最近、我が家で1カ月無料のテレビ配信サービスを利用して、昔の番組を少しづつ観ています。
今日久しぶりに、ドラマ「王様のレストラン」を何話か観ました。
私にとって、いちばんの思い出深いレストランは、以前本店を銀座においていたKIHACHIです。
19歳から23歳まで、ホテルのレストランでコックとして下積みをしていましたが、一念発起。
フードの撮影のお仕事に興味を持ち始めて、会社員を辞め、新宿のカフェでアルバイトしながらスタイリングスクールへ通い始めた頃、少しでも撮影の仕事に関わるお仕事をと見つけたのが、キハチの料理教室のアシスタントでした。
王様のレストランを見ると、キハチのサービスやキッチンの人たちの仕事への情熱を思い出します。
私にとって、この頃の自分の勉強への気持ちと不安が、いつもこのお店の素晴らしさに心支えられていたように思います。
料理は、作り手とサービスする側、そして食べる側の受け取り方が相まって本当に感動する瞬間があり、それをしっかりと味わう事ができる空間がレストランであると感じていました。
印象的なギャルソン台詞のひとつ。
「最高のディナーを味わう為にはお客様の力も必要。美味しく味わうには食べる側のコンディションも大切」本当にそう感じます。
作り手、運び手、そして味わうそれぞれがひとつになるとき本当に感動する味があると何度か体験した時があったのです。
フードスタイリングのお仕事へと移った何年かあと、KIHACHI本店は青山へと移転し、今は建物そのままに別のお店となった跡地。
そこへ訪れ、上を見上げた時に以前と変わらず3階のテラスの植物を見た時に何故だか感動してしまった事を覚えています。
私が務めたのはスクールへ通っていた間の1年間だけでしたが、今思い起こしてもとても大切な1年でした。