A Votary of V4V -14ページ目

A Votary of V4V

映画 V FOR VENDETTA にハマってしまった自分のための備忘録(ネタバレ)


もともとコミック(Graphic novel)のキャラクターであるVを実写で再現するのって、大変だったと思うんです。二次元ではかっこ良く見えても、三次元にすると無理があるなってこと多いですもんね。ましてやVはあのマスクにあのウィッグですもん。滑稽な仕上りになる危険性大ですよ。原作ファンもかなり心配したんじゃないでしょうか?

まずあのマスク。
マスクの表情は変わりません。ずっとあの顔です。ヒューゴ・ウィーヴィングのナイス演技とライティングの妙によって表情豊かに見えるんだけど、それにしてもあのマスクは相当良く出来てますよ。

初めて見たときは、「え?」と思ったと思いましたよ、さすがの私でも…。あのワザトらしいヤギ髭に、ニッと上がった口角は口避け女のようだし。しかしね、今改めて思いますけど、とっても上品なのですよ!

シュッとした顎のライン、スっと通った鼻筋、余裕のような不気味なような唇とヒゲの曲線、神秘的な黒目がちな目。(あの目を「黒目がち」と言って良いか分かりませんけど。)

ほんと綺麗なお顔立ちをしていますよ~。頬と唇の淡いピンクにも品がございます。

マスクは撮影用に3種類作られたのだそうですね。マットなやつと、ツヤのあるやつと、中間のと。人の皮膚とは光の反射の仕方が違うということもあり、撮影はやっぱ思考錯誤の連続だったのでしょうかね。結局、中間のマスクを一番よく使ったそうですよ。

続いてあの髪型です。
初見では、帽子をとったときのあのオカッパ頭がおかしくて、なんの冗談かと思ったものですがね、今となってはもう「アレ以外は考えられんな」と思うのですからスゴイですね。

原作のVと同じ髪型なんですけど、原作の方が若干ですが毛先が内巻き気味ですね。映画のVはよく毛先が跳ねていて、それがまた可愛くて堪らんのです。そうなんだよね、あの長さは毛先が肩に当たってよく跳ねるんだよね~うんうん。

帽子を被ったときに、前髪が隠れて見えるあの長さがベストだったんでしょうな。しかも、帽子をとった時にマスクが印象的に見えますもんね。Vもあれやこれや試行錯誤したんでしょうかねえ。

しかし、ネットで画像検索すると、Vのコスプレ写真をたくさん見つけることができるけど、どれもダメなの!なんか違う…。

まず、髪型がね、ちゃんとオカッパ頭にしててもなんかオカシイのだ。たぶん、髪の毛のボリュームと、前髪の長さと幅の問題なのかな?このバランスがポイントなのだと思います、私。

髪の毛のボリュームがなくてペシャンとしてると、それだけで貧相に見えてダメ。ハリのあるミッシリした黒髪の直毛じゃなきゃ。前髪が斜めに流れてても変なのです、あの眉毛上パッツンの厚みのある前髪じゃないと!そして、前髪とサイドの髪の角度はできるだけ直角に!カクッとなってるのが理想です!

そしてあとは首かなあ。肌が見えてるとダメ。マスクにかかるくらいまでピッチリと黒装束に包まれてないと。実際、映画のVの衣装は肌が1ミリも見えないように気を付けて作られてるそうです。From Script to Film に載ってる撮影風景の写真を見てて気付いたけど、Vのマスクを着ける人は耳とフェイスラインを黒く塗って、肌色が見えないようにしてたみたいですよ!


そこまで徹底してこそのあのVの格好良さなのですねえ。わたしもいつかコスプレする機会があれば頑張ろうっと。あるかな?!

リリマンの部屋で、イヴィーはVを裏切って殺人の計画を話してしまう。でもその前に、Vの計画通りに窓の鍵を開けておいたわけですよね。鍵を開けなければ、Vは侵入出来ずに殺人は起こらず、イヴィーはゆっくりとリリマンを説得できたかもしれないのに。まあ、Vはどうにかして侵入してきちゃっただろうと思うんだけど。

あの時イヴィーは、

Vの元から逃げ出し、元の生活に戻りたかった。

Vにこれ以上殺人をして欲しくなかった。

自分を信頼してくれているVを傷つけたくなかった。


胸の内はこんな感じですかね?

