麻生副総理の発言、どこがおかしいのかわからない! | 井上政典のブログ

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 13日、麻生副総理が次のように発言しました。

 

 「2000年の長きにわたって、1つの民族、1つの王朝が続いているなんていう国はここしかないから、いい国なんだ」

 

 これのどこがおかしいのでしょうか。

 

 日本列島に居住してきた人たちはDNAの解析の結果、いろんな人種が混じっています。というか、世界中の人々のDNAを調べても、いろんな人種のDNAが混じっています。

 

 数千年前から人類は移動し、そこで他の人種と混ざり合い、優性遺伝の法則によって強い遺伝子が残ってきました。もちろん、弱い遺伝子も残っていますが、少数派です。南米では、障碍者を神様からの贈り物だと崇め、大切にしてきました。東洋でも弱きを助けるのは義の心があるとみなされてきました。

 

 そしていくつもの王朝が栄華盛衰を繰り返し、その度に価値観を変化させて文化文明を形成していったのです。

 

 なぜ、いくつもの王朝が栄華盛衰を繰り返したのか?

 

 それは、民を飢えさせたからです。王侯貴族を満腹にしても、民を飢えさせたらその王朝は滅びます。

 

 CHINA大陸の歴史も、王朝の末期には国が乱れ、多くの餓死者が出ていました。民が満腹なのに王朝が滅んだ例をご存知の方は教えてください。

 

 ところが日本では天照大御神を祖神とするご皇室が2680年に渡って連綿と続いています。

 

 世界最古であり、ご皇室を中心に新しく入ってきた人たちも同じ日本人として受け入れられ共存共栄してきました。

 

 そこには、小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)や三浦按針(ウィリアム・アダムス)や秦氏のように渡来人が日本人に同化してきた例は多数あります。

 

 だから、私は日本文化をたとえるならば「風呂敷のようなもの」と例えます。

 

 なんでも包み込んでしまうからです。

 

 もし、この連綿と続くご皇室や日本文化が民を飢えさえるものであったら、日本の文化はとうの昔についえたでしょう。つまりご皇室はそこで途絶えていたでしょう。それでも、2680年今上陛下まで126代の天皇様が居られた日本文化というものは一度も廃れていません。

 

 日本民族ですが、その定義はあいまいです。

 

 ユダヤ民族の定義をご存知ですか?

 

 ユダヤの民はベニスの商人に出てくる悪徳商人のシャイロックのように鉤鼻の白い肌を連想しますが、私の友人の元イスラエルの駐日大使のエリ・コーヘン閣下は浅黒い肌に黒い髪です。チェニジア出身のユダヤ人です。

 

 同じユダヤ民族といえども、東欧を出自とする白人もいれば、中東を出自とする肌の浅黒い人も存在しますが、同じユダヤ人です。

 

 つまりユダヤ人の定義は「ユダヤ教を信じる人」なのです。だから日本人でもユダヤ教に改宗すれば、ユダヤ人になることも可能なのです。

 

 では日本人、日本民族の定義は?

 

 私は二重であごが若干しゃくれていますが、別な人は一重まぶたであごが平安時代の美人図のように前に出ていない人もいます。

 

 私は顔が大きい古モンゴロイド系の顔をしていますが、菜々緒さんのような小顔の新モンゴロイド系の人もいます。

 

 私はずんぐりむっくりで手足が短いのですが、羽生選手のように手足が長い人もいます。

 

 これらは長い歴史の中でいろんな人種が混ざっている証拠であります。

 

 それでもご皇室を戴く私たちは同族なのです。

 

 アイヌ民族や沖縄の人たち?同じ日本人でしょう。日本民族といってもいいのではないでしょうか。

 

 リーチマイケル?立派な日本男児ですよね。

 

 ダルビッシュ?彼もアメリカで活躍する日本の青年です。

 

 私たちは寛容なくらいいろんな人たちを受け入れてきました。だから日本文化は風呂敷なのです。

 

 スーツケースならば、縦横奥行きの幅よりも大きいものは入れることができません。でも、風呂敷ならば、縦横無尽に包み込むことができるのです。そしていつの間にか日本民族となっているのです。

 

 アイヌ民族が昔いました。でも、現在は純粋なアイヌ民族は存在しないようです。それを無理やりいるように見せかけている法律を作っていること自体がおかしいのです。

 

 私が小学生のころ北海道に旅行に行くと、白老コタンの村があり、アイヌの人たちが歌や踊りを踊って見せてくれました。

 

 アイヌ民族の既婚女性は口の周りに刺青をしていました。50年ほど前ですが、老婆の口の周りには刺青がくっきりと残っていたのをはっきりと覚えています。

 

 でも、今はそんな人を見ることはありません。日本に完全に同化しているのです。

 

 日本でも江戸時代の既婚女性はおはぐろで歯を真っ黒に染めていました。

 

 今はそんな人は誰もいません。

 

 江戸時代の公衆浴場は混浴でした。今でも古い温泉地に行くと混浴の習慣が時々残っています。日本は究極のジェンダーフリーの国だったのです。でも、西洋の価値基準が入って来てどんどん混浴は無くなっていきました。

 

 いい習慣は残り、時代に合わない習慣文化は廃れていきます。

 

 でも、世界の他の国々では栄華盛衰を繰り返した王朝が、日本では連綿と2000年以上続いています。

 

 いろんな人種の人が日本列島に来ては同化していき、いつの間にか日本人としてご皇室を尊崇しています。

 

 麻生副総理の言っていることのどこがおかしいのでしょうか?

 

 私は全くおかしさを感じず、むしろまっとうだと思うのですが、皆さんはいかが?