クリストファー・ジェフリーは、ぼんやりとシャミーを見つめていた。
顔を輝かせ、意気揚々と身振り手振りを交えてベティ相手に何かを話すシャミー。
何の、話だろうか。
ふと興味が湧く。
そこで、耳を澄ませてみる。
興奮で声が上ずっているため、話を聞きとることは、さほど難しい仕事ではなかった。
「ほんとに?犯人が分かるの?」疑わしげに問いかけるベティ。
――犯人?
「そうなの。まだはっきりとは分からないんだけど、お母さんに占いを習うの」
――占い……
「そっか、シャミーのお母さん占い師だもんね!それで、どう?」
「今は水晶を習ってる。でも、全然見えるようにならないんだ」
「そっか……。頑張れ!あたし、応援するから」
「うん!ありがとう、ベティ」
――これはまずいことになった。
クリスは険しい表情を顔に浮かべ、歯軋りした。
***
少年は焦っていた。とにかく焦っていて、焦っていて、冷静に頭を働かせることが出来なかった。
自分が犯人だと、シャミー・ブルータスに陰湿ないじめを施した犯人だと、知られてしまった――
――しかも、よりによってあいつに……!
一番見られたくなかった、あいつに!