夜の急な雨
車を運転していた
赤信号
降り始めの歩道
雨の中を小走りに走る男性
その男性の顔の高さまで
しっかり抱かれた2-3歳ぐらいの幼児
急ぐ男性と安心した様子の幼児
暗闇で小さくなるのを眺めていた
人は
親に愛されなかった
誰も十分自分を守ってくれなかった
自分一人で頑張ってきた
そのような幼い頃にもった視点
それを大人になっても
かかえてしまうことがある
それが事実である場合ももちろんあるとは思う
ただ、その視点だけが世界の全部ではなかったのかもしれない
と思った
●こんな小さい幼児が
どうして夜の雨の中、無事家に帰れるのか
●こんな小さい幼児が
どうして毎日食べ、服を着て、体も大きくなれるのか
●こんな小さい幼児が
これから大人になれるとしたら
一体どれだけの人や物事の手が添えられていくのだろう…
支えられた数を数えたら
はるか彼方まで続くように思った
不満もまた事実ではあった
でも、同時に、それは一つの「視点」だったのかもしれない
今までは
自分の物差しから見えていた世界で生きていた
それに気づいていく
夜、雨の向こうに見えた、あらたな世界