たかが民主主義、されど民主主義 | 井上政典のブログ

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 歴史を通じて未来を見よう。

 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 民主主義を世界の人たちは血を地で洗って手に入れました。それは、支配者と被支配者の対立関係にあったからです。

 

 でも、日本はそんな革命をせずに民主主義を昔から持っていました。話し合いによる解決をしてきたのです。

 

 その最古の例が天の安河原で八百万の神々が集まって、スサノオの行動に激怒してお隠れになった天照大御神をどうやって出てきていただこうかといろんな知恵を話しあい、そして思兼神(おもいかねのみこと)の提案を受け入れ、天の岩戸の前でどんちゃん騒ぎをし、アメノウズメの命がストリップをしてさらに盛り上がり、その盛り上がりを岩戸の中で聞いていた天照大御神が何をやっているのかと岩戸をちょっと開けて覗いたところ、鏡に映った自分の顔を勘違いし、もっと開けたところをタジカラオの命が岩を持ち上げ、投げ捨てました。

 

 そして天照大御神がお隠れになって暗くなっていた世の中に再び光が戻ってめでたしめでたしの物語です。

 

 ここで注目してほしいのは、思兼命(オモイカネノミコト)は智恵の神様として、天宇受売命(アメノウズメノミコト)は芸能の神様として、そして天力雄命(タジカラオノミコト)は力の神、スポーツの神として讃えられています。

 

 これはそれぞれの役割をみんなが話し合い立派に役目を果たすことを表しているのです。

 

 天安河原の話し合いの会場ではいろんな神様が自分の意見を述べられ、そして一番いいと決まった思兼命のアイディアが採用されるのです。

 

 それを皆で役割分担し、それも誰の指図で行ったのではなく、それぞれが自発的に自分の能力を発揮し、それぞれの分を弁えて、それぞれの持ち場を完遂したのです。

 

 これこそ、民主主義だと思いませんか?

 

 そこには、天照大御神がお隠れになって世の中が真っ暗になって皆が困っているからどうしようという明確な問題意識を共有したことから始まっています。

 

 みんなのために自分の能力を使い、少しでも役に立つことを自らがするのが日本的な民主主義であり、世界最古の民主主義ではないでしょうか。

 

 そこには自分の主張や権利だけを声高に叫ぶ人は誰もいません。人から何かをしてもらうことを望んでいるのではなく、自分が何をしなければならず、何ができるかを自分に問うていくのが日本の民主主義ではないでしょうか。

 

 あれ、この言葉どっかで聞いたことが聞いたことがありませんか?

 

 そうです、ジョンFケネディの大統領就任演説の有名な一節です;

 

 Ask not what country can do for you, ask what you can do for your country.

 

 「国に何かをしてもらうことを問うのではなく、あなたが国に何ができるかを問いなさい。」

 

 まさに天安河原で日本人の先人たちが見せた献身的な行動を見習って言っているのではないでしょうか。

 

 また次のようにも言っています;

 

 Let the word go forth from this time and place, to friend and foe alike, that the torch has been passed to a new generation of Americans

 

 「今ここから、味方にも敵にも、次の言葉を伝えよう。「松明たいまつは新世代の米国民に引き継がれた」と。」

 

 この言葉はケネディ氏が来日した時に日本人記者からの「あなたが知っている日本人は誰ですか?」の問いに、「上杉鷹山」と答えたら、誰も知らずその後米沢藩9代目藩主というのがわかります。

 

 その上杉鷹山のお話の中に、お国入りの前におつきの人たちに寒い峠で自分の炭火を分け与え、こうやって改革の火を皆に分け与えながら頑張ろうというのです。というのも、鷹山は宮崎の高鍋藩からの養子で初めてのお国入り、上杉家は謙信公ゆかりの名家で、石高が減っているのに侍の数を変えなかったために台所は火の車。それを養子の若い藩主が改革をするためにお国入りをするときの話だったのです。

 

 この話を若きケネディも知り、その一節を大統領就任演説に入れたのです。

 

 民度の高い日本国民とはいえ、皆がそうではありません。私欲に走る人もたくさんいたのです。しかし、高潔な士たちがそれを改めるために心血を注いで改革を行うのです。

 

 それは自分の栄耀栄華のためではありません。天皇からお預かりしている民草を大切に思っているからであります。

 

 国民が苦しんでいるのに、平気で巨額のお金を外国に上げる指導者がいていいのでしょうか。もちろん日本は経済大国として国際社会のお付き合いはしなければいけません。でも、ウクライナに数兆円のお金を上げなければならないのでしょう。そしてそれは岸田文雄からいまだに何も聞かされていません。

 

 自分さえよければ、自分が信じている政治信条のためには国民は犠牲になってもいいというポリコレが全世界で見直されてきています。フランスもそう、イギリスもそう、そしてもうすぐアメリカもそうなるでしょう。

 

 では日本は?

 

 東京都知事選挙では心ある日本人は自分の思いを託す人が有力候補者の中にはいない、政権与党の自民党からちゃんと出すことができないというのが現状です。

 

 ただ一筋の救いは、高市早苗さんを推す地方議員の会がどんどん増えていることです。

 

 福岡市や北九州市でも地方の議員さんたちが高市さんを推すようになりました。

 

 12月2日に門田隆将氏と始めた時は高市さんが総理になる可能性はほぼゼロに近かったのですが、この半年で環境が大きく変わってきています。

 

 世界最古の民主主義国家である日本が国民の高い民度でまともな指導者を選びましょう。

 

 そうそう、あの時も天照大御神は女性でしたね。