いろんな危険性に気づかない日本人。危険はすぐそこに存在する。 | 井上政典のブログ

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 歴史ナビゲーターの井上政典がお贈りする祖国日本への提言です。
 
 ご意見は賛成反対を問わずどんどん書いてください。

 ただし、社会人としての基本的なマナーは守ってくださいね。

 昨日、車で自宅に戻ろうとすると大渋滞。空にはヘリコプターが数機飛んでいるし、何事が起ったのかと思っていると、講倫館高校の体育祭で事故が起こり大勢の生徒さんが救急車で病院に運ばれていきました。

 

 あとで聞くと36人の生徒さんが低体温症で病院に運ばれたそうです。

 

 学校側ももちろんリスクを考えていました。それは熱中症対策です。

 

 ちょっと前までは猛烈な暑さで外での活動は危険だと思われていました。日中どころか夜もエアコンなしでは過ごせない日々が長く続いたのです。だから先生たちも熱中症対策についてはいろいろ検討され、準備もされていたようです。

 

 ところが、昨日の事故は雨が降っていたために濡れた生徒たちが急激に体温が下がる低体温症でした。

 

 まさかと誰しも思ったことでしょう。

 

 福岡でも夜窓を開けて薄い布団で寝ていると寒さを感じ、夜中にトイレにおきるほどです。う?年のせいか?

 

 このように人間の思い込みは時として全く違う現象が起こった場合にとんでもない事故を引き起こすという事例をまじかで見ました。

 

 今日は校区の敬老祭が小学校の体育館で行われています。昨日はそこに行くために帰路を急いでいたのですが、渋滞でした。そしてどうにか準備に間に合って手伝っているといつものように大型の扇風機を組み立て作業がありました。

 

 仲間と「これいる?」と顔を見合わせましたが、例年この時期はまだまだ暑く扇風機なしではいられないのです。

 

 これはいらなければスィッチを入れなければいいので、10数台設置しましたが、それも備えあれば患いなしです。

 

 原子力発電も反対派が昔から反対意見の第一番に言っていたのが;

 「地震国日本に原子力発電所を作ってもし地震で壊れたらどうする?」でした。

 

 ですから、技術者は必死になって地震に強い原子炉を作り出し、世界で最も地震に強い原子力発電所が完成しました。

 

 福島第一原子力発電所の事故の時も震源地に近い複数の原子力発電所は地震の発生前の兆候を受けて安全に燃料制御棒が炉心に自動的に入り、無事に停止しています。

 

 ところが、その後の津波の影響で非常用発電設備が地下にあったため電源喪失状態になり、冷温停止している原子炉内で冷却水が自然に蒸発していったために物質同士で反応し、水素が発生しました。それがたまった状態の時に水素爆発を起こし、国民の目に強烈に焼き付いたのです。

 

 しかしこれは水素爆発により建屋を破壊しただけで、原子炉がぐちゃぐちゃに壊れたわけではありません。もちろんそれにより放射性物質も空地中に拡散されましたが、皮肉なことに爆発しないで先に窓が開いた二号機?が一番放射性物質を放出しています。

 

 それでもチェルノブイリの事故の10分の一以下であり、それによる人体への影響はないということがその後のIAEAなどの調査で章中になっていますが、反対派の人たちはその信ぴょう性を疑って、いまだにあの事故原因が解明されていないといい続けていますが、それは全くのでたらめです。

 

 数百人の専門家が長い間調査し、各原子炉から放出された放射線量をほぼ正確に把握しています。

 

 話を本題に戻します。

 

 反対派は地震のことで反対し、差し止め訴訟などもすべて地震が起こったらということで何年にもわたって行われていました。津波なんて一度も問題に上がったこともなかったそうです。

 

 福島第一原子力発電所の外部電源装置が地下にあったのは、アメリカのGE社製の設計で、その想定は竜巻やハリケーンなどの風の被害を想定して地下にあったそうです。日本の技術者が津波の危険性を指摘して一部を高台に移そうとしたときに、GE社は一切の変更を認めませんでした。

 

 この話を聞いた時に、事故の責任は変更を認めなかったGE社にあるのではと素人ながらに思いました。

 

 地震、竜巻、ハリケーンなどの風に対しては耐性を持っていた福島第一原子力発電所は予想をはるかに超える津波には無防備でした。

 

