本人告知とは???

 

私は専門家ではありませんが、

「本人告知」だけの勉強会があったりと

人生で大変重要なことと教えてもらったので

勉強会等で学んだことをシェアします。

 

本人告知・・・本人に自分自身の大事な情報を伝えること

 

情報とは・・・

障がいがあること、

いいところ、

できるところ、

苦手なところ、

助けてほしい内容、

うまくいく方法、

などなど。

 

 

決して障がい名を知っているだけではなく、

自分を正しく理解できるように説明すること。

(障がいがあるから、人として劣っているということではない!!)

 

将来的に本人が他人に自分のことを説明できるようになるために

親や支援者が、本人に伝えること。

(あーくんが今就労しているから、とってもうなずけます!!

自分で説明できるスキルは本当に大切だと思います。

特に苦手なことを説明するのは本人も言いにくいと思いますが

でも言えるようになっているほうが仕事がしやすくなります。

苦手なことはしなくていいと思ってもらえるからです。

無理にできると言って、出来ないほうがきついですよね・・・)

 

 

本人に伝えるタイミングは、

小学校4,5年生のころに一回、

高校生になって一回、と

2段階で告知したほうがいいといわれている。

 

 

勉強会である先生が

「親が泣きながら『あなたは発達障がいなのよ~』と伝えても

本人はとても複雑な気持ちになる。

親が肯定的に障がいを伝えることができるようにならないと

本人告知は意味をなさない」的なことを言われていて

確かにそうだよな~私も親が泣きながらなにか言ってくるのっていやだな~と思います。

泣くほど嫌なことなの???って。

肯定的に障がいを考えることができるようになることが必要です。

 

 

本人告知①(障がいとは)の記事は、

過去のブログでも紹介しました、育児始めのころの話「障がいとは」

の続きの内容です。

何回かに分けてお伝えしたいと思います。

 

 

 

 

「本人告知」は、先に親や支援者が知っておくことが大事なもののひとつだと思います。

色々な本が出ていますが、

一番のおすすめはカウンセリングルーム小箱の坂口美由紀先生の勉強会です♪

 

 

とても丁寧に準備されて本人告知をする方もいらっしゃいますし、

私のように突然、ということもあります。

(一応勉強会等で考えてはいましたが~突然でしたね~)

 

前置きが長くなりましたが・・・あーくんの本人告知のお話です。

 

 

 

中3(9月頃)の話。

あーくんの精神科定期受診の日。

 

先生はちょっととっつきにくい?!タイプ。(きゃーT先生ごめんなさい!)
いつも最初に「最近学校どう?」と聞いてくる。

あーくんは雑談は苦手なので、

「はい、大丈夫です」で済ませてしまう。
なので、受診前私とあーくんで待合室でシュミレーションする。

緊張する場面で話すことにも慣れて欲しいから。
ちょっとした、作戦会議だ。


「学校どう?って聞かれたら、何て言う?」
「そうやなあ、最近行事が複雑!」

二学期入ってすぐの現在、

合同キャンプ(の出し物)、

合唱コンクール、

中学校のまつりの準備が同時進行で行われているのだ。
「いいね〜それ、そのまま言ったらいいよ」
名前が呼ばれ、診察室へ。(あーくんと私で入る)

事前の会話の通り、話が進んでいく。

「そうだねえ。みんなで一緒にしないといけない事が多すぎて大変だねえ。

そんなに、しなくていいのにね〜、ね、お母さん」


先生はそのあと直ぐに

「お母さんは何か心配なことありますか?」

これもいつもの会話。


「そうですね、夏休みは結局受験勉強はできず、

最近勉強の方法を療育の先生に教えてもらったんですが融通がきかないところもあって、ボチボチです。

今週日曜日に、福祉センターで卓球の試合に出場するよう申し込んだんですよ」
そう言って、私は先生にチラシを渡す。


「それこそ昨日、チラシを見ながら『障がい者卓球、俺は障がい者か〜』と言うんです。

『え?!あーくん何障がいなの?』と聞くと『知的障がいやろ』と。

出場のクラス名が、知的障がいAとBとあるんです。

で、『そうやね、知的障がいやね。どういうことか、知っとる?』ときくと『知らん』というんです。

そこで『あーくん、何か教えてもらうのに、ゆ〜っくり教えてもらうのと早く教えてもらうのと、どっちがいい?

教えてもらうのに助けて貰う人のことを知的障がいっていうとよ。

お母さんも、ゆっくり教えてもらいたいよ』そんな会話をしたんです。
長男にも聞かれたことあります、ぶっちゃけ自分の子どもに障がいがあるってどうよ?って。

その話をしたときに、療育の先生からWHOの定義で、障がい者とは、

助けのいる人のことって教えてもらって。

今、テレビでもパラリンピック(2016リオデジャネイロ)が盛り上がってますし、

障がいって言葉をよく耳にするようになったので、

高校に入学の機に、そろそろ療育の先生にも手伝ってもらって、

本人告知を丁寧にしようと思っています。

肯定的な言葉で説明できればって」

と言うと、T先生のスイッチが入ったような感じ。

あーくんに向かってこう語りかけてきました。


「あのね、君には良いところと、苦手なところがあって、良いところは几帳面で丁寧にすること。

融通がきかないってところもあるけど、優しくて人を貶めるようなことを考えた事ないでしょ。

心がキレイなんよ。

苦手なところは、気持ちを言葉にすることや人とペースを合わせるってこと。

これは人に助けて貰うところなんよ。

障がいって言葉はね、昔は『がい』っていう字は違う漢字を使っていたんよ。

それは、壁っていう意味の漢字でね、壁があるから、妨げられるものがあるから、

助けてもらうってことだったの。

でも、今では『害』っていう漢字を使っていて、それじゃ悪いイメージだから、

ひらがなにしようっ言ってるけど、本当はまったく違う言葉にしたほうがいいんよ。

『障かべ者』『障へき者』とか、ね。

でも、残念なことに、今は表す言葉がそれしかないんよ。

人には良いところ、苦手なところ両方あるんだから、良いところを伸ばしていけばいいんよ。
そんな感じでね、やっていってください」


あーくんに語りかけるT先生は、いつもと違って見えて、とってもとっても優しく見えました。
(T先生ごめんなさい!本当は心の底は優しいと知っていますよ)

感動しました。T先生、ありがとうございました。

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会計待ちで待合室にいるとき

「あーくん、先生に4つも良いところがあるって言われたね」というと、

「疲れたよ〜」と笑顔。
なんか、いい受診だったなあって思いました。

受診後、あーくんを中学校に送り、私は家に帰って一人ゆっくり、

先ほどの会話を思い出しつつ、ネットで「障がい」という漢字のことを調べ、面白いページを見つけました。
一読されてみてはいかがでしょうか。なるほど〜とおもいました。

戦後公布された「当用漢字表」に大きく関係があるそうです。

国立障害者リハビリテーションセンター
平成14年国リハニュース(第226号)
「障害」は「障碍(障礙)」と表記すべきである
耳鼻咽喉科 熊田政信氏