刺青和彫 10 | 黄色い涙〜Storm〜

黄色い涙〜Storm〜

出会いに感謝♡
黄担当で大宮をひどく拗らせてお話書いてます(。-ㅅ-。)
はじめましての方はテーマ→蓮のトリセツの必読を!


物語の最初はこちら










先にこちらをお読みください














※妄想中







10 和也






願事 ━━━



すべての事が終わって

くったりと僕は横たわっていた


びっくりするくらい

身体が動かない…


行為の最中は

もう無我夢中で


嬉しくて

幸せで

智兄からされることは

何でも受け入れたくて


もっと…

もっと…


と、せがんでしまった

いま改めて

思い出してしまうと

恥ずかしい////


動けない僕を

智兄は

手ぬぐいで

拭ってくれていた


動かない身体で

智兄の身体を

見ていた


あ…今なら

お願いできるかな?


「・・・智兄・・・あのね?」


「ん?なんだ?」


「お願いがあるの」


僕は

智兄の太ももに刻まれてる

花の刺青にふれ


これと同じものを

自分の体に彫ってほしいと

お願いした


智兄がいつも

大事そうに触れてる

それと同じ物を

自分の体に…


その花は

あのいつも見つめている

花魁のことを

想っていたとしてもいい…


いま、この瞬間

智兄と僕は一緒になったから


なれたから…

もういいの


「お願い…」


智兄は

刺青は痛いから…と


でも僕も譲れなくて

彫ってもらうたい場所を指定したら

そこは特に痛いと


また言われ

全然やる気になってくれない

何度も僕は

智兄を見つめて


「お願い…」


をしていたら

しぶしぶといったかんじで

承諾してくれた


「同じのでいいのか?普通は好きな花を彫るもんだったりするぞ?」


「智兄と一緒がいい…逆に智兄はどうしてそのお花なの?それは好きな…花?」


本当は好きな人?と聞きたかったが…

智兄は口に手を当て

どうしょうか悩んでる感じだったから


「あ、その…言いにくかったっ」


「これはお前なんだ」


「え?」


僕は言えないのなら

無理に聞かなくても…と思って

そう伝えようとしたら

言葉で遮られ

智兄が説明してくれた


すみれの花で花言葉があり

《謙虚》《誠実》《小さな幸せ》という

3つだそうで


「和也のことだ。だからこれを自分の内ももに彫った…こんな風に」


僕の頬に触れ


「触れられないと思っていたから…」


僕は嬉しくて

智兄の手に自分の手を重ね


「嬉しい…ありがとう。それなら、なおさら同じのがいい」


「そうか…わかった」



それから

数日かけて

智兄は僕の体に

すみれの刺青を彫ってくれることになった






※ララァさんのお写真









続く







次は和子ちゃんのお部屋

11時26分