ならば!と、シャツだけの軽装で出発👕上着は防水のブレーカーをザックに入れて、出発。
家の前から見えた富士山も 沼津を過ぎれば雲で頭をすっぽりと隠されていました🗻
東海道本線で浜松へ。この頃しょっちゅう浜松に来ている感じ…
ちょっぴり遅い昼食は アクトシティの食堂でしらす丼。今夜は夕食の時間に間に合わない予定だから ここで!
と、下へ降りれば中野さんと川田さんが ちょうどリハを始めるところ。
ご挨拶すると「ゆっくり聴いて」と言われたので、私は展示室を回りながら BGM的に合わせの音を耳にしていました。
川田さんとの合わせが終わったあと、中野さんのソロの曲のレジスター、ストップの確認。今日弾くクリスチャン バッハの第3楽章や ハ短調のソナタの切れ端などを、様々なレジスターを駆使して、試し弾き? されて、それはもう、楽器の性能を駆使した音楽作りの挑戦みたいで、めっちゃ楽しめました🎶←これで終わってもいいくらい(^^)d
その理由は 今日のハープシコード🎹
なんとペダルが左右にあり、もちろんそれを踏むことで バフ(リュート)ストップの様に音色を変化させることができるのです。それにこの楽器では上と下の鍵盤との音の違いが明瞭すぎて、それだけでめちゃめちゃ面白いのに、ペダル操作の音色変化が大胆すぎる😱
それを普段は手を使ってストップ操作をしなければいけない、つまり 曲の途中で音を変えるのは 上下の鍵盤を変えるだけ、のハープシコードですが、この楽器では自在にストップ操作が可能。そうなると フレーズ毎に音色の変化を変えながら弾いみたりできちゃう。ちょっぴり下品?なそんな演奏、リハの場だから「ああだ、こうだ」と言いながら試していました。なかなか色彩豊かな演奏を聴くことができちゃったわけです。
その後、ゆっくりと展示を見学。
17時に一回退出したあと、音楽会として入場となりました。
そこで 図録が配布されました。
日本語と英語で楽器博物館に所蔵される資料(楽器)が紹介されている充実した冊子。これだけでも 来た価値あり!というものでした。
浜松市楽器博物館 第13回 学芸員との夕べ 「産業革命とイギリスのハープシコード~近代への道~」
17時45分~
浜松市楽器博物館 天空ホール
チェンバロ:中野 振一郎
使用ハープシコード:カークマン 1750年ロンドン~浜松市楽器博物館所蔵
ヴァイオリン:川田 知子
↑写真 撮り損なったので 図録から
今日も前から2列目の中央で聴きました。
中野さんのお話をはさみながら、最初は
🎵J.Ch.バッハ:ソナタ ニ長調 作品5-2~第1楽章 アレグロ・ディ・モルト
モーツァルトがチェンバロ協奏曲に編曲したので有名な曲。
カークマンのハープシコードの音色の特色を生かした生気溢れる演奏が聴けました。
続いて
🎵H.パーセル:「ロンド」ニ短調、「新しいグラウンド」ホ短調
ブリテンが引用したことで有名なロンドから。
こちらもストップを駆使した色鮮やかな音楽。この楽器で聴いたら 普通のチェンバロ(ハープシコード)では聴けなくなりそう。
ここからヴァイオリンの川田さんが登場。
🎵A.コレッリ:ヴァイオリンと通奏低音の為のソナタ イ長調
この曲はコレッリの作品にジェミニアーニが加筆したとのこと… 今回の演奏はコレッリのオリジナルのあと反復後にジェミニアーニの版での演奏。これは比較が明瞭で とても愉しく聴けました。
続いて
🎵W.A.モーツァルト:ヴァイオリン伴奏付きハープシコードソナタ ト長調 K.27
1750年ロンドンでの作られた楽器なので、ちょうどモーツァルトがこの作品を(ロンドンで)書いた時、まさに弾かれていたであろう楽器!
こちらはハープシコードがメインでヴァイオリンはオブリガートで旋律に彩りを与えるにとどまる程度。川田さんの演奏は 本当にこのスタイルの演奏が上手い!出すぎず、それでいてハープシコードの上でしっかりと転がる。
第1楽章のアンダンテの美しさは格別でした。
ABAの形式の第2楽章では中間部の短調の翳りの対比を 楽器の性能を巧く引き出して 見事に決めました。
最後は有名な
🎵G.F.ヘンデル:ヴァイオリンソナタ ニ長調
このお二人の演奏会での切り札!
安定した演奏が聴けました。ただ、すでにスタイルが確立しているのでしょう。楽器の多彩なパレットを存分に使っちゃうって冒険はしませんでした。もう少しこの楽器を使ってのリハの時間が取れれば変わったのかなぁ…
とは言いつつ、安定した均整の取れたヘンデルを楽しめました。
今日はそのあと、楽器博物館友の会の懇親会。ちょっぴり遅めに席に着いたら ちょうど前に中野さんと川田さん。
久しぶりにお2人と お話しができ、持参したCDにサインと 最後に一緒にお写真まで撮らせていただきました📷
今夜は浜松から焼津に移動。いつもの黒潮温泉の健康ランドで温まって ゆっくり休みます♨
注:ロンドンの楽器なので、チェンバロではなくハープシコードと英語表記を使いました。