ダカールでは周辺国の情報を収集しながルートを確認し、
また進む予定の国のビザを取得する日々を過ごした。

ダカールは大都会であり、ここにいるとアフリカを感じる事は難しい。

交通量と人の多さのせいか、街中を歩いているだけでも、
自転車に乗っている以上に疲れが溜まる。

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アフリカ大陸最西端のヴェルデ岬。少し沖に灯台が建っております。

ダカールに着いた翌日にギニアビザウvisaを申請するため、
ギニアビザウ大使館に向かい、運良く当日受け取りが出来た。

そしてその晩にルートを確認しながら治安情報や情勢を調べていたら、
行こうと思っていたルートで大きな問題がある事が分かった。


アフリカの地図を思い描くのは難しいと思うが、当初の予定では海沿いを
ギニアビザウ、ギニア、シエラレオネ、リベリア、コートジボワール、ガーナ。
と、進む予定だったのだが、リベリアとコートジボワールが危険すぎる。

外務省の安全情報でも最高レベルの退避勧告が出ている。

最高レベルが出るのは珍しく、イラクやアフガニスタンと同じレベルである。

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バス移動でも高確率で危険が伴う道を、自転車に乗った日本人が
一人で走るのは自殺行為そのものであり、とても出来ない。

少し悩んだがルート変更を余儀なくされた。

こんな事もあるだろうとは想定していたものの、
既にとったギニアビザウvisaは無駄に終わってしまった。

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ギニアビザウvisa。70ユーロもしたのに。。。悲しい現実です。
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これはマリビザ。15000CFAで申請後翌日発給。

まあ仕方なし。と、言う事でコレから『マリ』を目指す。

西アフリカを回る人達の定番ルートであり、
僕は別のルートで回りたかったのだが、
やはり定番には定番なりの事情がある訳で、
危険地帯に丸腰で突っ込む事は出来ない。

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『マリ』、『ブルキナファソ』、『ガーナ』と言うルートで進もうと思う。

これもこの先の事情でどう変化するかは今は不明。

(ブルキナファソは現在は落ち着いていますが、
半年程前は暴動が発生し国土全土に避難勧告が出ました。)


アフリカでは貧困や失業率、格差など、日本のそれとは
全く比べ物にならない状況で問題が山積しており、
そしてこれらはいつでも爆発出来る程のパワーを内在し、
突然に大規模な暴動として大爆発する事がある。

現在イスラム世界を中心に起きている変革も、
そんな彼らの怒れる魂を大きく刺激している。

情勢の変化にも常に敏感にならなくては、
とてもアフリカを旅する事なんて出来ない。

自己責任の上でしか、旅行なんてモノは継続しようがないわけで、
こんな辺境の地では「自分以外に自分を守れる者などいない。」
と、改めて感じると共に、身が引き締まる感じがする。

と、言う訳で進路も決まった事だし、
再びマイペースに走り出すのだった。

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※アフリカでは本当にマラリアが深刻な問題です。虫除けスプレー、マラリア予防薬に加えて「蚊帳」もとても重要なマラリア予防になります。蚊帳を使用するかしないかで、マラリアの発生率が90%も減らせると言われています。蚊帳付きの宿もありますが無い場合は自分で買いましょう。セネガルでは少し大きめのPharmacy(薬局)にて蚊帳を7500CFA(1500円)前後で買う事が出来ます。
セネガルに入国すると風景は驚く程に一変する。

モーリタニアとセネガルの国境となるセネガル河を船で渡った後、
対岸のロッソ・セネガルに到着し、入国審査を済ませすぐに走り出す。

(国境付近で外国人に声をかけてくる人達はほぼ100%詐欺師であり、
あらゆる手を使って優しく親切そうに近寄ってくるが全て無視するように。
外貨両替なども、的確なレートが分からないと間違いなくボラレます。)


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今までの砂の景色が嘘だったかのように、突然の田園風景が現れた。

田んぼの景色は日本人にとっては心が安らぐもので、
僕に向かって手を振ってくる農夫達に手を振り返しては、
しばらくそんな景色の中でのんびりと一服した。

セネガル河の豊富な水をしっかり灌漑しているからだろうが、
何故同じ事をモーリタニア側では出来ないのか不思議である。

国境を越えた瞬間に国力の差をあからさまに感じた。

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風向きはこの上なく素晴らしい追い風で、
一気に110km先のサン・ルイと言う世界遺産の町へ走る。

フランスの植民地時代に、奴隷貿易の拠点として作られ、
碁盤の目に整った街並は今もその姿を残してはいるが、
全くもってココが世界遺産に認定されている事が理解出来ない。

