熱中症警戒アラート / 米の学校再開は? | 【ヒト・モノ・カネをテキサスへ】

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米の学校再開、判断割れる 感染防止へ現場苦悩 (2020/8/7 日本経済新聞 野村優子白石武志)
 
授業再開の時期や手法をめぐり米国の教育現場が揺れている。トランプ大統領は早期の再開を訴えるが、新型コロナウイルスへの感染を恐れる親や教職員は少なくない。オンライン授業が解決策として注目される一方、教師のノウハウ不足など課題も多い。
 
ニューヨークでは拙速な学校再開に反対する抗議活動も目立つ=AP
 
現時点で感染者数の抑制に成功しているニューヨーク市は9月の学校再開へ向け、準備を本格化している。学校ごとに生徒を複数のグループに分け、週に1~3回の頻度で交互に通わせる案が有力だ。通学しない日はオンライン教材を使って家庭で学ぶ「ハイブリッド型」を目指している。
 
学校を再開するかどうか、地域により判断は割れている=AP
 
一方、カリフォルニア州ロサンゼルス市やテキサス州ヒューストン市などはオンライン授業のみで新学期を再開する計画を示すなど、対応は地域によってまちまちだ。米ジョンズ・ホプキンス大によると、米国内の感染者数は485万人超。特に5月以降にいち早く行動制限を緩和したテキサス州など南部を中心に感染拡大が続いており、警戒感は根強い。
 
すでに学校を再開した地域では、生徒や教職員に感染が発覚し、再び自宅待機を迫られるケースも目に付く。
 
ジョージア州最大の学区では、小中高が7月末に学校再開。しかし、再開の翌日には学区内の教師など260人が新型コロナに感染、または接触者となり出勤不能となった。ミシシッピ州の高校でも、再開後に感染拡大が発覚して生徒100人超が隔離対象になった。
 
教育従事者からは感染防止策が十分でないとの不満の声が高まっている。フロリダ州では、学校再開の中止を求める教職員組合による訴訟が勃発。イリノイ州シカゴの教職員組合は、学校再開にあたりストライキを検討している。
 
感染を防ぎながら子供に教育の機会を与える手法としてオンライン授業への注目が集まるが、課題も多い。ノウハウを持たない教師も多いほか、依然として一部の生徒はオンライン授業に必要な端末やインターネット環境が整っていない。ジョージア州アトランタ市ではオンライン授業の準備期間を確保するため新学期の開始を2週間延ばすことを決めた。
 
米紙ワシントン・ポストなどが学校再開の形式について実施したアンケート調査によると、対面とオンラインを組み合わせたハイブリッド型を求める保護者が44%と最も多かった。
 
 

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