なかなか進まない連載ですが、今回は食生活、BMI、東洋医学についてです。

 

食生活については過去記事を見ていただければよいといえばよいのですが。

 

 
番外編

 

まあでもあれです、もちろん、数カ月で不妊治療を終えることができて、食生活改善も数カ月で終えることができれば、色々な意味で何もかもハッピーなのですが、そういう状況の方の大半は、おそらくこの記事を読んでいないでしょう。すぐにでも欲しいが、なかなかできないから、困っているわけです。

 

ダイエットも食生活改善もそうですけど、1カ月くらいならどんな凡人でも頑張れるし、多少気合がある方なら3カ月くらいは食生活改善に取り組むことはできるでしょう。結局のところ、三つ子の魂百まで、ではないですが、どれほど決意を固めたところで人間の食の好みなんてそうそう変わるもんじゃないです。

 

体重はBMI 18.5~25くらいの範囲に入っているのが理想です。それ以上痩せていても太っていても妊娠しにくいです。

 

体重が多い場合。ある日ある時一念発起して以来、お昼は茹で卵とチーズで長年体型を維持している人とかもいますけど、理想は理想ですが、自分の好みの食生活とかけ離れたことしたって揺り戻しが来ますので、一般論としてはそういう極端なことはお勧めしません。低糖質ダイエットとかも、最初は面白いようにググっと体重が減って体調よくなりますので、1~2カ月くらいやるのはいいんですが、結局続かないので、ある程度のところまで来たら無理がない範囲にリバランスして少しは炭水化物を取るようにして維持路線に入ると継続率が上がるようなんですが、ここがうまくいかないと、結局とん挫するわけです(書いてて胸が痛い)。

 

職場で同僚にもらったお菓子食べないとか、友達にランチ誘われたけどラーメンだったら行かないとか、飲み会断るとか、そんなことして我慢重ねたところで、そんなこといつまでも続くわけがないし、続けたところでストレスはたまる一方です。であるなら、続けられる範囲で、そのかわり5年でも10年でも続けられるスタイルをきちんと継続した方が、体にもいいし、ストレスも少ないし、結果的に健康的だと思います。地中海式を参考にしつつ、自分なりのスタイルで健康を維持していくのが、行く行くは妊娠という結果にもつながるんだと思います。

 

一方、体重が少ない方が体重を増やすって本当に大変です。体重が多い方って、「自分は体重が多いから痩せないといけないな」ってどこかで思っているのですが、体重が少ない方、例えばBMI 18.3くらいの方って、「もっと太った方がいいですよ」と申し上げると、一応「はい」とは言ってもらえるのですが、本音ベースで体重増やさなきゃいけないとか、増やした方がいいなんて本気で思っていないことが多くて、本音では今の自分の体重でなんにも問題ないと思っているんですよね。挙句の果てには、「私、ちゃんと食べてます」「食べても太れないんです」とかおっしゃられるが、本当に体重増やすほど食べてたら体重増えるんで、結果的には太れるほど食べていないということを認めることがスタート地点です。太っている人が痩せるためには努力が必要なのと同じで、痩せている人が太るためには、それ以上の努力が必要なのです。ただし、痩せている人が太るのは太っている人が痩せるよりも何倍も大変で、色々な困難もありますので、詳しくは、こちらをどうぞ。

 

 

 

東洋医学はどうなのかな。漢方や鍼灸、いずれも医学的根拠としては弱いです。肯定的な意見もあるけど、大規模臨床試験レベルでは、はっきり効果は実証されていません。少なくとも、万人向けの治療ではないでしょう。しかし、いわゆる不定愁訴があったり、冷え性や月経不順があるような場合、中にはある漢方や鍼灸を試したら月経不順が改善したとか、体調がよくなったとか、冷え性がなおったとか、そういう方は実際におられます。効く方もおられるのは確かだと思います。

 

効果が出るのに時間がかかる、とは言ったものの、全然効果が実感できないのに漫然と続けるものではないと思いませんし、何かを犠牲にしてまでやるものでもないと思いますが、時間とコストに余裕があれば、やってみてもよいと思います。

 

ということで、受精卵の質の向上【1】体外受精に入る前の事前検査・体質づくりは3夜にわたって連載してきました。続きもまだまだ頑張りますので応援よろしくお願いいたします!