってきました。
上尾さんのハイドン、板についてきました。

後半はまず歌曲を3曲
🎵ハイドン: 「彼女は決して愛を語らなかった」Hob.XXVIa-34
🎵ハイドン: 「霊の歌」Hob.XXVIa-41
🎵ハイドン:「牧歌」Hob.XXVIa-27
緩~緩~急の並び。緩の2曲のテンポの遅さにビックリ。特に最初の『彼女は…』では冒頭のピアノの1音1音の浮遊感と緊張は まるで現代音楽を聴いているかの様。遅すぎてブレスが持つのかと余計な心配しちゃうくらい。それを超える張り詰めた歌、ここでは語りと言いたくなる、は素敵でした。
それを受けての『霊の歌』の落ち着いた、遅すぎるようなテンポの、真っ直ぐな表現は、ゆっくりの曲を2曲続けて緊張が切れるどころか、さらに集中させる歌となりました。
ただ『牧歌』までそれを引きずった感がしちゃいました。明るく軽快さが欲しかったです。

次に上尾さんで
🎵ハイドン:クラヴィーアソナタ ト長調 Hob.XVI-39
3つの楽章からなる曲。この39番の入った6曲の曲集には有名な作品がいくつかあるため、聴く機会の多い作品。
こちらは42番のソナタに比べ 普通の古典的要素のある作品。上尾さんは バロック音楽からのアプローチで 主題の対比を大きく見せる曲作り。ちょっぴり長い旋律で 微妙な波が欲しいかな~って感じもしました。しかしそれ以上にフォルテピアノの温かみのある音色でのハイドンは、色々な角度からのアプローチにも様々な発見があることに気づかせてくれました。

最後に
🎵ハイドン: 「おお、妙なる声よ」Hob.XXVIa-42
ハンター女史が大陸に戻るハイドンを想って書いたと考えられる歌詞に、流れるような美しいハイドンの旋律がつけられた名曲。その魅力を存分に感じることのできる歌唱は素敵のひとこと✴

鈴木さんの清楚な歌と 上尾さんの温かみのあるフォルテピアノの音色が 小さな空間に贅沢な時間が流れました✨
ハイドンの歌曲の魅力を存分に味わえた素晴らしい演奏会でした🎶

演奏会のあとは反省会🍴今日は筋金入りのハイドンファンのお友達も来たので、熱い会となりました🔥