焼山寺への道はホント厳しかったものです。

普段運動されていない場合、登りだけで6時間

以上はかかってしまうのではないでしょうか?



こんな階段も途中にあって、上には弘法大師

空海さん(の像)が待っていてくれます。


ヘロヘロの下山時に、秋の味覚を見つけました。


朝から何も食べていないので、どうにかして

よほど食べようとしましたが、やめました。(笑)


お昼も過ぎて、このままでは倒れるって時に

食堂らしきお店を発見!


「すみませ~ん、やっていますか~?」

と入っていくと


「あいにく、これから団体さんがくるんよ。」


机の上にはお弁当が置かれているのです。

ああ、美味しそう・・・。そんな僕の雰囲気を

察してくださったのか、


「でも、お遍路さんにはおうどんをお接待しますよ、

お弁当どかすんでこちらにお座りなさいな。」


と、まず冷たい氷とお茶まで出してくれました。


そして、僕の命を救ったといっても過言ではない

一杯のうどん・・・。




ありがたや・・・。


あまりの美味しさに涙が出そうになりました。


お汁まで全部平らげ、

「美味しいですね~。」

と、実感がこもって言ったら、


「もう一杯たべる?」


と、これまたありがたくいただきました。えへっ。


「もうダメかもしれない」と思うとそこには救いの

仏様がいらっしゃる…。そんなことがこのお遍路

さんの旅には数度ありました。


お腹がいっぱいになると人間の身体と言うのは

単純なものでまた元気が出て歩けるんですよ。


心にも余裕が出て、一つの峠を超えた記念に

写真をパチリ。

どことなく野性味が増したような…(笑)

町が見えてきて自動販売機でジュースを買える

喜びをひしひしと感じながら下山後も一気に

40キロ歩いてしまいました。


頑張り過ぎが招く悲劇にこの時は気付かない

私でありました。


徳島に流れる吉野川。


地元の人とお話をすると吉野川の人格?を

褒め称えます。綺麗なのですが、よく水かさ

が増して暴れるようで、橋は沈下橋(潜水橋)

といって、水かさが増して沈んでもいいように

あらかじめ設計してあるのだとか…。



吉野川流域を離れて、いよいよ焼山寺に向かう

山道に入ります。徳島県のメインといっても

過言ではないでしょう。なにしろ、

「健脚5時間、通常6時間、弱足8時間」という

看板があるほど、焼山寺への歩き遍路は

大変なのです。


高尾山の5倍近くはつらいと思います。

道中、道しるべがあるので迷わないのですが、

夕方にこの道にさしかかってしまった旅人は

外灯などないので大変でしょう。



僕は比較的健脚でして、4時間であっさりと

登りきってしまいました。でも、食べるものを

携帯してこなかったのでヘロヘロ。

水筒はすぐ空になるし…。



眼下に広がる景色を楽しんでいる余裕さえ

ありませんでした。


4時間登って、お寺近くの売店で何か食べ物

を食べようとしたのですが、その日に限って

休み…。(笑)


おまけにゴロゴロと雷の音がしてきたので

長居は出来ませんでした。


4時間登ったら、今度は降りなければなりません。

登ってきた道ではなく、今度は次のお寺に向かう

山道30キロ近くをひたすら下っていきます。


この時からトラッキングシューズ内に水ぶくれ

が出来るようになりました。(とほほ)


あまりのつらさ、足の痛さに思わず



「ごめんなさい」


と謝ってみたところで、情況は変わらず(笑)、

雷の音だけが歩くことを催促するのでした。

いやはや、何かの罰ゲームのようでしたよ。

(って、自分がそうさせているのに気付かないんですが…)

同じソマリを飼っているご夫妻にツイてるちゃんを

お遍路さんに行っている間、預かってもらっていました。


預かってもらった初日から死にそうなくらいパニック

していて、水も摂らず、トイレもいかず大変でした。

(ごめんよ、ツイてるちゃん)それ以上に、ご夫妻には

ご心配かけてすみませんでした。


どうやら一週間くらいしてようやく慣れてきたらしく、

特にだんなさんにはよくなつくようになったそうです。

(さすが女の子ですね。笑)


そして、2週間以上経って久しぶりに会いにいったら、



「シャー」


と威嚇の声を僕に向かって・・・。



ええ、


僕のことなんかすっかり忘れてしまったかのよう(しょんぼり)



「なによ、今更!あんたが私を捨てたんじゃない!」

と、猫語で叫んでいたのかもしれません。


ニャーニャーとしばらく車の中でも僕に説教をしていたのですが、

家に着いたら、全てを思い出したかのように僕に擦り寄って

くるんです。


「やはり、猫は人になつくのではなく、家に懐くのかもしれないな~」

と実感しました。




今では、毛をなでなでするとゴロゴロと

甘えてきます。ホント、可愛い♪


僕のほうもようやく生活が戻ったような気が

してきました。ツイてるの存在って大きいです。



離れるとわかる相手の存在・・・。


でも、ツイてるは僕の存在なんかわかっていないかもな~(笑)

キックボードのようなコロコロ、「キッコロ号」で

坂道を颯爽に下って、かなり荒く使っていたら

なんと、骨折・・・。



タイヤが軸から外れてもう戻りません。

走行不能になっちゃったんですね。


さて、困った・・・。


コンビニでおにぎりを頬張りながら悩んでいると


「あんちゃん、どこから来たん?」

と60歳のおじさんが話しかけてきてくれました。


それからしばらく長話。

お弁当や飲み物を買ってくれ、奥さんと喧嘩

したらしく家に帰りたくないからと、カラオケパブ

に連れて行かれ(笑)

「これこそ、接待ぞな。南無大師遍照金剛…。」


夜は更けていくのでした。


壊れたキッコロ号を車に乗っけてくれ

次のお寺の近くのお遍路さんが野宿できる

お遍路ステーション?に連れて行ってくれました。


なんと、ふとんが置いてあるんですよ。

(でも虫が先にフトンで寝ているんですけどね)



ぐっすり眠って、早朝に全体像をパチリ。

四国には数箇所、このようなお遍路休憩場所

があるんです。(空いていてラッキーでした)


朝からホームセンターを探して、コロコロを

買うことができ、復活です。



旅にはトラブルがつきものですね。

でも、日本ですから通貨はそのまま使え、

日本語が通じ、治安も良い・・・。


恵まれていると感じました。

愛用のキャリーバッグ、「キッコロ号」で坂を

キックボードみたいに爽快に下りて、あっと

いう間に8番札所の手前。



あと、1.3キロと書いてありますが、歩いていくと

15分くらいかかります。(坂もありますしね)


お腹がすくと、看板に眼がいきます。

弘法大師、空海の歩いたお遍路道。


お店の名前も「喰うかい」とはイケて?いました。


お腹がすいて、日が暮れてくると寂しい気持ち

になるんです。なにしろ帰る場所がないですから。



さて、泊まる場所どうしよか~と心がザワザワ

してくる夕方でありました。