いわゆる「負の遺産」の分類なのだろうが、現在は普通の町だ。

建物はいい加減に建造されているのでほぼ朽ちており、
この町がこの町の状態で維持出来る時間は限られているだろう。

町の半分はほぼスラム化しており、治安が良い印象は無い。

風景は情緒があり赴き深いモノがあるのだが、
内海に投げ捨てられて溜まっている大量のゴミからは、
悪臭が漂い、害虫の温床となり水は激しく濁っている。

それでもセネガルきっての観光地と言う事もあり、
フランス人をはじめ世界各国から観光客が集まり、
サン・ルイ島は活気に満ちあふれていた。

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セネガル初日と言う事もあり、ここで連泊した後に、
首都である『ダカール』を目指す事にした。

余裕を見て3、4日で走る予定で走り出したのだが、
70km先の目的地に早く着き過ぎ、着いた時にあまりにも
体力が余っていたので更に先を目指して走り出した。

そしてそれが間違いだった。

体力が付きすぎたせいかどこまでも走れる感覚があり、
集落も多く休憩するのも水分補給も今まで以上に容易だった。

しかしどこまで行っても宿のある町が全く無い。
目星を付けていた町の宿はシーズンオフで閉まっている。

150kmを走った頃には陽もだいぶ傾いており、
そろそろ宿泊場所を考えねばと思うが宿が無い。

野宿はかなり危険な感じなのでなるべく避けたい。

小さな村の商店でこの先にある宿の情報を聞くと、
『ティス』と言う町まで宿はないらしい。

そしてティスまでは60kmはある。


体力はまだ余裕があるもののどうしよう?

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どこかでテントを張らせてもらっても良かったのだが、
何かムキになってしまいそのまま走る事にした。

完全に陽が沈み真っ暗な道路を、小さなライトをたよりに走る。

時より車のライトが追い越しては再び闇に染まる。

電気の無い景色の中に星空はどこまでも透明で、
空を眺めていると新しい星が次々と現れて来る。

道ばたにはあらゆる動物の死骸が転がっており、
自分もこうならないようにと思いながら、スリリングな
夜のサイクリングをここぞとばかりに楽しんだ。

『ティス』のホテルに付く頃には夜の10時を過ぎ、
走行距離はこの自転車旅で2番目である210kmを記録した。

流石に疲れてはいたものの、まだ体力に余裕がある感じがする。

アドレナリンが大量に分泌されているのか、なかなか寝付けず、
翌日はかなり眠かったが、そのままダカールを目指して走った。

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セネガルではどこでも食べられる「ヤッサなんとか」結構美味しい。
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タンパク質たっぷりの丸焼きチキンの半分と色々のせ。

ダカールは西アフリカで最大の都市である。

強烈な活気と雑多な交通状況は今の僕には刺激が強過ぎる。

ここで周辺国のビザを取得しながら体を休め、
更に先の西アフリカを目指したルート作成をする。

そして早速なのだが、予定していたルートで情勢不安などがあり、
今後のルート変更を余儀なくされ、悩みまくっているのだった。


宿情報 Hotel information

Saint-Louis サン・ルイ

宿:Auberge de Jeunesse L Atlantide 6200CFA/1day no internet

ロンリープラネットに載っている宿。値段が安いわりに清潔でいい感じ。
サンルイ島の少し北側にあり、近くには高いがベトナム料理屋さんがある。

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Thies ティス

Hotel Masa Masa 16000CFA/1day wi-fi OK

町から少し西に外れた所にある宿。清潔でとてもいい感じ。
少し値段が高いが、このクオリティーなら仕方ないでしょう。

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モーリタニアと言う国名を聞いた事がある人は少ないだろう。

そんなイメージする事すらままならない国に入る時、
若干の不安と緊張感が全身に薄くまとわりつく感じがする。

それは旅の醍醐味であると共に、
旅を続けるモチベショーンに変わる。

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モーリタニアは国土のほとんどが砂漠であり、
人口密度が最も少ない国の一つでもある。

西サハラ国境から首都ヌアクショットまでの道のりは、
どこまで走ってもひたすら砂漠が広がるばかりで、
集落と呼べるモノすらほとんど目にする事は出来ない。

約100kmおきに行われている検問所で検問を受け、
軍隊の駐屯所で休憩させてもらっては更に水をわけてもらう。

ホテルなどある訳もなく、駐屯所付近でテントをはらせてもらい、
キャンプを繰り返しながら一日150km以上の距離を走った。

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ここまで来ると砂漠の景色に感動する事は皆無で、
砂混じりの風が常に強く吹くためにカメラ撮影も出来ない。

