Eigenvalue and Eigenvector
Scalar case
まずはスカラのかけ算を考えてみよう.
3 × 4 = 12
変数 a,x,b を使うと,
ax = b
である.最初の例では x=4 に a=3 倍するという操作をすると b =12になるという意味である.ちょっと気をつけたいのは,xというスカラに aという定数をかけるという操作をしたという言い方だ.aというスカラに xというスカラを掛けた,というのでもスカラの場合にはかまわない.それは以下の交換法則が成立するからだ.
ax = xa
しかし,これは常に成立するわけではないことに注意して欲しい.たとえスカラでも意味を考えると逆が成立しないことがわかる.たとえば,1つ5ユーロのチョコレートを2つ買うことはできる.その場合 5 ユーロの 2 倍で 10 ユーロなのであり,2つの5ユーロ倍だからではない.だいたい 5 ユーロ倍ってなんだろう? そんなものは普通はないだろう.ベクトルとかになるとこういう例はいくつもでてくるので注意しておく.