「シャミー・アイ~死のマリオネット~」-6- | BLACK-SKY

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ひとりごととか、小説だとか。

取るに足らない言葉たちの遊戯会。




シャミーは、家のソファに横になって、静かに憤慨していた。


またも「悪戯」された。

しかも、シャミーの好きな、音楽の曲集に。


それを発見したのは、今朝のことだ。

ベティと登校してくると、クリスが血相を変えて走ってきて、悪戯のことを知らせてくれた。

そして教室に赴くと、それはあった。

びりびりに引き裂かれた曲集の欠片の山。その上に落とされた「死ね」というメモ用紙。


――明らかに、犯人は私に恨みを抱いている。


――……でも、何で?何で?


自分の「能力」を恨む人、多才さを呪う人……

自分に何かしらの恨みを抱いている人を挙げ出せば、きりがない。



キャメル先生にも、犯人を探し出してくれる様精一杯懇願した。

でも、何故か真面目に取り合ってはくれなかった。


そして考えた結果シャミーは、自分で犯人を追い詰める他無いという結論に達した。


――でも、どうやって?


疑問は限りなく渦巻く。



「シャミー、おやつよ」

と、お母さんの声。

母のマーシー・ブルータスは、まだ歳も若く、シャミーの自慢のお母さんだった。

誰にも分け隔てなく優しく、時には頼れる。

そして、テレビの特集にも取り上げられる程の有名な占い師だった。


――……占い師?


――占い……。


――そうか!



シャミーは意気揚々と起き上がると、お母さんのもとへ駆け寄っていった。



「お母さん!お母さん!私に、占いを教えて!!」







                    ***







少年は勉強机に広げられた宿題を前に、次の「計画」を立てていた。


――前回は、社会の教科書に。今回は、音楽の曲集に。


――さて、今度は何をターゲットにしてやろうか。



椅子に座り、片手で拍子を取りながら少年は考え込む。



少年の目線の先には、写真立てがあった。

まだ若い少年の両親。その真ん中に笑顔で立っている、まだ幼き少年。随分前に撮られた写真だ。


……まだ幸せだった家族の写真。


でも、その幸せも、ほんの一時の儚いものだった。


その平和を、誰が壊したか?








間違いなく、あいつだ。


家族の平和が崩れたのはあいつのせい。


父さんが出て行ったのも、母さんがまるで別人に豹変してしまったのも、あいつのせい。


何もかも、あいつのせい。


あいつの――シャミー・ブルータスのせい。








「だから、悪く思うな」


そう言った少年の顔には、紛れもない激しい憎悪が浮かんでいた。







                     ***







殺してやる。殺してやる。殺してやる。


女はその目に狂気をみなぎらせて、呟く。


あいつは私の人生を台無しにしたのだ。全てを奪ったのだ。


だから殺されても文句はないはずだ。


女は怒りを顕わにし、なおも狂ったように呟き続ける。



でも、その、殺す為の方法というのが問題だ。


あいつを容易に殺すことなど出来ない。


それなら……。



女は「あいつ」を殺すのに、まさに打ってつけの方法を思い付いて、にやりと笑った。