人間娑婆世界の地獄は朝鮮の京城に出現した! | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 この言葉を見て、誰の文章かわかる人は相当の朝鮮通だと思います。

 

 これは福沢諭吉翁の言葉です。どんな時に発せられたかというと、金玉均率いる朝鮮独立党のクーデターが失敗し、かかわった人とその係累3代に及んでむごたらしい処刑の報を聞いた時でした。

 

 李氏朝鮮の末期、欧米列強のアジア侵略の真っただ中、日本は明治維新に成功し、西洋に肩を並べようと新しい国づくりに励んでいました。精神性は高いのですが、戦争の技術つまり文明が長い間の平安な時代のために、大幅な遅れをとっていたのです。

 

 徳川幕府に代わり、天皇親政によって日本が一丸となって外圧をはねのけようとしていたその時、朝鮮は旧態依然の李王朝と両班が勝手気ままに自分たちだけ良ければいいという無責任な政府で、政局に明け暮れていました。

 

 これは今の日本にも十分通じるものがあり、大局や日本の国益を見ないで狭い視野で反対のための議論に終始している野党の集まりのようなものでした。日本にはまだ政府がある程度の責任を持っているのですが、李氏朝鮮の高官は自分たち一族さえ繁栄すれば、庶民がどんなに苦しくてもまったく気にしない無責任体制でした。ですから、国民の生活は困窮を極め、植民地獲得にどん欲なフランスでさえも、朝鮮半島の植民地化は得るものがないということで断念したほどです。

 

 よく現在の韓国人が日本は朝鮮半島を植民地として搾取したと言っていますが、まったく事実無根のことであります。それは李氏朝鮮の無責任な王朝は朝鮮を最貧国であっても全く問題にしなかったのです。ですから朝鮮から搾取するものは何にもありませんでした。逆に日本国民の税金を使って朝鮮のインフラを整備しなければなりませんでした。

 

 朝鮮の女性を大勢強制的に連れて行って慰安婦にしたといっていますが、今のテレビに出てくるような美女はいません。当時は整形の技術などなかったからです。風呂も入る習慣もないので、全身垢だらけで、髪はぼさぼさ、不衛生極まりないのです。それが当時の実情でした。

 

 そういう朝鮮を憂いた人たちもいました。その一人が金玉均でした。彼はそういう時代に朝鮮の近代化を目指し、日本・清と同盟し、3国でアジアの衰運を挽回すべきだという「三和主義」を唱えていました。

 

 そういう独立不羈の精神を持ち、祖国のために奔走する彼を支援した大勢の日本人の一人が福沢諭吉翁でした。

 

 金玉均は明治維新を範として、清朝から独立し、近代化を目指していました。

 

 1884年ベトナムをめぐってのフランスと清国との間に起きた清仏戦争を絶好機ととらえ、清国の関心がフランスとの戦争に向いている間にと日本の協力を得て、高宗の妃の閔妃打倒のクーデター(甲申事変)を起こしますが、清国が予想よりも圧倒的に早く援軍として駆け付け、日本の少数の守備隊では太刀打ちができずに、失敗するのです。

 

 金玉均は日本へ亡命に成功しますが、その他の人たちは閔妃たちから捕らえられ、3族に至るまでみなむごたらしい処刑を受けるのです。

 

 その知らせを聞いた時に、タイトルの「人間娑婆世界の地獄は朝鮮の京城に出現した。吾輩は此の国を目して野蛮と評せんよりも、むしろ妙魔悪鬼の地獄國と言わんと欲する者なり~」と1885年の時事新報の中の記事に書いているのです。

 

 日本では敗軍の将の男の子供は、誅殺しました。親の敵と将来向かってくるからです。それをしなかったのが平清盛で、頼朝の義母と義経の実母の常盤御前の美しさに心が引かれ、常盤を側室にするために男の子たちの命を助けたのです。

 

 頼朝は北条氏に預けられますが、北条政子が惚れてしまい、実家の北条氏が平氏討伐の原動力となるのです。

 

 そういう故事があるので、男の子だけは殺していましたが、女の子や奥方まで殺しはしませんでした。

 

 あの織田信長でさえも、浅井長政に嫁がせた妹のお市の方の男の子は殺していますが、三人の娘の命は助けました。

 

 しかし、朝鮮半島の失脚劇は激しく、女子供に至るまでむごたらしい殺し方で命を奪ったのです。さすがに当代きっての知識人である福沢諭吉翁はその背後にCHINAがいることを見事に喝破していました。

 

 金玉均はすんでのところで脱出に成功し、日本に亡命しますが、1885年ごろは日本もまだ眠れる獅子と言われた大国清とは戦えるだけの実力はなく、融和政策により表面上は清国と仲良くしていました。

 

 そういう時に起こったのが、長崎事件(1886年)です。巨艦である定遠・鎮遠が修理のために長崎港に寄港してくるとその巨大さに長崎市民は恐れおののきます。その姿を見た清国水兵たちは花街で乱暴狼藉を繰り広げます。

 

