Face Down 55 | 黄色い涙〜Storm〜

黄色い涙〜Storm〜

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黄担当で大宮をひどく拗らせてお話書いてます(。-ㅅ-。)
はじめましての方はテーマ→蓮のトリセツの必読を!











※全力で妄想中








55 和也







走って走って走って
僕は
大学内にある
別の広場のベンチに座った

さっき
自分からカオリさんを
覗いたくせに
教えてもらえなかった
事実が
自分の思ってたのと
違うからって

智に酷いことをしてしまった
すごい自己嫌悪

しかも
人の深層を
覗いたくせに
何してんだ…

でも自分が
さっき気づいてしまった気持ちと
何も言ってくれなかった智のことと
もう
何がなんだか
わからなくなって
走って逃げてきた






ベンチに座ってると
急に何も言わないで
隣に誰か座ってきた

こんなに
ベンチがあいてるのになんで…

そう思って顔をあげたら
そこにいたのは
カオリさん…

香「和くん足早いね!」

ニコッと笑って

香「あたしも足には自信あるんだけど、追いつかなくて本気出したじゃん」

綺麗な顔
眉を下げて

"智じゃなくてごめんね…"

なんて
言ってくる

どんな顔をしても
可愛く笑うこの人と
智はきっと
そういう関係なんだろうと

このときの僕は
思っていた











和「なん…ですか?」

疑ってしまって
嫌な態度を取ってしまう自分と

この人の深層を
覗いてしまったことの後ろ目たさが
出てきて
言葉がつまる

香「和也くん、あたしね」

身構えた
何を言われるんだろうと
改めて
智とのことを
言われるには
まだ心の準備が出来ていない

パッと僕の目の前に
手袋をした手を出して

香「視えるの」

和「え?」

香「ずっと手袋をしていないとふとした時にモノに触れたら視えちゃうの」

和「視え…る?」

香「そう、和也くんと一緒」

和「え…僕と?」

香「正確にはあたしはサイコメトリーだけどね」

そう言って
ウインクした






続く