現代日本音楽の夕べシリーズ第17回伊福部昭 生誕100年記念コンサート | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

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旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

5月とは思えない暑さ󾭛󾭛
朝イチで半袖を出して、長袖をしまう!
寒くなったら どうしよう󾍁

午前中、仕事をしたあと、川崎へ移動。
駅から出ると ゴジラが火を吹いているかのような灼熱の世界󾓶󾓶
湿度が高くないだけ いいかも。

今日はミューザ川崎シンフォニーホールで
15時~

東京交響楽団の特別演奏会
現代日本音楽の夕べシリーズ第17回
伊福部昭 生誕100年記念コンサート
に行ってきました。

指揮:大植英次
二十五絃箏:野坂操壽
ピアノ:山田令子
合唱:東響コーラス


ホールの中にはマイクが林立󾠀そして2階を取り囲むようにNHKのカメラが4台、あとは舞台にも無人のカメラが󾠁
テレビ撮りと同時にCDのための録音も行っている様。
今日の席は2階RAという、舞台上手後ろの私の好きな席。今回は特に指揮者が見やすい角度の5列31番。そして上手にして正解だったのは 多彩な打楽器群が良く見えること!
そんな楽しく見える席なのに 席種は最低ランクで2000円はめちゃお得󾬽

で 曲目はもちろん 伊福部作品ばかり!
最初は
󾠓伊福部 昭:SF交響ファンタジー 第3番
怪獣総進撃、キングコングの逆襲、キングコング対ゴジラ、海底軍艦、地球防衛軍からの接続音楽。
意外と耳に優しい音楽になっていて ちょっぴり拍子抜け!
しかし 指揮の大植さんの粘りのある指揮の姿を見ると、ちょっぴり差を感じてしまう。もっと濃厚でも良いんでないかい?

次は
󾠓伊福部 昭:二十絃箏と管弦楽のための交響的エグログ
指揮の前に箏が置かれた。
そうか!箏があったのか!曲の編成のことをまったく考えず、大植さんを見るってことだけでしたから󾍄
舞台後方席をちょっぴり後悔󾭛
箏の野坂さんは和服で椅子に座っての演奏。
緩急緩緩急の5部形式。
心配した箏の音も 後方席でもしっかり聴こえ、一安心。緩の部分では雅なソロが素敵でした。
ただ最後の急の部分でオーケストラの力強い合奏の部分で箏がお休みだったのがちょっぴり残念でした。

休憩のあと
󾠓伊福部 昭:ピアノと管弦楽のためのリトミカ・オスティナータ
今日の4曲の中では 一番有名な曲かもしれない。
熱気溢れる指揮に応えての濃厚な演奏。
途中でゴジラ登場そっくりな音が聴こえてきたりと 飽きません󾍇
第3部では 執拗に繰り返す不均衡なリズムが心地よく耳に馴染んでくる。ただ ここでは 常にオケがfで運動しているので、ピアノが弾いてはいるものの その効果が聴こえてこなかった󾌹
終演と同時に間髪入れずに大喝采󾠨 ピアノの音がオケが鳴ると完全にデッドとなった私の席は それほどの熱気が感じられず 残念。やっぱり音楽を聴きに正面の席にするべきだったのか󾭛

そして最後の曲は
󾠓伊福部 昭:交響頌偈「釈迦」
舞台後方席に女声合唱が入ってきた!ちなみに男声合唱は舞台内後方。真横に合唱となってしまった。
またまた席をこうかい󾍁こうなったら大植さんを存分に 見て 楽しむしかない!
第1楽章はゆっくりなオケだけの曲。伊福部音楽とは思えない入りにビックリ。まるでマーラー! だんだんとオリエンタルの雰囲気になってはくるものの、終始 穏やかな響きが心地良い音楽でした。
解説によると 釈迦が出家するまでの情景だそうでした。
ハープのソロで入る第2楽章。ハープの芯のある強靭な音が音楽を引き締めました。
ここから合唱が男声󾫺女声󾫺混声の順に入ってくる。パーリ語の歌詞を暗譜で歌いました。荒々しい部分と優しさあふれる部分が対比された音楽がガツンときました。
そして最後の第3楽章。第2楽章との続きかと思えるような感じで開始。徐々に盛り上がり、不安定な響きの交錯する中、どんどんと音量が大きくなり、突如終わる!

そのような終わりかたでも ホールに響いた音が無くなり、指揮者の大きなため息がホールに響くまでの長い静寂は 今日一番の聴きどころだったかもしれません!
その長さは ぜひテレビで確かめてください󾠜

こんなプログラムで きっとガラガラでは と思っていたら、会場は9割の近い入り。かなりビックリしちゃいました。

今日は、生誕100年を迎えた伊福部昭の誕生の日に、過去東京交響楽団が初演した氏の作品をとりあたという音楽会でした。
ゴジラの音は控え目で楽しかったです󾍇