 長崎県警はもちろん、佐賀県・福岡県からも警官隊が応援に駆け付けますが、双方に死傷者が出るほどの大混乱になったほどです。

 

 定遠は排水量が約7700トンありましたが、当時の日本の最大の軍艦でも2000トンクラスしかなかったのです。排水量の多寡は搭載している大砲の大きさにつながります。定遠・鎮遠は30センチの連装砲塔を二基搭載しており、つまり30センチの巨大な大砲が4門も積んであったのです。

 

 その後定遠・鎮遠に対抗して作られたのが松島・橋立・厳島といういわゆる三景艦ですが、すこしでも遠くから撃てるように2センチだけ口径が大きい32センチ砲を一門だけ搭載した艦を作るのがやっとだったのです。

 

 それほど1880年代には日清の間の戦力比は大きいものがありました。

 

 ですから、日本はまだ清国と戦争などできない状態でした。それでも日清戦争は1894年に勃発しますが、その時は日本軍は清国軍を凌駕します。どれほどなのかというと戦闘で亡くなった戦死者よりも脚気等で亡くなった戦病死者が圧倒的に多かったほどです。

 

 金玉均もあと一年待てばよかったのですが、1894年3月長い亡命生活に疲れ果て、焦って清国の実力者李鴻章大臣に会うために上海にやってきたところを拳銃で暗殺され、死体は首、両手、両足をバラバラにされ、各地でさらし者にされました。

 

 朝鮮にも国士がいたのですが、あまりにもその力は脆弱で朝鮮の陋習を打破することはできませんでした。その時に発せられたのが巻頭の言葉です。

 

 今の韓国に金玉均のような国士はいないのでしょうか。

 

 文大統領が推し進めている北との融和政策は、国際社会で孤立化を招き、朝鮮半島の経済を直撃することが容易に想像できます。北の資源と南の資本を活用して共に経済発展をしようにも、他の国は相手にしません。

 

 ちょうどその縮図がブエノスアイレスでの各国の首脳たちが和やかに談笑する中、ぽつねんとさみしく作り笑顔で独りぼっちだった文大統領の姿に現れていたのです。

 

 安倍総理は在任期間も長いし、トランプ大統領などの信頼も厚く、自然に前列中央のポジションで写真に納まっていました。歴代首相の中でもこのようなポジションで自然体で立てるのは安倍さんくらいのものでしょう。

 

 中曽根元総理もちゃっかりレーガン大統領と談笑しながらそれまで日本の総理の定位置であった端っこから中央に立つという綿密な作戦が功を奏しましたが、そうやってでもしないと各国首脳の中央に位置することはできなかったのです。しかし、安倍総理はとても自然に他国の首脳も認める中、堂々と中央に位置していました。それが国際社会での各国の地位を現しています。

 

 北朝鮮の核兵器を廃棄させるために各国が共同して制裁をしている中、韓国一人だけが北朝鮮に救いの手を差し伸べています。これは他の国々から協定破りと見なされるているのです。だから誰からも相手にされず、ひとり作り笑顔をさみしく浮かべているのです。

 

 こういう場面を韓国の人はどう見ているのでしょうか。

 

 国際社会に限らず、普通の人間の社会では嘘をついたり、約束を破ったりすると誰からも相手にされないのです。

 

 国家間の約束を平気で破り、国際間の約束も平気で反故にするなんて、どんな言い訳をしても通じないのがわからないのでしょうか?

 

 徴用工の判決に対しても、韓国は日本に補償を求めているのではなく、慰謝料を求めていると弁護士が行っていますが、何に対する慰謝料なのでしょうか。

 

 石破茂や福島瑞穂や辻元清美のように、日本が戦前朝鮮を植民地にしたと本気で思っている人が日本にもいます。逆に韓国はほとんどの人が日本に植民地にされたと教えられているのですが、何を日本は韓国から搾取したのかを教えてほしいのです。

 

 まえにも書きましたが、1965年の日韓基本条約締結の際に、お互いの専門家がどれだけの資産を朝鮮から日本へ持ち出したのかと試算をしようとしたところ、持ち出した金額よりも日本が朝鮮に持ち込んだ資産の方が多かったので、賠償金としては請求できませんでした。

 

 だから独立お祝い金として3億ドル(無償)2億ドル(有償)計5億ドルを当時日本も外貨準備高が不足する中、ドルで韓国に支払っているのです。それを朴大統領は個人にばらまくのではなく、集中して国家のインフラに使い、漢江の奇跡と言われる経済発展を遂げたのです。

 

 感謝されても非難されたり、慰謝料を請求される筋合いは全くありません。

 

 これ以上韓国が国際社会との約束を破り、北朝鮮側に行くようであれば、ビザ免廃止は当然のことながら、精密機械の工作機械や、中心となる部品の禁輸措置も念頭に入れなければならない状況に遅かれ早かれなると思います。

 

 そうなったときには日本は一切韓国を助ける必要はありません。助けてもきっと将来文句を言われ、補償や慰謝料を請求されるのがおちですから。