困難は分割せよ 〜得られるもの その1〜 | 不登校に悩む親御さんへ 家庭教師の大丈夫!@新潟のブログです。

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ご覧頂きありがとうございます。不登校に悩まれる親御さんが心の穏やかさを取り戻し、子どもたちが笑顔を取り戻してくれること、それが私の喜びです。不登校に悩まれる親御さんのお役に立てるよう、情報発信して参ります。

前回の記事では、井上ひさしさんの著書「握手」の中に登場するルロイ修道士の言葉、

「困難は分割せよ」について書きました。

対峙できない程大きな困難を抱えたとき、それを分割することで、問題に対峙できるようになります。

それでは「分割する」とは具体的にどうすることを言うのでしょうか?

そしてそうすることで得られるものとはなんでしょうか?

私が考える「分割」。

一つは「範囲を絞ること」、もう一つは「分類すること」、この二つです。

具体的に説明します。

〈範囲を絞ること〉

私が携わっていることから具体例を引きたいと思います。

例えば、ずっと学校に通えていなかったけど、高校受験を目指して勉強を再開したい、と言う場合です。

この場合の範囲を絞るとは、5教科すべての学習をするのではなく、

まず1教科、2教科くらいに取り組む科目を限定するということです。

大き過ぎる問題に対峙した時、自分ではもうどうしてみようもない、と無力感を抱きます。

無力感を抱けば人は行動できなくなります。

行動しなければ、問題はさらに大きくなり、一層無力感を強化します。

この負のループを断ち切るのが、「範囲を絞る」という方法です。

まず、自分の好きな科目や興味のある科目を選んで、それだけを一緒に学習します。

すると、だんだんその科目の問題が解けるようになってきます。

大きいままでは何も出来ないと認識していた問題でも、

範囲を絞って取り組めば、自分にも出来ることがあるのだと気付けます。

この気付きがその人中に自己効力感を生み出します。

自己効力感とは、自分には状況を変える力があるという自己認識のことです。

その人の中で、抱えた問題に対して、無力感から自己効力感への置き換わりが起こります。

そうすれば問題に対して主体的に関わろうという気持ちが生まれます。

関われば能力が上がり、能力が上がれば自己効力感が増し、

自己効力感が上がれば、さらに関わろうとするようになる。

この正のループが出来上がることで、大き過ぎてどうにも出来ないと感じていた問題が、

取り扱い可能なサイズになっていきます。

「範囲を絞ること」で得られるのは、自己効力感が駆動するこの正のループです。

ちょっとまた長くなりましたので、「分類すること」に関してはまた次回とさせて頂きます。

余談ですが、今朝奥さんから

「今日Amazonからシャチホコが届くよ」

と言われました。



心の中で、

(スゲーもの買ったなぁ、

どこに飾るつもりなんだろうなぁ

しかしAmazonの品揃えはすごいなぁ)

などと思いながらよくよく聞いてたら、

シャチハタの言い間違いでした。

朝からゲラゲラ笑ったのですが、私に自己効力感を与えてくれるのは、

家族とのこんなやり取りなのかも知れません。