できるだけ穏便に済ませたかったのだと思うのです。

リリマンを殺すことが出来ず、Vが復讐を諦めてくれれば良いと思ったんだろうな?

Vが到着する前にリリマンに全てを話し、自分は保護され、リリマンは逃げ出し、Vがくる頃には部屋はもぬけの殻。計画は失敗して、Vは諦めて退散してくれれば良い。

そのくらいの考えだったと思うのです。Vに捕まって欲しいとまでは思っていなかったはず。

Vには傷ついて欲しくなかった、というか、自分の裏切りを知られたくなかった。だから窓に鍵は開けておいた。イヴィーは自分の役目をこなしたけど、なぜだかVの侵入が教会側にバレて、二人は逃げてしまった。Vにそう思われるのがイヴィーの理想の筋書きだったんだと思う。

まさかリリマンがあんな変態で、もたもたすることになってしまうなんて。できればもうVの顔を見ずに済ませたかったのだ思うのに。

自分はさらに追われる身になったし、リリマンは殺されるし、Vには自分の裏切りを知られてしまったし、Vの自分に対する反応も目に焼き付いてしまった。最悪だ。


Vはというと、やはりイヴィーを信頼していたんでしょうね。リリマンのセリフによってイヴィーが自分を裏切ったらしいことを知った時のVは、本当に驚いている。残念だけど…、仕方無いか…、ぐらいに思ったんでしょうか?イヴィーが結局は恐怖から逃れる勇気がなく、本当の正義や自由と言うものをまだ知らず、檻の中のごく限られた平和に戻ることを望んでしまったのだ。

後のフェイク拷問は、イヴィーの裏切りへのお仕置きとかそう言うのじゃなくて、裏切りの中にVが見たイヴィーの弱さ、偽りの平穏に逃げ帰ろうとする了見の狭さみたいのものを正そうとしてみたのでしょうかね。イヴィー自身が、両親のように強くなりたいと言いながら、Vによってそのチャンスを与えられているにも関わらず、また逃げ出してしまったわけですから。

イヴィーがVに打ち明けた家族に起こった悲劇はもちろん、彼女の「強くなりたい」という胸の内は嘘ではなかったはずです。ただ残念ながら、あの時のイヴィーは、Vから逃げるために過去の物語を利用しただけだった。Vはイヴィーが語ったこと、したことをすべて考えた上で、あの拷問が彼女には必要だろうと考えたのだと思います。


なんにせよ、この逃走劇以降は私は感傷的になっちゃってつらいのです。でも何度も観るんだけどー。
リリマンは殺されるために出演してきたような感じだなあ。プロセロやデリアみたいに、その他の主要な登場人物との絡みが無いせいか、とても影が薄い気がします。プロセロとダスコム、デリアとフィンチみたいなやり取りが無いですもんね。回想シーンで、ラークヒルでのプロセロとリリマンの癒着を思わせる親密なシーンはありますけど。

リリマンは、収容所で法と人権が侵害されていないかを監視するためにラークヒルを訪れていたくせに、その実は多額の報酬をもらう代わりにすべてを見て見ぬふりしていたたぬき爺なのでした。

さらにその上、ロリコン趣味の好色者でもあったのです。登場人物の中で一番の変態なんじゃないだろうか。だってもうすごいお爺ちゃんなのに。何が"My last little joy" だよ。少女売春だなんて恥を知れ。キリスト教以外の人たちは異教徒というだけで弾圧されたというのに当のキリスト教のビショップ様が何をやっとるんだ。

