震災が起こった翌日に、バイクを借りて一時実家のある郡山に帰郷した。

JRも高速バスも全てが運休している中、
どうにか福島へ帰る方法は無いかと考え、
荻窪のバイク屋さん「レンタルバイク モトレント」に相談した所、
店主もまた実家が東北らしく、「こんな時だから仕方ない!
1泊の料金で1週間でも2週間でも使っていいよ。」
と、何とも男前な返事をいただき、そのまま国道を走って帰った。

夜9時過ぎに東京を出て、宇都宮のネットカフェで仮眠をとってから
早朝に郡山へと走り出し午前十時に実家へと辿り着いた。

営業中のガソリンスタンドに数百メートルに及ぶ車の列があるくらいで、
国道4号線は車の混雑も無く、ほぼ高速道路状態で走れた。
(救急車両や救援物資の運搬車両は高速道路を走行している。)

自転車世界横断!!TERU-TERU project-東北関東大震災で帰郷01
↑旅人の心意気!しかし寒かったです。

郡山の街は揺れによってのダメージは大きいものの、
沿岸部の壊滅的な状況とは比較にならない程に落ち着いていた。
実家はブロック塀がほぼ倒壊して、家の中の家具が散乱していたが、
怪我人も無く、ガス、水、電気は奇跡的に使用可能であり、
震災直後に避難所で一晩を過ごした程度で、大きな混乱は無かった。

わずか二日の滞在だった為に、とりあえず家の中を一気に片付け、
会津地方の親戚が出してくれた2tトラックにゴミを積んで、
市の指定するゴミ処理場へ運んで一段落を付けた。

家はまだ私を含め動ける人間がいたので、
身の回りの整理を早く片付ける事が出来たが、
老夫婦だけの家庭では、何から手を付けて良いか分からない状態だ。

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↑縁側が20cmくらい浮きました。
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現在もまだ余震が続く状態で、二次災害が予測される現状では、
一般の災害ボランティアの発足、行動には及ばない。
今はプロの災害派遣隊(自衛隊や専門のNPOなど)による、
人命救助が優先され、その後に被害状況の大枠の把握をし、
何が必要なのかを分析した後に一般のボランティアが動き出す。

ただ現在でも出来る事はやれる範囲でやらなくてはならないのだ。

実際に現地へ赴き何かを手伝う事によって「助かる」事は多い。
よく優等生のご意見のように、二次災害のリスクばかりを口にし、
斜に構え何もせずテレビの前で現状を憂いている場合があるが、
今回の震災はそんな悠長な事を言っていられる状況ではない。

対岸の火事を眺めている場合ではなく、
既に足元を焦がし始めている事に
気付かなくてはならないのだ。



今後は災害ボランティアに関しての情報も
Face bookやブログを通して伝えようと思う。
新しいプロジェクトの発足も動き出す。

被災地では様々な物資が足りておらず、
「非日常を」この後しばらく過ごさなくてはならない。

先程テレビで米袋6袋を我先にと買い込む夫婦が映し出されていたが、
情けなく愛のない行動であり、またそれを許す店側の倫理観も疑う。

テレビで流される震災情報によって気持ちが落ち込む中、
バラエティー番組は娯楽が経たれた被災地にも一時のゆとりをもたらす。


何が欲しくて何を与える事が可能なのだろうか?


一人一人出来る事は様々な形で存在する。


ただ現地では今まさに何らかの救援を求めている。

現地に赴くにはガソリンの供給が滞っているので現在は難しい。

次の行動に移すにあたって、それぞれがイメージを膨らませて、
今回の災害に対して出来る事を考える必要があるのかもしれない。

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災害ボランティアに関してのご協力をお願いするかもしれません。
その際は直ぐにお知らせします。
日本に一時帰国してから2ヶ月以上の時間が過ぎようとしている。

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久しぶりの帰国に戸惑いながら日本のイミグレーションを抜け、
税関では長々と止められ全ての荷物をチェックされた。

秋が本格化する10月末日に季節外れの台風が近づき、
台風と肩を組む様な形で同時に上陸と相成った。

急きょ着陸空港が成田から羽田に代わり、
完成直後の羽田空港国際ターミナルを見る事が出来た。


国境を越える度にその国のにおいや空気の感じる事が出来る。

「日本は醤油のにおいがする。」

たまに外国人から言われる事があり、「そんな物かね?」
と、思っていたのだが、実際に日本は醤油のにおいがする。
醤油とだし汁を煮立てた、どこか懐かしい香りに帰国を実感した。


