Face Down 54 | 黄色い涙〜Storm〜

黄色い涙〜Storm〜

出会いに感謝♡
黄担当で大宮をひどく拗らせてお話書いてます(。-ㅅ-。)
はじめましての方はテーマ→蓮のトリセツの必読を!











54 智






駆けつけたときには
香織は
和也をかかえたまま
動けないでいた

智「和也っ!」

香「遅いっ!」

香織は
俺を睨みつけるが

文句を言いたいのは
俺の方だ!

また…

今度は
本当に俺の見ていないところで
和也が倒れてしまった

俺は
すぐに
和也を
抱きかかえ
近くのベンチに寝かせる

智「和也…和也…」

俺は
震える手を
自分で
抑えて
和也の頬に触れる

そんな俺を
香織は
気づかないふりをして
そばで立っていた

俺は自分の鍵を
握りしめ
和也の額に
自分の額を近づける

香「え…///」

香織から
なんか声が聴こえたが無視

"和也…再び朝が来る"

そう言えば
少ししてから
まぶたが震え
ゆっくりと瞳がひらいた

智「和也…おかえり」

和「さ…とし」

乾いた声から
俺の名前が聴こえて
ホッとしていた…ら

ガッと
勢いよく
起き上がる和也

智「おいっ!さっきまで倒れてたんだそんなすぐ…」

和「なんで…」

智「え?」

俺の言葉に被せて
和也が何かを言った

智「どう…」

起き上がる和也の肩を
支えようとしたら
バシッと
手を払われた

智「え…?和也?」

俺は
咄嗟のことにびっくりし
払われた手をみて
和也をみた

今まで和也に
そんなことを
されたことがなかったから
思いの外
自分が動揺してることに
気づいた

和也は
瞳を潤ませながら

和「なんで何も言ってくれなかったの?相葉さん…」

智「え…」

あぁ…
そうか
あんなにトレーニングして
ダイブしてなかったのに

自ら…

俺がお前を追いつめて
香織をトレースさせてしまったのか

そうだよな

和「僕以外の人…」

智「え?」

和也は
ベンチから起き上がり
揺らっと
たいせいをくずしたから
支えようとしたら

和「触らないで!」

そう言って
走って行かれた

俺は
それを追いかけようとしたが

香「智っ、あたしが行ってくる!」

智「え…」

香「和也くん待って!」

香織が和也を追いかけて行った

俺は
さっきまで和也が
寝ていたベンチに
深く座りこんで

智「違うんだ…和也…」








続く