帰国の日は決まっていたのですが、最後の方は送別会をしていただいたり、とにかく飲みまくり、食べまくり、
そして家の中を磨きまくっておりました。
そんなこんなでブログを書くのがとても遅くなってしまいました。
約2年半の、2度目の留学生活が終わりました。
交換留学の時の100倍くらい充実した、とても濃い時間でした。
来るまではとても大変でしたが、
あそこで諦めないで踏ん張って本当に良かったと心から思います。

結局オーディションに受かるとか、
コンクールで入賞するとか、
そういう分かりやすいかたちでの結果は残せませんでしたが、
挑戦出来ること、やれることはやりきったし、
何より自分が精一杯努力して確実に成長出来たと思えるので、
とても清々しい気持ちで帰ることが出来ました。
そこに至るまでの過程に納得していれば、
結果はどうであっても受け入れないといけないし、
それが自分にとって酷なものであっても、
それには後々考えればちゃんと意味があることなんだと、
そういうことを前向きに受け止められるようになったことが私なりの一番の成長かなと思います。

住み慣れたブレーメンを離れるのはやはりさびしく、
いつ日本に帰るのか決断することも、
私にとっては実は勇気のいることでした。
ただ、今はなんとなく、恩師の「仕事は自分で作るもの」
という言葉の意味がようやく分かった気がして、
一番大事なのは場所ではないんだと感じています。
不思議と悪いビジョンも見えないし、
これからどう開拓していけるかが楽しみでもあります。

ぎりぎりまでお世話になったバイト先ともお別れ。
お餞別にと豪華な裏まきの盛り合わせをプレゼントしていただきました。
ここでのバイトがなかったらこんなに長くドイツで勉強できませんでした。
バイト以外のことでも本っ当にお世話になって、
感謝してもしつくせません。
いつもバイトに来るとほっとして、
ドイツ語の接客はよくてんやわんやしていましたが、
働かせてもらってからいいことづくしでした。
皆様、ブレーメンにお越しの際は是非キャプテン寿司へ!
辛いことはもちろんたくさんあり、
特に最後の一年はフルートを始めてから一番辛かった一年でした。
ただ今思い返すと、ただただ楽しかった時間になっています。
尊敬してやまない先生、
たくさんの音楽家との出会い、
日々感動の連続だったヨーロッパの音楽、
そして音楽以外でもかけがえのない経験、
何より親友と呼べる友人達との時間は生涯の財産です。
一番大事なのは、まず良い人間でいること。
楽器が上手かどうかはその次だと、
そういう一番シンプルな原点に返らせてくれたのがブレーメンの友人たちでした。
大嫌いだったマジパン入りのクロワッサンがいつのまにか定番のおやつになりました。
こうやって予想外のことに驚き、
楽しみながらこれからもやっていこうと
マジパンを片手に決意を新たにしました。
周りの人に恵まれた、とても幸せな留学生活でした。
また日本でこつこつ頑張っていきたいと思います!
そして、28歳から始まり三十路をまたいだこんな留学生活を、
ずっと見守ってくれた家族に感謝します。