帰国後の生活は旅に出ている時と変わらない様な忙しさで、
それなりにやる事があり、退屈しないで日々を過ごしている。

しかし本場日本食の美味しさには感動と怒りを覚えた。
味覚の秋と言う事で、食材も美味しければお米もおいしい。
いくらでも食べれる衝動にかられ、2週間で6kgも太った。。。


2週間程実家のある郡山に戻っている際には、
ちょくちょく仕事も入り、親戚の住む会津に行ったり、
上京するにあたっての部屋をインターネットで探したり、
もう何年も会っていない友人や恩師と再会したりと、
一時帰国後にやろうとしていた事を一つ一つ行った。

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↑母方の実家がある奥会津地方。滝谷村とその周辺。
今頃は深い雪に覆われています。



以前に中野に6年住んでいたので、
やはり中央線沿線の住み心地が忘れられず、
住処も『荻窪』のゲストハウスに決めて、
スーツケースと小さなカバンを持って、
早速東京への引っ越しを済ませた。

$自転車世界横断!!TERU-TERU project-japan06


以前の同僚や友人達との再会を楽しみながら毎晩の宴会。
肝臓があげる悲鳴をかき消す程に宴の勢いは止まらない。

繰り返される「久しぶり」の連続に、
タイムカプセルが開いて行くのを感じた。


飲みに、小旅行に、宴会に、遊びにと、
精力的に且つ自由極まりないな日常は、
ほぼ旅に出ている時と変わらない。

たまに講演の話が入り、まだ旅の途中と言う事で控えていたのだが、
12月には中学時代の担任であった先生が現在校長を務める、
『郡山市立熱海中学校』にて「夢」について何か話が出来ないか?
と、オファーがあり、流石に恩師の誘いを断る事は出来ず、
福島中央テレビのチーフプロデューサー菅沢大一郎さんとの
対談形式で約1時間半のトークイベントを行った。

参観日と重なった事もあり、全生徒の他に保護者の方々も列席し、
多くの方々と旅の話を共有する事が出来た。
「質問の時間で生徒が手を挙げる事などあるのだろうか?」
と、あまり時間をとっていなかったのだが、
その予想と反して生徒達は積極的に手を挙げてくる。

そんな姿に感動すると同時に、捌ききれなかった事に反省した。

1月31日には第一衆議院会館で行われた『DANNA会』にて、
『挑戦』をテーマに10分程のスピーチをしてきた。

$自転車世界横断!!TERU-TERU project-DANNA


貴重な時間と出会いを日本でも体験しながらも、
次の旅についての計画もボチボチ考え出す。

日本では4月の初旬くらいまで生活する予定でいる。

おそらくはアフリカからスタートするだろうが、
まだどんな旅にするかは計画中だ。


日本に戻ってからの生活では色々な事に気付かされ、
海外と比較して国際都市としての『日本』を考えてみたりもする。

そんな旅人視点のつぶやきもしながら、
ブログは一足早く再出発するのだった。


Face Bookを開設しました。(twitterはやりません。)
http://www.facebook.com/#!/Takayuki.Yanai
旅でお世話になった方々、ブログでお世話になった方々の
アクセスをお待ちしております。
写真も地域別にファイルされてます。


そして

しばらく放置状態だった事にお詫びすると同時に、
再出発が近づいている事をお知らせ致します。

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自転車世界横断!!TERU-TERU project-japan02
↑2011年の初日の出



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暑さで動く気力すら奪われるバンコクで、
帰国までの数週間を物思いに耽りながら過ごした。

日本からの仕事がタイミング良く入り、
しばらくはそれらをこなしながら過ごす。
その他の時間は旅の記録をまとめたり、
グラフィックの作品を作ったりと、
今までの旅の日々とはかけ離れた、
とるに足らない日常が過ぎ去って行く。


日本行きのチケットを買い、
一時帰国がリアルなモノになると、
その日々をカウントダウンしだす。


いくつもの国境を自転車で超えてきたが、
2年半ぶりに日本国境をまたぐ感覚は実に奇妙で、
今までのどんな国境よりも緊張感を感じる。


旅が終わる訳ではなく、あくまでも一時帰国。

数ヶ月の日本滞在にはなると思われるが、
次の旅の構想も徐々に固まりテーマも考え直す。


旅が再開し出すまで、再び企画を練り直そうと思う。


それまではしばし旅はお休みになりますが、
数ヶ月後には更にパワーアップして走り出します。


企画の構想などはブログにて発表しますので、
それもお楽しみにしていて下さい。


台風と同時期に帰国と言うのに気分が晴れませんが、
日本では日本の良さを今まで以上に体感しようと思います。


と、言う訳で30日のお昼には成田に着きます!


旅の前半戦にあたる2年半の間、
色々とありがとうございました。



箭内孝行