プロセロを殺したうえに、これからも正義のためにもっと人を殺すと断言するVを恐れて、イヴィーはVから逃れたいと思っていた。そのチャンスを作るべくVの活動への「協力」を申し出ていたところに舞い込んできたのがこのリリマンとこへの侵入。これは大チャンス!と思ったんじゃないでしょうか?だって、よりによって送りこまれる先が大主教様んとこなんだもん。願ったり叶ったりですよね、普通は。

ロリコンのリリマンの元へ近づくためにロリロリなコスプレを施されるイヴィー。Vの事前のリサーチによるものでしょうけど、やっぱVが監修したんですかね。イヴィーに任せておくと化粧も薄過ぎそうですもんね。「イヴィー、そうじゃない。言ったろう、相手は、その…幼い見た目を好むのだ。チークをもっと濃く、ピンクで丸くね。アイシャドウもピンクが良いだろう、濃いめにだよ。」とかなんとか、リリマンのお眼鏡に叶う少女に仕立てるべくあれやこれや注文したんですかね?あの衣装も、どこから調達したのか…。あれを着るようにイヴィーに言うVや、それに対するイヴィーのリアクションが気になるところです。

そんなこんなで(?)イヴィーはリリマンの元へ潜入し、計画通り助けを求めるのです。暗殺者がここへ向かっているという情報を提供する代わりに、保護または恩赦を請うたのですね。

しかし、リリマンがイヴィーの想像以上にド変態であったため、このイヴィーの計画は失敗に終わるのです…。まさか、相手は大主教様なのに、必死に救いを求める声が一種のプレイとしてしかとらえてもらえないなんて!!!大誤算ですよね。

リリマンは「まだやったことの無いプレイだ!」と逆に大喜びしちゃうわけです…。ほんとに変態だ。イヴィーもビックリだったでしょう。ほんとに腐っているんだ、この国は。そう実感したはずです。

屋根の上には不気味な黒い影が降りたって…。Vが長いマントを翻してバサッと着地するんですよね。キレイな夕焼けの空に、不気味で美しい影。
一体どこから跳んできたのか分かりませんけど、めーーーっちゃかっこいいです!あのシーン大好き!!

イヴィーがとうとうリリマンに押し倒されてしまうが渾身のひと蹴りでリリマンを蹴飛ばす。股間に命中してなんと"egg"が割れたらしい。年食ってて強度が下がってたんだろうか?リリマン叫ぶ。

そこへドカーンとドアを蹴破ってVが登場!!!

きっと、リリマンの怒鳴り声を聞いて慌ててすっ飛んできたのですよね。「リリマンめ、思ってたより手が速いじゃないか!この好色ジジイ!!」ってもう、ドアノブを捻るのも煩わしかったんでしょうか。イヴィーのために荒々しくなるVにニヤニヤしちゃう。

しかしリリマンの反応から、どうやらイヴィーが暗殺計画をリリマンに話していたことを知ったV。イヴィーの方を振り向くときのVは予想外の出来事に本当にビックリしているように見えます。"Evey?" と呼ぶ声も、いつもより大きい。脚本を読んでいると、Vは失望した様子でわずかに首をかしげた、という表現があります。さらに小説の同じ場面では、イヴィーはそのVの様子から失望と同情、さらに最悪なことに「許し」を感じ取った、とあるのです。イヴィーも、Vを傷つけたくない気持ちがあっただろうし、自分を信じてくれていた人を裏切ったことに罪悪感があったのでしょう。裏切った自分を責められる方がマシだったのかな。

まあそんなわけでイヴィーはVの元から逃げてしまう。Vはリリマンの発砲をかわして(どう避けたんだろう?)腕を捻りあげる。情けを請うリリマン。しかし許さないV。 "Not tonight bishop, not tonight." このときのVも大好きです。容赦なく意志を貫徹する、まさに過去からの亡霊ですかね。

映画には無いのですが、小説にはその前にもう少しだけやり取りが有るんですよね。「誰だ?」と問うリリマンに対し、「お前はかつて私を悪魔の生まれ変わりだと言った。」「ラークヒルを忘れてはいないだろう?」

