ミューザ川崎:モーツァルト・マチネ 第18回 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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御嶽山の噴火、30年前の長野県西部地震の時に予定通り 御嶽山に登ろうとしていたら、温泉もろとも流されていたはずだから、まだ登ったことはないものの、他人事に思えない 今回の噴火です。
今朝は 家の前から富士山が見えました。
秋晴れの晴天の首都圏です。

今日は
ミューザ川崎シンフォニーホールで
11時~
モーツァルト マチネ

昨日に引き続き
東京交響楽団
指揮:飯森 範親


プログラムは今日も全モーツァルトですが、昨日とダブるものは1つもありません!
8-8-6-4-3の両翼配置は昨日と同じ。
今日の座席は1階10列と この編成では ちょっぴり後ろって感じ。4~6列目くらいが私のベストだったかも。

今日のプログラムはモーツァルト10代後半の作曲という、現代でいえば高校生の時の作品!
まずは
交響曲第16番 ハ長調 K.128
この曲は最後の最後、ホルンの勇ましいファンファーレが魅力の曲。今日のホルンのトップは大野雄太さんでしたが それこそ ナチュラルホルンで吹奏して欲しい曲。やっぱり飯森さんは山形交響楽団でないと 果敢な取り組みはやらないのかなぁ
演奏は3連符が続く第1楽章は、落ち着いたテンポ。強烈なアクセントのスパイスが効く部分も、バランス重視に切り替え。ちょっぴり残念でした。
カノン風の弦のみで演奏される第2楽章は 両翼配置が効果的に生きていました。
元気爆発の最終楽章はホルン信号をどう扱うかが聞き所ですが、飯森さんは バランスを考えた 決して雑さを感じさせない響きを作り上げました。ここは私の希望とは正反対の音楽でしたが、モダンの中型オケならば納得の仕上げ方でしょう。

次に
ファゴット協奏曲 変ロ長調 K.191
ソロは東京交響楽団の福士 マリ子
まずもって残念だったのは、ソロがソロパートのみしか演奏せず 低音パートを吹かなかったこと!同音反復のところならまだしも、動きのある部分や管楽器のアンサンブルになる部分では、ファゴットの響きが欲しかったですね。
全体的にあっさり、さっぱり系の演奏。
安定した技術とヴァイオリンを各4に減らしたオケが見事に溶け合ってはいましたが…
私の大好きな第2楽章の主題の後半、ファゴットからオーボエが旋律を引き継ぎ また ファゴットとヴァイオリンに旋律を渡すところなど、もっと情緒豊かに演奏しても、と思いました。
でもこれは 古典派音楽をどこまでロマン的に再現するかという 微妙な問題かもしれません。

最後は
交響曲第25番 ト短調 K.183
これは私の中では端正なあっさり系を良しとしている曲なので、今日の曲の中では最も素直に共感できた演奏でした。
全体的に躍動感あふれる生き生きとした表現が とても爽やかでした。
特筆すべきは第3楽章のトリオで、反復時にオーボエの8分音符の下降の旋律を3連符に華やかに変身させるところが素敵におしゃれでした。
今回はトリオ後のメヌエットも反復させた(メヌエットは36小節しかないので反復しないとすぐに終わってしまう)シンメトリカルなバランスの良い形式での演奏は、私の譲れないこだわりの部分。ところがその反復の時に第1ヴァイオリンでミス(素通り)があったのが残念でした。

若々しいモーツァルトの元気いっぱいの音楽は 秋晴れの午前中の音楽に ぴったりでした。でも 飯森さんのモーツァルトは山形で聴かなきゃだめだ!と わかりました。