フェスタサマーミューザ:しんゆり東響、昭和音大 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
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台風の接近で午後から雨の予報の首都圏☔雨が地中にしみこまなくなれば水害の発生は目にみえて増えるのは わかりきったことなのに…といつも思う。原因に触れることのない 市民迎合型の報道番組に呆れつつ、折り畳み傘を持ってお出かけ。

今日は
出張サマーミューザ@しんゆり!
テアトロ・ジーリオ・ショウワで
15時~
東京交響楽団の演奏会
テーマは
『オーケストラの醍醐味、三大交響曲』
指揮:円光寺 雅彦


超名曲で、決して十分なリハーサル時間を得られていないであろう この演奏会を選んだ理由は、指揮者。指揮の円光寺さんは 私が仙台フィルの定期会員だった頃の常任指揮者。その後、西に拠点を移してしまい 10年以上のご無沙汰💦今回 円光寺さんの音楽を聴く大きなチャンスと思い、一昨日にチケットを購入した次第。

ちなみに同じプログラムを数年前に札響をKK氏でkitaraで聴いて 散々な目にあってから、夏休みの名曲プロは避けようと 決心したのですが、それを覆しての参加になりました。散々な原因が夏休みではないような気もしてきたからかもしれませんが…

オペラハウスの様な今日のホール。座席は2階3列の正面。

最初の曲は
🎵シューベルト : 交響曲第7番 ロ短調「未完成」
落ちついたテンポの重心の低い音楽。
ティンパニはバロックタイプの楽器を使用。硬質な音が音楽を引き締めました。
第1楽章ではホルンのソロの部分を長めに伸ばすなど、ロマン的な表現も随所にありました。弦の刻みがキッチリと揃うテンポだったこともあり、リズムが重たく感じられたのは、好き嫌いが分かれそう。
表情豊かな第2楽章も 同じ傾向。もし このまま第3,4と楽章が続いたら、ブルックナーみたいに飽きちゃいそう。シューベルトがこの曲を放棄した理由がわかりそうな演奏でした。

続いて
🎵ベートーヴェン : 交響曲第5番 ハ短調「運命」
先日、神奈川フィルで聴いたばかりの曲。だけど その演奏は正反対の様相を呈して、楽しめました。
ティンパニはシューベルトに続いてバロックティンパニを使用。それどころか驚いたことに ナチュラルトランペットも使用していました🎺
第1楽章はじっくり系。1つ1つの音を丁寧に弾いていく。深刻な運命と闘うのではなく、運命を受け入れ一歩一歩進んで行く様。
第2楽章は落ちついた様がピッタリはまりました。変奏曲の性格がしっかりと描き分けられていました。
安定感抜群の第3楽章。
落ちついた第4楽章と、熱狂を狙う熱さとは正反対の演奏は、超初心者向きの名曲プロには似つかわしくないのでは、と 心配するくらい。コーダもアッチェレランドをかけることのない 実直な運命。
唯一の失敗は、こうゆう演奏なら スコアを持って来るべきだったこと💦

休憩のあとは
🎵ドヴォルザーク : 交響曲第9番 ホ短調「新世界より」
前半と変わって、速めのテンポですが テンポの振れ幅も大きく、思い切ったppも使った大きな表情の演奏。
この曲では ティンパニとトランペットはモダン楽器を用いていました。
運命の第4楽章でも感じられたのですが、新世界の第1楽章では、旋律を彩る装飾的フレーズをかなり抑えていたこと。もう少し旋律にキラキラとした装いを加えても、と思いました。
有名な第2楽章はボヘミアの風ではなく 日本の夕暮れの落ちついた風が流れました。
第3楽章はトリオの旋律を大河が滔々と流れるように奏でたのが 素敵でした。
第4楽章も速めのテンポでしたが 激しさとは対照的な腰の座った音楽は 等身大のドヴォルザークの音楽になっていました。

今回は その長さからかもしれませんがソナタ形式の呈示部の反復はすべて省略されたのは ちょっぴり残念でした。

今日はこれで帰るつもりだったのですが、ホールにあったチラシ、ミューザ川崎の今日のフェスタサマーミューザ、昭和音大の公演、を見てビックリ!
曲は私の大好きな、コープランドをやるじゃないですか❗
そして指揮者は この頃 名古屋に行くたびに名前を見る、とっても気になっていたにもかかわらず 首都圏では一切名前を見なかったセントラル愛知響の常任指揮者、齊藤一郎さんではないですか❗
強烈な雨が降ったら帰るつもりでしたが、なんと17時過ぎても降らずにいたので、あとは開演に間に合うか? 到着時間を調べると、18時07分と ギリギリセーフ。と いうことで、ミューザ川崎へ🚃

18時30分~
ミューザ川崎シンフォニーホールで
フェスタサマーミューザ
昭和音楽大学の公演
指揮:齊藤 一郎


大学の公演ですから簡単な感想にします。

まず ビックリしたのは指揮の齊藤さんの衣装。全身 朱色で登場。ふくらはぎにはヒラヒラがついている😅

プログラム最初が私の目的の
🎵コープランド:エル・サロン・メヒコ
大学の公演は、プロと違い 練習時間があるので自信を持って演奏するので 安心して聴けます。
明るく生き生きしたリズムが最高😃⤴⤴
クラリネットの速いパッセージも楽々と!
色彩鮮やかなラテンの雰囲気を存分に楽しめました。

続いて
🎵ガーシュイン:ラプソディー・イン・ブルー
ピアノ:細川 千尋
最初のクラリネットソロのスウィングでホール内はアメリカン🗽
その後のノリノリのピアノは凄かった✨
クラシックとジャズの良いとこ取りのような演奏は、この曲にピッタリ!
オケも金管の大きな表情は見事でした。

アンコールは
🎵細川 千尋:Thanks!
親しみやすい旋律をもとにした、ジャズの即興演奏的な曲でした。耳に優しい素敵な音楽は、クラシック漬けの今日に 爽やかな気分転換が良かったです😉

休憩のあとは
🎵ベルリオーズ:幻想交響曲
ここで齊藤さんの音楽を存分に!と 期待の曲。
全体的にインテンポは意外。ただ 低弦のバランスや強弱の幅、効果的なsfなどを駆使して、かなり濃厚な印象に仕上げていました。
最初と最後の2つの楽章を一気につなげて、3つの部分としたような構成。その中で最も印象的だったのは、第3楽章。木管楽器の繊細な表情に 2種類の大きさの異なるティンパニを叩き分けた音色の対比が良かったです。

この演奏会での座席は 前半は2階上手の斜めに舞台が見える位置。後半は舞台裏手の上手寄り、斜めに指揮者を見下ろす位置、ともに2列目、1列目で聴きました。

簡単な感想でしたが、実際は齊藤さんが円光寺さんを凌駕しちゃいましたフラッグ