リリマン、ここまで聞いて思い当たる。あの施設のあの男に。

リリマン、あんた、金だけもらっておいて人体実験には見て見ぬ振りをこいてたに留まらず、本来保護すべき相手になんてひどい言葉を浴びせかけたのだ。

リリマンもプロセロ同様に毒殺されるのですが、大主教らしくキリスト教の儀式風に殺されたようです。「口を開けて舌を出せ」と、盗聴車両の中で聞くことができますよね。聖餐式というの儀式のパロディらしいです。聖餅というパン?を食べるらしいんだけど、それに毒をタップリ染み込ませてあったんですね。

イヴィーはロリコスプレのまま逃げ出してゴードン宅に行くんですね。映画にはないのですが、小説では扉の中に入る直前、国運(BFC)のトラックが通りかかるそうです。そのドライバーがこちらを見ていた…。そして、ロックウッドの正体がバレてVの変装グッズ部屋が映るシーンに、BFCの帽子もあった。つまり、Vはリリマンを殺したあと、国運のドライバーに成りすましてイヴィーを捜していたということらしいです。イヴィーを心配してのことだと思うけど、これリアル世界ではストーカー行為ですかね?ゴードンの家に入って行くのを見届けてVは帰ったのでしょうが、イヴィーの無事と居場所さえ分かればまあヨシだったのか。なんだかちょっと粘着質過ぎる気がするので映画ではカットされて良かったように思います。

リリマンについては、原作とは細かい違いはあるけどほぼ同じかな。でも大きく違うところは、イヴィーが逃げ出さないところですかね。イヴィーは自らVの元を去らない、逆にVに捨てられる格好ですよね、意外にも。

映画の後半、イヴィーがVの元を逃れるあたりからは、ストーリー展開がよりシリアスになるし、Vがひとりでシャドウ・ギャラリーにいるのを見るのはさみしいし、あのエンディングに近づいていると思うと観るのが少々つらくなってしまいます。前半はVのおちゃめなところとかイヴィーとのやり取りとか、観てて楽しいというか笑顔にさせられる、ニヤニヤしちゃうシーンが多いんですけどね。
先日、V FOR VENDETTA の日本での興行収入について調べたんですけど、本国アメリカではどうだったんだろう。

日本では、2006年のランキングでは洋画で20位、興収10億円でした。
http://www.eiren.org/toukei/2006.html
邦画では10億円以上のものが28タイトルあったようなので、邦画+洋画の総合では38位ということになりますねー。うーーん。そうなのか。邦画はあまり観ないので、聞いたことないのも並んでるんだけど…そうですか…。


さて、米国ではどうかというと、36位であったようです。
http://boxofficemojo.com/yearly/chart/?yr=2006
興収 $70,511,035だそうです。全然ピンときませんけど。

2006年のトップ10は、
1. Pirates of the Caribbean:Dead Man's Chest
2. Night at the museum
3. Cars
4. X-men:The Last Stand
5. The Da Vinci Code
6. Superman Returns
7. Happy Feet
8. Ice Age:The Meltdown
9. Casino Royale
10. The Persuit of Happyness(幸せのちから)

V FOR VENDETTA はWorld Trade Centerと同じぐらいだったようです。X-menとかSupermanとか、しっかりアメコミものが上位に入っているのですねー。

コミックから映画化された作品としてはどうだったのかというと、2006年ではX-men, Superman, Over the hedge につづいて4位。

1978年から現在までのトータルだと、47位だそうです。
http://boxofficemojo.com/genres/chart/?id=comicbookadaptation.htm
コミックが原作の映画1978年~
1. The Dark Knight (バットマン)
2. Spider-Man
3. Spider-Man 2
4. Spider-Man 3
5. Iron Man
6. Iron Man 2
7. Batman
8. Men in Black
9. X-Men: The Last Stand
10. X2: X-Men United

へえ。Men in Black てコミックだったんだ。知らなかった。それにしてもスパイダーマン強いなあ。まあこれは私でも観るもんね。バットマンやX-Menってアメコミ好きじゃないとなかなか足が向かなさそうな気がするけど。Iron Manはなぜだか観たなあ。

