読売日本交響楽団第13回大阪定期演奏会:ザ・シンフォニーホール | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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昨日のコンサートレポートは(↓)こちら⛪

 


今日は旅館からゆっくりスタート。

天王寺公園は、まだ しっかりクリスマスしていました。



まず 新世界に行って散髪。そのあとは時間調整で入ったスマートボールが当たって、大阪土産にドロップを取りました!せっかく荷物を少なくしたのに…

その後、お友達と待ち合わせて、昼食。そしてさらにお友達が集まってお茶。
今日は席はバラけたものの私とお友達 5人が集まる盛況な日になりました。

今日は17時~
ザ・シンフォニーホールで

読売日本交響楽団
第13回大阪定期演奏会



指揮:上岡 敏之
ソプラノ:イリーデ・マルティネス
メゾ・ソプラノ:清水 華澄
テノール:吉田 浩之
バリトン:オラフア・シグルザルソン
合唱:新国立劇場合唱団
合唱指揮:三澤 洋史

🎵ベートーヴェン:交響曲 第9番 ニ短調 作品125「合唱付き」

今日は今年 定期会員となった、読響大阪定期の最終公演。前から3列目、右ブロック、ヴィオラの最後列(4プルト)が前にくる、音響的には最悪の席。
今回、定期会員になったのは、大阪定期のプログラムの良さもありますが、上岡さんの第9をよい席で聴きたかったことで定期会員を選んだ次第。つまり、今日が目的の演奏会。そして上岡さんの第9は首都圏で6公演を終了し、今日が最終公演。集大成の第9が聴けると、期待大💓
 
その演奏は思った通り 細部まで注意が行き届いたもの。そして驚くべきことは、上岡さんの演奏を全力で弾ききった読響の姿勢の素晴らしさです。
この数年間、上岡さんの演奏会を欠かさず聴いている私ですが、ここまでオケをコントロール仕切った上岡さんの演奏会はありませんでした~東京フィルのシューベルトがそれに続きますが~。その前に、知らない曲だと 何をしているのか わからないっていうのもあります~ヴェルディのレクィエムは凄さがまったくわからなかった~。 読響はモーツァルトとマーラーの演奏で 上岡さんの音楽を十分に出しきれていない もどかしい演奏を聴いたので、その時のモーツァルトはしっかり演奏すれば それは凄い演奏になったのに…と。ちなみにマーラーはまったくわからず私がしらけていたら マーラー好きなお友達は興奮しきっていたということが~ つまり、上岡さんの音楽の凄さを理解するには それなりのその曲に対する予備知識は必要なのでは、と 思います。
そんな中、今日は第9。私は過去に30回程度合唱で唱い、そのリハを聞いているので、予習は十分。中学時代に購入して、書き込み多数の真っ黒になった 全音楽譜のミニチュアスコアを片手に聴きました~長年読んだスコアなので 途中で目を離しても 確実にそのページに飛べるのでスコアに集中しなくてもいいのが良かった~。

細かく書いたならば、ひとつの楽章で10箇所を超える感動が散りばめられていました。それを個々に挙げるなんて、感動を客観的に評価するようで、今の私には勿体なくてできません!
ですから、感情的なままの記述をします。

第1楽章。まるでアザラシの毛を頭から尾に向かって撫でているような 柔らかでしかし1本1本の毛には命が感じられる強さがある 手触りでした。アザラシを撫でたことのない方 わかりにくくてごめんなさい!固いんだけど まとまると柔らかいんです。
流れるような第1楽章は優しさいっぱいでした。

第2楽章。楽器が代わる代わる同じ言葉を同じように語るところ、同じ目的に向かって歩いているような姿が素晴らしかった。スケルツォの反復は前半、後半とも省略。トリオは後半の反復も実施していました。
上岡さんは反復時に同じ表現を避けますが、トリオではそれほどの変化をかけなかったのですが、スケルツォに戻った(ダカーポした)時、確実に最初とは音の硬さとテンポが異なっていたのには やられました。後半の部分で音楽がさらに引き締まったのは言うまでもありません。

第3楽章。鳥肌が立ちました。旋律の美しさ。それも普段耳にしないパートの!
最初のアンダンテからはあちらこちらでヴィオラが主役のように聴かせてくる。スコアを持ってきて本当に助かった!
テンポは極めて『速め』だったのでしょうが、速いという印象はまったく感じない演奏でした。

この間でソリストが合唱団の前に入りましたが、拍手が起きなかったのが 良かったです。静かな第3楽章のあとですから。

第4楽章。第3楽章までがひとつのユニット。それをこの楽章の冒頭で反芻するのだから、第3楽章から第4楽章を続けるのに私はとても抵抗があります。ですから この措置は大賛成。もっと言うなら、歌う前に入場でもいいと思っているくらいです。
冒頭のチェロとコントラバスの否定の部分の大きな表現(の違い)には どうして? と考えさせられました。
バリトンのレチタティーヴォ。こんなにも温かく否定するのは またしても どうして?
最初の歓喜の主題を3節歌うところ。ここでは特に第2節~第3節にかけて、オケの伴奏がしっかり、そして表情豊かに聴けたことには驚きを通り越す感動でした。今まで 変な伴奏だなぁ、と思っていた私は、この瞬間、わからないままに 解決の地図を見てしまった様。もう一度、聴きたい!一度だけでは私の頭では解決できないから…
その後も素晴らしい音楽の架け橋の連続。
二重フーガの前の合唱のppはそれは見事。
二重フーガでは 各パートの『Freude!』をはっきりと出すなどの 丁寧な言葉の扱いがとてもわかりやすく、良かったです。帰りに上岡さんにこの部分、テノールとほぼ重なるヴィオラパートを強調することについて尋ねたら、「ここは聴こえないからね」とのこと。私はユニゾンで動くヴィオラとテノールの見事な充実した中音部が ハーモニーに厚みを加えたのが それは新鮮に聴こえました。
コーダの前の声楽のソロの四重唱は ソプラノが怒鳴ることもなく、とても調和した四重唱が聴けたのが良かったです。
そして、一気呵成のコーダ。オケの落ち着いた、離れ業のような演奏は、圧巻。

この演奏は、7回目だからここまで来たのか? いや、今までの上岡さんを聴いていれば、これを初日までに仕上げてしまう魔法のような技術に驚かずにはいられません。そして、今回はその音楽づくりを(指揮を)見ている限り、やり遂げた読響に 感嘆の声を上げざるを得ませんでした。

唯一、苦言を言うなら、この演奏会をよい席で聴きたいがために 大阪定期の定期会員になったのに、今日、1回券で来たお友達、S券のお友達は中央のど真ん中、A券のお友達は2階サイドのオケ全体を見渡せる、ソロもしっかり聴こえる席。私は第2ヴァイオリンはほぼ聴こえないというバランス最悪のS席。

なんでやねん👊

それだけです😄

終演後は仙台のお友達の引率で 上岡さんにご挨拶。以前ご一緒に撮らせていただいたお写真と、ヴッパータールのオケを振った第9のCDにサインをいただきました。その時、第9のCDについて、「今はこのような演奏は… 今日の演奏が今の私の演奏だから」と仰っていました。つまり、理想の演奏が出来た!と。

お友達もみな感動💛
最後に上岡さんと6人で写真を撮って解散となりました📷

今日は最上級の素晴らしい音楽を聴くことができました。これ以上言うことがありません✨

今夜は天王寺のいつもの旅館。天王寺まで一緒だった2名のお友達と 夕食。
玄米&やさい食堂~玄三庵~



味覚でも優しさいっぱいのメニューで締めることができました。