◎やる気スイッチONポイント②・横隔膜と腹横筋。つまり呼吸。
コンディショニング・トレーナー大森です。
前回から続く大森が考える「やる気スイッチ」のお話で、
今回は「横隔膜」と「腹横筋」の連動、つまり「呼吸」です。
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呼吸をするための筋肉である「横隔膜」は、アンダーバストあたりの高さにあります。
肋骨の周りから身体の中心に向けてドーム状になっていて、
息を吸うときに収縮して、吐くときに緩んで広がります。
息を吸うときには、胸が上がる形になりやすいので、横隔膜も上がるイメージになりやすいのですが、実際は腹部の方へ下がります。
横隔膜が収縮によって腹部の方へ下がることで、肋骨の中の肺に空気が入ります。
一方、逆に腹部からの押し上げで、肋骨の中の空気が外に出る、という仕組みです。
(注射器を引くと、中身が出入りするような形です。)
その「腹部から横隔膜を押し上げる」働きをしているのが「腹横筋」です。
腹横筋は以前にブログを書いたのですが、胴体周りを包んで支えている膜状の筋肉です。
まとめ。
横隔膜が働いて息を吸い、腹横筋が働いて息を吐いています。
(主に、ですが。)
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さて、前置きが長くなりましたが、このどちらが「やる気スイッチ」かと言うと、
「両方が均衡を保ったまま働いている状態」が、スイッチだと思っています。
車のタイヤのようなイメージで考えると、
外側から中心に向かって縮もうとしている力は外の腹横筋、
内側から外へ押し広げようをしているのが横隔膜、
となり、これらが拮抗した状態は、タイヤに空気がしっかり入った状態です。
タイヤに空気が入りすぎると、外のゴムが伸ばされすぎて弱くなります。
かといって空気が少ないタイヤは不安定です。
このように、
内側からの圧力=横隔膜による圧力と、
外からの圧力=腹横筋による圧力を、
それぞれ程よく働いていることを感じてみましょう。
身体全体が充実した感覚が得られると思います。
というか、身体が充実した時にご自身の呼吸がどうなっているかを感じてみてください。
吸いすぎもせず、とはいえ抜けるように吐いているわけでもないことに気づくと思います。
力み過ぎず、でも力が抜けて緩まないように、お互いに支え合っている状態こそが「体幹」が安定した状態であり、
それによって身体全体が活性化した状態が、すなわち「やる気スイッチ」が入った状態と言えると思います。
※イメージ
今回も最後までご覧いただき、ありがとうございます。
皆様がより健康で快適にいられますように。
大森 剛 / OMORI TAKESHI