
都市部を抜けるとすぐに、辺りは農村風景へと変わり、
広大な牧場では牛や羊がゆっくりと草を食べている。
平坦な地形のイギリスでは、険しい山や大きな山脈もない。
どこまでも緩やかな丘が続く景色をのんびりと楽しみながら、
ロンドンからスコットランドへと伸びる幹線道路を延々と進む。
リヴァプールを過ぎる頃から現れた山地は、
標高1000m程度で勾配も少なく続く。
日本の険しく切り立った山々の姿とは違い、
地面が緩く盛り上がった、巨大な丘陵地のような、
なだらかで優しさを感じる姿である。
イングランドの北部には数多くの湖が点在し、
夜になると湖から流れる霧が周囲を白く染め、
幻想的な雰囲気を演出しながら視界を奪った。


↑途中立ち寄ったイングランド中部の町「カーライル」
丸一日をかけてスコットランドの首都『エディンバラ』に着いた。
ロンドン市内で車をレンタルし、宿で一緒に滞在している日本人の
ユーイチ君と二人で出かけたのだが、僕は国際免許証を持ってない為、
どこへ行くにしても終止運転してもらう事になった。
ロンドンからエディンバラまでは800km程あり、
流石に疲れも溜まり、夜明け前に街に着いてからは、
人通りの少ない通りに車を停めて、朝まで眠りについた。
『エディンバラ』はスコットランドの首都ではあるのだが、
派手さを感じることは無く、周囲には多くの自然が残る。
オールドタウンの高台に建つ『エディンバラ城』に登り、
街を一望すると、フォース湾を行き交う船が見える。

↑オールドタウンに建つエディンバラ城。





↑エディンバラ城内にある戦争博物館に展示してあった日の丸。
第二次代戦中の物で、沢山の寄せ書きと血痕が残ってました。
街の雰囲気もロンドンとは異なり、
石の建物は歴史の深みを感じさせる程に重厚で、
色も濃く趣を感じる一方で、妖艶な不気味さすら感じる。

街の東には『ホーリールード・パーク』と言う高さ253mの丘があり、
多くの人が訪れては、のんびりと思い思いの時間を過ごしていた。
都市と自然とが風景の中に見事に調和している『エディンバラ』は、
急速に都市化を進める大都市とは異なる成長を続け、
頑なに自らの成長速度を保つ事で、最も大切な
「都市のアイデンティティー」をも維持しているように感じる。
イギリスで古都の雰囲気を感じたいのなら、
是非スコットランドへと足を運んでみてほしい。
イングランドとは異なった文化や自然を身近に感じながら、
喧騒を忘れた独特の時間を感じる事が出来るだろう。
















