大徳寺 興臨院 と 第19回京都の秋 音楽祭 開会記念コンサート | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

今日は神戸三宮からスタート。
朝も温泉でゆっくり♨ネットブースというPCつきの簡易個室なので、今日の予定になりそうな事柄を検索。京都の秋の特別公開で訪問したことのない塔頭が気になり、チェック。それと昨日立ち寄って 気になった音楽会の当日券の情報もあわせて仕入れ、今日の予定はでき上がったも同然。

朝風呂でサッパリ。
三宮から阪急で京都へ🚉
河原町からバスで大徳寺へ🚏🚌
大徳寺の赤松の並ぶ正面の参道は私の好きな風景。俗からの神への道の様。



と言いつつも境内を歩くと暑い暑い!短パンになるズボンにすれば良かったと思う罰当たり!

今日は特別拝観中の
興臨院へ


↑唐破風の門から 庭が垣間見えるお洒落な入口



特別拝観はガイドさんの解説つき。
いつもながら勉強になる!

解説が終わって方丈の前で庭を眺めていれば、いつの間にか私だけ!日曜日の特別拝観とは思えない贅沢な時間。



書院造りの門に枯山水の庭園に落ち着いた茶室などもある、私好みの塔頭でした(残念なことに当時の障壁画は廃仏毀釈で海外へ散逸したようで…)

庭を眺めてウトウトする前に😪
バスで北山に移動🚌

第19回京都の秋 音楽祭 開会記念コンサート
14時~
京都コンサートホール
 


~京都の秋を彩る「京都の秋 音楽祭」の開幕を告げるコンサート~
京都市交響楽団 
指揮:高関 健(京都市交響楽団常任首席客演指揮者)
ヴァイオリン:山根 一仁

全席2000円という演奏会。京都の方にはご招待があるようで、それも客席の1/3くらいなので、市民はもしかしてチケットを買って入るのに抵抗があるの? 当日券で1階17列(中央通路から2列目;俗に言う審査員席)の右ブロックやや内側に座れました。←もちろん2000円で!
ちょっぴり空席があったのが残念。
オケの配置は高関さんなので、チェロとバスを下手側にしたヴァイオリンの両翼配置。ただ 今日は両翼配置の効果の薄い席だったのは 残念。

まず最初に京都市長の挨拶。羽織袴での出で立ちに、京都らしさを感じました。
 
プログラム前半は
🎵デュカス:舞踏詩「ラ・ペリ」~ファンファーレ
吹奏楽の方が有名かもしれないこの曲。ホルン4本、トランペットとトロンボーン各3の編成。舞台最後列で立っての吹奏。優しいくふくよかな音色はさすが!

続いて 
🎵ショスタコーヴィチ:ヴァイオリン協奏曲第1番 イ短調
ソロの山根さんは20歳。それでこの曲弾いちゃうの!?
まだまだ聴き込んでいないので 何とも言えませんが、自信をもった 堂々たる安定感あふれる演奏でした。
ゆっくり~速い~ゆっくり~超速い!の4楽章形式。
それぞれの楽章ごとに とてもわかりやすい方向性が対比されていました。技術的には文句なし!終楽章も余裕すら感じさせる演奏でした⤴⤴
終演と同時に、客席、オケから惜しみない拍手に包まれました。

もちろん アンコール!
♪パガニーニー:24の奇想曲~第24番
一番有名な曲。その主題の変奏曲。超絶技巧のテクニックなのに 簡単に弾いてしまう。左手のピツィカートの変奏などは 客席側が唖然( ; ゜Д゜)

学生のハズですが、それを超越した難曲と技巧、凄かったです😱

後半は
🎵ブラームス:交響曲第1番 ハ短調
これほど真正面から捉えたブラームスの1番って、聴いたことがあったかしら?という 私の知っている従来型とは一線を画すような演奏でした。

ブラームスの1番の交響曲はブラームスの作品の中で一番聴いていることには間違いなく、実演も この曲ならブラームスでも足を運ぶ原動力になるくらい 好きな作品。中学1年生の時に ベーム/ウィーンフィルの来日公演をFMからテープに録って繰り返し聴いたのが最初。ですから私のこの曲の基準はいまだにベームの演奏になっています。

今日の高関さんのブラームスの1番。
第1楽章は間やルバートなどとは無縁の真っ直ぐに先を見据えて進んでいくよう。呈示部の繰り返しもしたのですが、長さやしつこさを感じなかったのが驚き。そう言うと今流行りの ピリオド系かと思われますが、14型(バスは7)の弦を厚く堂々と響かせていく音づくりは、20世紀の演奏により近い。
第2楽章は弦の重さも控えられて、木管の優雅なアンサンブルが美しい仕上がり。
第3楽章は弦と管のバランスも良く、ホールを絶妙に鳴らしていたのは、さすが常任。ここではメヌエットとトリオの間も一気に走り抜けるサッパリとした感じ。
そして、これも今では珍しく? 第3~第4楽章の間をしっかり休みました。私は続けるのに抵抗があるのですが、ここまで連続した演奏ばかり聴かされると、間を取ると腰砕けみたいに感じちゃう自分に驚きました。
第4楽章も、さすがにここではわからない程度の見栄を切るものの、有名なアレグロの主題も 弦の厚い音なのに、颯爽と走り去っていきました。最後の音も楽譜に書かれた長さの通りでしっかり切るなど、徹底したスコア尊重の姿勢が感じられる演奏でした。
果たして このような演奏で拍手喝采となるのか心配しましたが、音が切れると同時に 大きな拍手に包まれました。

今日は拍手同時に退出する人が少ないなぁ~と思っていたら
アンコール
♪ブラームス:ハンガリー舞曲第1番
これも中間部は大きなルバートとダイナミクスで見栄を切りましたが、最初と最後の部分は インテンポと言ってもいいくらいの回転するタイヤのように良く走る演奏でした。
高関さんの音楽、好き嫌いが分かれそう。でも私は好感を持って聴くことができました。

終演は16時すぎ。またまた中途半端な時間なので、京都の夜の拝観や企画を探すも、夏休みと連休、そしてこのあと来る紅葉の前の一休み期間に当たってしまったようで、企画は一切なし! 夜間のイベントは今週末からスタートの様。
夕景からの訪問はあきらめ、久し振りにチャーハンのチャーハンセットを出す中華料理屋さんで夕食。そのチャーハンつきチャーハンセットを頼もうと勇んでお店に入ると、やっぱりそれを注文する段階になると躊躇してしまうf(^^;
天津丼のチャーハンセットにしてしまい、その課題は また次回に…



🚄あとは京都駅から新幹線で横浜へ。昨日の公演のことが1面に載った京都新聞を買ってホームで待てば、この時期だと京都からでも新大阪発の のぞみの窓側に座れました🙌

今回は昨日の小澤さんの特別演奏会の当選により、急遽決まったお出掛けでしたが、音楽会と素敵な寺院に訪問できて良かったです。唯一、夜行バスは 独立シートを選ぶべき!が良い教訓となりました。