日本っていい国なの?と子供に聞かれたらどう答えますか? | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 私は日本はいい国だと思っています。

 

 私の周りには誰に対しても差別はないし、成功した人をねたむ人や失敗した人を蔑む人もいません。どんな信仰を持っていようが個人の心の中まで入っていって批判する人もいませんし、どんな性癖を持っていても問題ありません。

 

 ただ一つのルールを守っていれば。

 

 それは他人に迷惑をかけないことです。

 

 小さいころから親に国を酸っぱくして言われませんでしたか?

 

 「人様にご迷惑になることだけはしないように」と。

 

 私の友人が30年続けた会社を畳みました。この数年そばで見ていたのですが、友人は苦労の連続でした。もうだめかと思うときが何度もありましたが、その都度、なぜか救世主が現れて何とかなってきました。

 

 友人が諦めない限りは、精神的に支えると宣言していましたので、ずっとそばについていました。

 

 ことの発端は、悪意のある従業員を雇ったこと。調子が良くて、いろんな仕事の情報を持ってきていたので、いい人を雇ったと喜んでいました。そのころから私もそばで見るようになったのです。

 

 6年ほど前だったと思います。そのころは友人の会社は余力を持っていました。

 

 2年ほどたつと「あれ?」ということが起き始めました。仕事の割には利益が上がらなくなってきたのです。

 

 精神的な支えだったのですが、経理まで見ていなかったので、その状況は私もわかりませんでした。

 

 しかし、明らかにその従業員の言動に不信感を覚え始めました。友人である社長が帰ってから業者の人と夜打ち合わせをする頻度が高まったのです。私もいつも夜までいることはないので、初めは気になりませんでしたが、その出入りしている業者の顔があまり良くなかったのです。

 

 それでも友人が経営する会社だから黙っていましたが、ある時、出入りの業者が倒産し、入るべきお金が入らなくなりました。その時から、状況を聞き、仕事の状況を確認したのですが、とても不可解な点が露呈し始めたのです。

 

 細かい描写は避けますが、結局、その従業員が個人的に発注し、工事の代金を自分の懐に入れていたのです。つまり使い込み、横領ですね。

 

 それできっちりと問い詰め、その従業員に白状させたのですが、友人は人が良すぎるために、その使いこんだ従業員に再生のチャンスを与えたのです。私は反対しました。一度裏切った人間はまた裏切るよと。

 

 それから一年もせずにまた同じ手口で使い込みが明らかなになりました。今度は支払いが滞った業者からの告発があったからです。

 

 事情を確認すると、前の使い込み額よりももっと大きな額の使い込みが発覚しました。

 

 一時は心を入れ替えて精進するのかとみていましたが、また夜の打ち合わせが多くなっていたのです。

 

 その都度「大丈夫か?」と友人には質問したのですが、その答えがだんだん行き詰ってきたのです。

 

 結局、武漢コロナや資材の高騰で30年続けてきた会社を畳まなければならなくなりました。

 

 人の良さでは天下一品で、多くの友人がいました。こういう状況下でもほとんどの友人が彼のもとから去らないどころか、困っているだろうといろんな手を差し伸べてくれています。

 

 事務所を明け渡すときも原状復帰をしなければなりませんが、その解体を今まで付き合ってくれた下請けの業者が無料でやってくれたそうです。

 

 私も最後の最後まで付き合って愚痴や悩みを聞いてきました。それもあって最悪の事態だけは避けられたと思います。

 

 その使いこんだ従業員を雇ったのは友人です。管理をきっちりとしないで使い込みを防げなかったのは友人です。また一度発覚したのに、奥さんや子供もいるからとそれを許し、やり直すチャンスを与えたのも友人です。つまり社長の責任で起こったことです。

 

 不思議なもので、一度使い込みが発覚したのちに、寄ってくる人はほとんど言って変な人ばかりでした。紹介されるのですが、私はどうしても受け付けられません。彼らも私がいるときは寄り付かなくなっていました。

 

 やっとそういう人もいなくなって気持ちの良い環境になったときは、もう会社を存続できる手立ては尽きていました。

 

 ただ下請けの業者にほとんど迷惑をかけずに会社を整理することができたので、良かったと思っております。

 

 今までちゃんと付き合ってくれた人たちが心配してくれています。

 

 私の友人はきっと復活することでしょう。

 

 なぜなら友人を裏切っていないから。その人たちの信頼を失っていないから。

 

 でも、そういういい人間をだまして平気な人も世の中に存在するのですね。

 

 私も以前事業の資金繰りに困った知人がいて、「20万貸してくれませんか、二週間後には必ず返しますから」と言われたので、困っているなら助けてあげようと気軽に貸しましたがそのお金が戻ってくることありませんでした。

 

 あっそうそう、もっと若い時にとても世話になっていた社長さんから、連帯保証人になってくれと頼まれて、いつもお世話になっているので当然とばかり連帯保証人になったら、数年後その会社が倒産して、裁判所から呼び出しが来ました。

 

 その時は、もう一人の保証人の人が払うということで実害はなかったのですが、手痛い社会の洗礼を受けました。

 

 人を信じて迷惑をかけられたので、自分は人に迷惑をかけまいと努力してきました。

 

 だから、私のような無位無官の人間でも多少なりとも信用があるようで、ここでは今は書けない重要な国事の一端を担っています。それが成功するかどうかで日本の未来が決まると思っておりますが、今は何とも言えない状況です。

 

 人をだますということは頭がよくなければできません。ちゃんと能力があるのです。それをどうして人様に迷惑をかけてまでするのでしょう。その能力を正しく使えば、ちゃんとそれなりの結果を残せるはずです。

 

 日本は出自や学歴や性別や性癖は問題にしません。その人がちゃんと約束を守り、時間を守り、しなければならないことをきちんと果たしていけば、信用というものが付きます。

 

 「誠実さ」があれば、どこの国の人でも時間はかかりますが、信用し、信頼してくれるのです。

 

 当然、学歴が低い人や家柄が良くない人は、時間はかかるでしょう。でも、そういう学歴や家柄つまり両親の職業などは、若干ハードルが低くなるでしょうが、周りから信頼される人間になるためには最後は関係なく、本人の努力だけだと思います。

 

 当然、中卒と有名大学の卒業者では最初のハードルは断然違うと思います。

 

 しかし、熱意や使命感、そして約束を守り人様にご迷惑をかけないように努力をしている姿を見れば、学歴なんて関係ないのです。国籍だって関係ありません。信仰だって関係ありませんね。

 

 人々の偏見が比較的少ないのが日本社会ではないでしょうか?

 

 一所懸命頑張れば努力の花が咲くのです。その花はとても美しく、高貴な香りさえするでしょう。

 

 それができるのが日本社会であり、初めから日本人が体験したことのないような差別や偏見がある国とは全く違うのです。

 

 努力をし、決してあきらめなければ、必ず報われるのが日本だと思うのです。

 

 だから私は日本が大好きです。

 

 最後に児玉源太郎の下で台湾の民政局長をして台湾の衛生問題を解決の糸口を作り、のちに東京市長になった後藤新平の名言です;

 

 「人のお世話にならぬよう、人のお世話をするように、そしてむくいを求めぬよう」

 

 こういう人は世間から必ず信用されますね。私の友人もそうです。