 あと1メートルほど高い防潮堤があれば・・・とか、外部電源を高台に置いとけばとか・・・、冷却するための放水車を数台防水機能を持つ格納庫においておけばとか・・・、いろんな反省点がだされ、それが原子力規制委員会からの要望として各電力会社に通達され、その基準を満たしたものが審査の申請をしてそれに通ったものが順次亀の歩みのようにちょろちょろと再稼働しているのが現状です。

 

 原子炉の形状の違い、PWR(加圧水型原子炉)とかBWR(沸騰水型原子炉)で原子炉格納容器の大きさが違い、現在再稼働している原子炉はすべてPWRで原子炉格納容器がBWRの10倍ほど大きなものです。

 

 ほとんどの原子力発電所で福島第一原子力発電所の事故の対策は完了し、原子力規制委員会の審査を待っている状態ですが、10万ページに及ぶ対策要件があるために人手不足を言い訳になかなか前に進みません。

 

 そして原子炉の形状、そして住民の理解などが加味されて再稼働しやすいところから順次再稼働しています。九州電力は佐賀県と鹿児島県の住民の大多数が再稼働に賛成のため、鹿児島県知事は初めは再稼働反対でしたが、住民の声に押されて再稼働を認めました。

 

 これによって九州ではこの酷暑でも電気は十分にあり、今まで酷使してきた火力発電所のメンテをして次の危機に備えています。

 

 ところが火力発電所は地震対策が十分に採られていません。

 

 奈良林直先生のタイムラインからの抜粋です;

 

 「耐震補強を徹底的に施した原発に比べ、火力発電所は地震に弱いです。ボイラーの伝熱管群は、熱膨張を避けるために垂直に数十mの長さがあり、上部で吊っていますから、今回のように直下型の縦揺れには弱いです。運転中は高温高圧になった伝熱管群が数十cmも下方向に伸びて下がって来るので、垂直方向には固定できません。1,2号機のボイラーの伝熱管は損傷し、高温高圧の蒸気が吹き出しました。4号機はタービンで火災が発生し、火柱が上がったとのことです。復旧にはケーシングを外して分解点検して修理しなければなりませんから長い時間がかかると思います。」

 

 これが原因でここの変電所のシステムや機器を守るために連鎖的にシャットダウンしていき、北海道中が停電したのです。

 

 これをFBFはうまく表していました;

 「お神輿を一人の力持ちに頼って担いでいたら、その力持ちの手首が折れそうになって他のひ弱な人たちに一気にお神輿の重量がかかったために、一斉に支えきれなくて落としていけないお神輿を下に落としてしまった」と。

 

 そこに私はコメントで、「もっと力持ちがいたのですが、村人の話し合いで担がせてももらえなかった」といれました。

 

 この大停電も、原子力発電所が事故になったら怖いというイメージ先行の恐怖感の反原発派から煽られて泊原子炉を止めてしまった道民の責任でもあります。

 

 今後このような事故が厳寒の冬に起きたらどうしますか?

 

 今後このような事故が人口密集地で起きたらどうしますか?

 

 今後このような事故が酷暑の夏に起きたらどうしますか?

 

 CHINAがシーレーンを封鎖したらどうしますか?

 

 いろんな危機を想定してその対策を講じなければなりません。政治家は大衆に迎合するような人では務まりません。真剣に日本国と日本国民のために何ができるかを考えて、どんなに強い反対があろうともしなければならないことを着実に実行できなければならないのです。

 

 空気を読めない野党の政治家が安倍総理は政権を私物化していると訴えたそうですが、まったくのピエロですね。

 

 存在感のない国民民主党の代表戦がいつの間にか終わっていましたが、どちらが代表になってももうすぐまた党名が変わる運命は変わりませんね。

 

 ルーピー鳩山が北海道が全土停電するなんておかしいと発言し炎上しているようですが、国民のほとんどはそれがなぜ起きたかを知っています。総理経験者が知らないことがおかしいのです。こんな人が総理をやっていた日本は本当に危なかった。

 

 小泉純一郎氏はまだこれでも反原発を訴えているのでしょうか?

 

 いろんな危険性があります。それに全部対応できませんが、できるだけ多くのことを想定すべきですね。