アラン・ムーアさんの作品で他に映画化されたものは、
33位:Watchmen/$107,509,799
49位:The League of Extraordinary Gentlemen/$66,465,204
70位:From Hell/$31,602,566

それぞれを公開年のランキング(ジャンルフィルターなし)で見てみると、
Watchmen:31位/2009年
The League of Extraordinary Gentlemen:44位/2003年
From Hell:75位/2001年

であったようです。だんだん良くなってきてるじゃない。

コミック原作映画のマーケットシェアは、ここ3年は右肩上がりのようです。
http://www.the-numbers.com/market/Sources/BasedOnComic.php
まあ年によって変動するよね。2008年の調子がいいのは、コミックジャンル1位のThe Dark Knight の公開年だからのようですね。均すとだいたいシェア10%弱ぐらいかな?


V FOR VENDETTA も一時はイヴィーがVの仮面を被っての続編制作の噂もあったようですけど、結局どうなんでしょう。うーーん。でもね、あの映画はあれで終わりで良いと思うね。あんなラストシーンのあとに続編なんて、ちょっと野暮でしょ。興行成績的にもまあ、続編は難しいんだろうかね。続きじゃなくって、最後の1年に至るまでのVの20年間編とかなら観てみたいですよ。へへへ。


ルイス・プロセロ。
プロパガンダ番組「ボイス・オブ・ロンドン」のひとですね。映画の冒頭、ガイ・フォークスのくだりが終わって一番最初にドアップで映るのがこの男です。

体だけじゃなくて態度も大きくて、オレサマ一番!な好かんヤツのようです。

自分のVTRを自分でチェックするという自分大好きな人間のようですが、バスルームはすごいですね。大きな画面がいくつも、いや、あれは鏡なのでしょうか。防水仕様のモニターなんでしょうねー。とってもゴージャスなお風呂です。

画面の中の自分に向かって合いの手を入れるナルシスト。そうしている内にエレベーターにはVの影が…。このとき、後ろ手にサッとIDをかざすのがまたかっこいいんだよなあ!Vってほんとに一つ一つの仕草がかっこいいのです。

お決まりのEngland prevails! でモニターをオフにしたプロセロ。暗くなった画面に白く浮かびあがる蒼白の笑み…。これはホラーですな。

お風呂にまで侵入しちゃうV。
最初から入浴時を狙うつもりだったのでしょうか?きっと広くて豪勢な部屋なのでしょうから、あちこち探して結局風呂だった、て顛末なのでしょうか。

プロセロのことをCommander と呼ぶV。「あの頃のお前の肩書だ。あの頃は制服を着ていたな。」さらに脚本では「よく似合っていたぞ」、とまで言っているようです。瞬時にラークヒルを連想するプロセロ。ラークヒル、炎に包まれた夜、黒いシルエット。

Vの正体に考え至ったようすのプロセロ。
Vが最後に一言。
"The Ghost of Christmas past."

これ、「過去からの亡霊だ」と日本語字幕が付きますが、元の英語の意味が分からなかったんです。なぜクリスマス?

調べてみたら、「クリスマスキャロル」に登場する良く知られたキャラクター、とのことですね。クリスマスキャロルってあのクリスマスキャロルか。知らなかった…。

クリスマスが大嫌いなおじいさんのところへやってきて過去を見せる、あの幽霊のことなのだそうです。へえー。そうか。プロセロのところに突然やってきて、過去を思い出させるんだ。現に、プロセロはVにラークヒルでの出来事を思い出さされましたもんね。普段はすっかり忘れていたんだろうけども。

こう、ただ殺すだけじゃなくて、しっかり過去の記憶を思い出させたうえで、「お前は、あの時の…」となったところを殺すのは、いかにも復讐のための殺人ですよね。プロセロを殺す前に、既に(原作によると)40人近いラークヒル関係者を殺しているVですが、その全員に対して同じようにしたんでしょうかね?いや、プロセロ以降の3人は特別枠みたいなので、特別演出なのでしょう。

