dp2 Quattroですが、まずは日常で多用するJPEG書き出し設定で100枚ほど試し撮りしてみました。
結論から先に言うとかなり癖のあるカメラで、気軽に何でも綺麗に撮れるカメラで無いので扱うにはそれなりのスキルは必要になります。
フィルムカメラを扱うような感触です。
シグマが目指した高画質な1枚をモノにするには三脚は必須(シャッター押した指の力で手持ちではぶれます)であり、マニュアル撮影が出来るスキル、コンパクトカメラなのにコンパクトじゃない、ズーム機能も手ぶれ補正もない弊害を乗り越える事が出来るオタクな要素が必要になる。
ただ、ある領域に限ってしまうがこの価格でデジタルハイエンド一眼レフカメラをしのぐ高画質な写真が撮れる(正確には撮れる可能性が非常に高い)パフォーマンスは素晴らしいの一言に尽きる。
大手のキャノンやニコンには製品化出来ない素晴らしい一台だと思う。
※掲載写真は手持ち撮影、ホワイトバランスオート設定、色味無加工、web用にサイズを下げています
解像度を確認しようとカメラ任せに撮った1枚。
JPEG撮影 プログラムオート f2.8 1/60 ISO100
PCに読み込んで拡大すると薄暗い地面の細部までしっかり表現されており、解像度の高さは噂通り。
RAWで写したデータではさらにきめ細かく、三脚立てていれば地面を歩く蟻の姿まで映し出せるほどに見える。
ボケ味を確認しようと写した2枚。
JPEG撮影 プログラムオート f2.8 1/60 ISO125
もう少しボケて欲しいところですが、コンパクトカメラとしては十分なボケ味を出してくれたのでほぼ満足。
ホワイトバランスオート設定と色残し設定を確認しようと写した1枚。
JPEG撮影 絞り優先 f3.2 1/60 ISO100
グレーな被写体を探し、長寿記録更新中のゾウの花子さんに・・・。
ホワイトバランス設定のオートには完全オートとその場の雰囲気を残す色残し設定がある。
色残しオートはまれにバランスが極端に崩れる時があったので、基本は完全オートがお勧め。
フラッシュを標準装備していないので、薄暗い部屋はどうだい?の1枚。(ノイズ確認)
手持ちではこの辺が限界。
限界とは、壁に掛けられた標本の文字が読める事を基準に撮ってみた。(オリジナルサイズではしっかり読めてます)
ISO感度を上げればシャッタースピードも速くなるが、ノイズの出方が思いのほか早い。
実はRAWでの撮影も同時に行っており、このカメラの美味しいところが何となく見えてきました。
【私なりに見えてきた基本設定】
・絞り優先撮影 f2.8~f8(f8以上に絞ると解像度が急に下がる感じ)
・ISO感度領域は100~400に設定(800からはやたらノイズが目立ちます)
・オートホワイトバランス(色残し設定と使い分け)
・白とび軽減(入り) 白飛びしやすさが目立つので
・トーンコントロール(弱)
・RAW撮影が基本 シグマオリジナルソフトphotoproで現像
【私なりに気になったところ】
・被写体やその色によっては色飛びしてしまう時がある(これは不具合なのか?)
・撮影を続けていると本体が熱くなりすぎる(高性能なチップを詰め込んでいるのでしかたないところだが・・・)
マニアックなカメラなのでいいところ悪いところの評価も人それぞれになることでしょう。
低感度でしっかり写した10枚の中に1枚飛び抜けた表現力をもった写真が撮れるぐらいの気持ちで接することが出来るのであれば、かなり面白いカメラで購入してがっかりする事な無いと思う。
さて、一通りいじり回してみたので、dp2 Quattroぶら下げ出かけるのが楽しくなりそうだ。