フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2015:東京フィル | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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今日は仕事の帰りに まず 藤沢のルミネで藤沢市主催の

『鳥瞰図』空から見た世界展(吉田初三郎展を観てきました。

係員もいない無料の展覧会。初三郎の鳥瞰図印刷版とともに、そこからの一部拡大図を伴い、29点展示されていました。
無料ですから展示数が少なくても文句はいえませんが、誰も観に来ていなかったのが 残念でした。
戦前の、空から地上を見ることのない時代に作られた鳥瞰図の凄さを知るには絶好の企画ではないでしょうか?
8/9までの展示だそうです。

その後、電車で川崎に移動。
フェスタ サマーミューザ KAWASAKI 2015
東京フィルハーモニー交響楽団
『交響曲も協奏曲もホルンが主役!?』



ミューザ川崎シンフォニーホール
19時~
指揮:尾高忠明
東京フィルハーモニー交響楽団


に、行ってきました。
今日の席は1階5列目、中央やや左。私的には最高の席。

最初の曲は
🎵武満 徹:波の盆
武満というより、日本のオーケストラ作品の中で一番好きな曲。昨年もこの曲を目的に仙台フィルの7月定期を聴きに行ったくらい。今年はなんと10月に別の指揮者が九州交響楽団の定期で演奏するも、これは平日で断念って感じ。2年間で3公演もあるとは…
ちなみに指揮の尾高さんは昨年の仙台フィルと同じ。比較して聴いちゃう。
弦の主題の美しいこと!仙台より弦が多いので、より響きが豊かに。それにホール(と座席)が圧倒的に有利なだけあり、満足度はこちらが上。ホール全体に広がった音に包まれる感じが この曲にはピッタリなので!
映画の場面が甦ってくる素敵な演奏でした。1年に1回、この季節に聴きたくなる曲です。

続いて
🎵グリエール:ホルン協奏曲 変ロ長調 作品91
なかなか地味な曲を組んでくる!前半だけ見れば定期演奏会なみの渋い曲。

ホルンはイェンス・ブリュッカー。初めて聞く名前。ドイツの中堅とのこと。

正面で吹いてくれました!
20世紀の作品ですが、ロマン派のように聴こえてくる。急緩急の3つの楽章からできている。ホルンの正確で安定した音が見事。しかしモダン楽器だから 音が安定しているのは当たり前かな?
圧巻は第1楽章のカデンツァ。低音から高音までのpの音は凄かったです!
第2楽章の夢見るような美しさも印象的。
珍しい協奏曲を素敵な演奏で聴くことができました。

休憩のあとは
🎵チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 作品64
それは見事な演奏でした!
オケのバランスの良いこと。至福の瞬間は、第3楽章の最後の和音。荒々しさとは正反対のしっかりと作られた 弦と管の調和のとれた響き。音が切れたあと、間髪入れずにホールの上から降ってきた音が それは美しかった。金管をバシバシ鳴らすのがお好みの方には消化不良になりそうでしたが…
テンポも ここで来るか…と思いきや、インテンポでしっかりとしたリズムを刻ませ、安定した響きで通すスタイル。
楽譜を真正面から 一番美しく聴こえる姿で見せてくれました!
今では このような正攻法で来る指揮者は少ないような感じも…

終演は21:10というフルプログラム。これで私の席が4000円!
しかし、今日の入りが6~7割は残念。尾高さんなのに なぜ?って思ってしまう。やっぱり前半の曲?