40人も殺したのか…
今やすっかりVの肩を持ってしまっている私ですが、やはり40人もとなるとその狂気と執念に恐ろしさを感じてしまいます。あんな、エプロンつけてかごたまパン作ってる人がねえ…。

映画が始まってからは、BTNで警官を数人殺しちゃいますが、復讐のターゲットの殺人としては初めてのプロセロ。どうやって殺すのかと思いきや、毒殺です。口から白っぽい泡のようなものを流している。

しかし、プロセロは「ボイス・オブ・ロンドン」としてその顔をテレビで晒していたわけで、Vも冒頭の身支度をするシーンではそのプロセロを画面越しに観ていましたよね。どんな気持ちで観ていたんでしょうね。今すぐにでも殺してやりたいと憤怒に震えていたのか、着々と復讐の準備を進めながらもうすぐその時だとほくそ笑んでいたのか。


原作でのプロセロは、映画には登場しないスーパーコンピューターの "THE FATE" の啓示を読みあげる "VOCE OF FATE" として活躍していたのですね。声だけ出演だったようです。V曰く、昔から良い声をしていたそうですよ。ある日プロセロは電車乗車中にVに拉致され、シャドウ・ギャラリーの中にあるフェイクのラークヒルに監禁されます。Vはそこにいつものガイ・フォークスマスクとは違う道化師のようなマスクと衣装で登場し、昔プロセロがラークヒルでやっていた行為を再現して見せるのです。原作のプロセロは、人形集めという映画からは想像もつかない趣味を持っているんですが、Vはその人形たちをいつの間にか奪ってたようで、焼却炉で焼いてしまうんです、収容者たちがそうされたように。目の前で大事な人形を燃やされてしまったプロセロは、正気を失ってしまうのですね、再起不能なまでに。

映画からは想像もつかないプロセロの趣味ですが、映画でも例のプロセロのお風呂に人形が並んでいるシーンが見えますね。小さくてオレンジ色の服を着ているようです。これは原作の設定を反映しているもののようですよ。


シャドウ・ギャラリーで岩窟王の再生が終わったあと、BTNのプロセロの訃報に切り替わったときにVはサッとチャンネルを変えようとするけど、(リモコンを革手袋のまま操作しようとするVも好きなんだけど、)イヴィーに止められてしまう。見られると厄介だなーと思ってたんしょうかね。

報道が嘘であることを見抜いたイヴィーを、Vは興味深げに見つめます。それこそガン見ですよ。めっちゃ見てますよね。首がそっち向きっぱなしだもん。Vかわええ!!

自分のIDが行方不明になっていたイヴィーは、もしや…という様子で横目でVのことをチラっと見ます。それに気付いたVが、サッと顔を正面に戻すところも好きなんです!細かいけど。

人殺しをイヴィーに非難されるも、「正義のために奮われる暴力もある」と主張するV。「なんのことを言ってるの?」と聞かれて "Justice"(正義だ)と答えるV。イヴィーはさっきまで見ていた、Vの大好きだという岩窟王のストーリーを思い出すんですね、復讐を遂げる話なのだ。そしてVの言いたいことを理解はするんだけど、同時にVを恐ろしく思ったんでしょう。

「これからももっと殺すの?」と訊かれて「そうだ」と答えるVも好きだ。きれいごとは言わないのだな、自分の行為に自信を持ってるんだなあ。
その後さらに、映画には有りませんけど「私も殺すの?」ってイヴィーはVに聞くんですね。このままだと自分も殺されてしまうのかもしれない…。イヴィーは怖かったんですね、Vのことが。まあ、そう思うのが普通か…。

Vは、もちろんそんなことは無い、と否定します。けど、イヴィーはサッと自室に戻ってしまうんですねー。この最後のセリフがあれば、イヴィーがVのもとから逃げ出した心境も理解できますよね。怖かったんだな…。ごめん、その感覚もはや忘れてたわ…。

それにしても、Vをひとり残して立ち去りすぎでしょ、イヴィーは!!