とあるプロジェクトで面識を持たせていただいた、「アトリエ・インサイト」代表 緒方氏が手がけた保育所が無事完成しお披露目となったため、内覧会に足を運ぶことに。
東京農工大学小金井キャンパスの一角に出来上がった「回帰線保育所」
木造平屋建て、木の天然素材を生かし温かみのある建物に仕上がっています。
自然の光とそよ風の中で育って欲しいと言わんばかりの高い天井と素材は室内床面積以上に空間を広げ、部屋の中で立ちすくむと元気な子供達の声が聞こえてくる気がする。
今回私の仕事において刺激となる素敵な建物を拝見させていただきました。
さて、行政が認める保育所には国基準で定めた公費にて運営される認可保育と東京都独自制度による認証保育があります。
私は0歳児の受け入れを義務づけられた後者である認証保育所の計画が多いのですが、衛生面や安全面に対する決まり事は少々過剰な気がしている。
大切な子供を預かるので怪我や事故をしてはいけない造り込みは当然ではあるが、過保護すぎる設定はクレーム対策にしか思えない。
子供はある程度怪我をしたりイタイ思いをしてその危険を学習するモノである。
何事もなく育ってしまうといわゆる危険察知能力を持たない「弱い子」に育ってしまう。
もしくは、相手に対し痛みを感じない「無機質な子」になってしまうかもしれない。
最近の親は保育所にかかわらず小中学校共にクレーマー化しつつある。
何かあれば先生や施設にその原因を押しつけ、我が子をかばう。
将来のために強く健全な人を育てる事こそが大切なはずなのだが、何かあったとき(怪我や病気)の過剰な対策(基準)は意に反した事も少なくはない。
今の時代、保育士や教育者の苦労は大変である。
その苦労の過半が子供の親に対する労力だとしたら・・・?
教育の場など成立しない。