ただストイックに前に進む意外の事は考えず、
約500kmの距離を3日半で走破した。

首都に着く頃には流石に体力的な限界を感じていたので、
ややお高いホテルに連泊し、体を休める事に集中する。

ヌアクショットは首都と言ってもとても殺伐としており、
政治経済の中心地と言った印象を受ける事はない。

人口が集中しているだけに活気は感じられるのだが、
町は砂に浸食されており、砂溜まりがあちこちに出来ている。

滞在中には日本大使館を訪れ、近隣国の状況や治安情報など、
貴重な情報を係員の方から色々と聞かせてもらった。
とても感じの良い方で、ダカールに着いたら、
安全確認のメールをする約束をした。

モーリタニア東部の砂漠地帯にはアルカイダ系のテロ組織の基地があるようで、そちら方面には行かないで欲しいと言われたが、流石にそんな所にのこのこと行く気もなく、またルートも全く違うので近寄る気もない。辺境の国に行かれる方は、大使館などでリアルタイムの詳しい情報を聞かれる事をお勧めします。


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ヌアクショット市内

ヌアクショットで連泊した後、モーリタニアでは特に何をする
用事もないので、そのまま一気にセネガルを目指した。

国境までは約220kmの距離で、丁度中間にある小さな町には
2軒の安宿もあり、そこでフランス人カップルのサイクリストと出会い、
お互いに自転車旅行の話をしては、また何処かで会おうと約束する。

彼らの走行距離は一日60~80kmで、朝早く出発し、日中は暑いので
しばらく休憩して、夕方にまた2時間くらい走っては適当に寝るらしい。

色々なサイトを見ると、みんな日中は暑くて走らず休んでいるのだが、
僕はあまり休むのが好きではないと言うか得意ではないらしく、
1時間に1回、5分程度の小休憩をするのみで日中も走りたおす。

食事を摂るのも面倒なので、夕飯以外は何も食べずに、
オレンジジュースやその他のジュースと水で一日走っている。
(と、言うよりも昔から朝に食事を摂るのが好きではない。
走行中にはジュース3リットル、水3リットル位は摂取している。)
そして夜にはしっかりとした食事を摂るように心がける。

そんな生活のせいか、良い感じに体は締まって来ているように感じる。

体調も良く、今の所は何の異常もなく走っていられるが、
この先のアフリカでどうなる事かは全く謎だ。

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ヌアクショットから国境までの道のりは興味深いもので、
砂漠から徐々にステップ気候へと変化して行き、
所々に緑や木々が茂っているのを見る事が出来る。

体感的には砂が吹き付け日差しが暑く砂漠の真っただ中なのだが、
視覚的な変化は気持ちに余裕と楽しさを与えてくれる。

小さな村や補給ポイントも多く、人々も親切で気持ちがよい。
久々に楽しみながら余裕のサイクリングが出来た。

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そして首都を出てから国境の町『ロッソ・モーリタニア』まで
2日で到着し、セネガル河を渡る船が出る翌日を待ち一泊した。

国境の町は大抵どこでも治安が悪いもので、
ここロッソも町に付いたとたんに「ここはヤバいな~。」
と、旅人独特の危険感知能力がビンビン反応するのを感じた。

何にそう感じるのかは不明だが、あらゆる感覚がそう伝えるのだろう。

そんな久々に感じる「ヤバさ」の雰囲気にも一興を感じながら、
奇跡的にビザの期限が切れるギリギリに出国出来た事を祝い、
モーリタニアを一気に駆け抜けた事を思い出してみたのだった。

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宿情報 Hotel infomation

Nouakchott ヌアクショット

宿:Maison d Hotes Jeloua 12000Mor/1day wi-fi OK.

ロンリープラネットに載ってる中級ホステル。
中心部にも近く部屋も広く清潔、オシャレで最高に気持ちがよい。
場所は限りなく分かりにくく、看板も無いので要電話。

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ヌアクショットから南へ約110kmの町

宿:小さな宿が2軒。5000mor/1day

ココ以外は宿のある町がありません。部屋は良いとは言えません。
町も特に何の見所もないですが休むには良いでしょう。

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Ross Mauritania

宿:Hotel Asuma だったと思います。 10000Mor/1day no internet

国境の町、治安はおそらく悪いと思うので要注意。
大通り沿い、渡し船が出るゲートから300m程北にあります。
多分町で一番大きなホテル。と言うか他に宿的なものは無いです。
部屋を斡旋している人もいますが、あまり信用しない方が良いです。