福井の大雪で国道に1500台以上の車が立ち往生していた事件で、災害救助要請を受けた自衛隊員が救助に向かい、解消され始めたという報道を見てちょっと安どしています。
雪がほとんど降らない福岡市の住人として今回の大雪が寒い地方の人たちの想像を超えるものだったということを知るすべもありませんが、ただ北海道名寄というマイナス20度の所で一冬過ごしているので、寒さがどれだけ身に応えるかは知っています。
不思議なことにとても寒がりだった私が北海道から福岡に帰ってきたら、12月ごろまで冬としては薄着で過ごせていたのです。でも、二年もするとすぐに元に戻っていまではとっても寒がりになってしまいましたが・・・。
自衛隊員が災害救助に入って、人力でつまりスコップで雪をかき分け、重機が入るような導入路を作ってからの除雪作業は本当に大変だろうなと想像します。
本人は気温も福井よりも比較的暖かく、暖房の利いた家でテレビを見ているだけの無責任な言い方になりますが、自衛隊が入る前にもっと地方自治体はすることができたのでは?と思う次第であります。
というのは、自衛隊員だって人の子です。寒いしつらい作業です。これは私たちと何ら変わりません。
心無い人は「自衛隊員もそれで給料もらっているんだから当たり前」と的外れな意見を言う人がいます。近くにいたら多分温厚な私でも殴ってしまうほどの腹立たしさです。
自衛隊員だから体を鍛えているじゃないという人もいますが、「何のために鍛えているのでしょう?」
それは国を外敵から防ぐ、つまり国防のために体を鍛えて、技術を習得し、万が一のために備えておられるのです。
本番は一回こっきり。なぜなら失敗すれば命がなくなるのです。それを防ぐためにも日ごろから死に物狂いでの訓練をしているのです。
装備もどんどん高度化し、その習熟訓練を欠かすことはできません。
ところが今回のように災害救助に向かって時間と体力を使えば、本来の任務である国防の任務のための訓練がおろそかになります。
もっとこれだけの大規模な立ち往生になる前に地方自治体は何かする手立てがなかったのでしょうか?
国内の治安を守るのは、本来警察の任務であり、災害時には消防がその任に当たります。しかし、今回の大雪は降雪量も降り続いた期間も予想をはるかに超えるものだったのでしょう。そこで自衛隊の主導となったと善意に理解しています。
でも、自衛隊は本来国を外敵から防ぐという国防の任務を担っているわけで、災害救助隊ではありません。
ただ自衛隊は国民を守る最後の砦なので、警察や消防ができなくなったら出動するのにやぶさかではないでしょう。
どんなに寒くても、どんなにきつくても自衛隊の方々は指揮官の命令によって自分の今まで鍛えてきた力を出し切って目の前の任務を遂行されます。
程度は違っても私たちと同じように寒さを感じるし、肉体は過酷な自然環境でつらいのです。それでも黙々と任務をこなし、困っている人々を助けようとされているのです。
そのような自衛隊に対して私たち国民はどうこたえるべきなのでしょうか。
憲法論議になれば、自衛隊は違憲な存在と憲法学者から言われ、ちょっと事故が起きるとマスコミが自衛隊の情報公開の少ない体質を責めます。
国民に知る権利があるということでもっと潜水艦の情報を公開せよ民進党の白眞勲は国会で偉そうにしゃべっていましたが、軍事情報を公開することは利敵行為だということを知らないのでしょうか、それともこの人自体が工作員なのでしょう。
自民党でも第9条の文言でもめているそうです。私は自衛隊が日本軍であり、国民の尊敬の対象にすべきだと思っています。
でも、一部の人が言うように自衛隊が違憲の状態であるならば、国民を外敵から防ぐ任を持ち、大規模な災害で一番頼りになる存在の自衛隊が合憲となるようにすることが必要ではないでしょうか。
文言は専門家に任せればいいと思っています。
ただ、自衛隊が国民の大部分が思っているように一番困った時に、一番頼りになる存在だという事実をきちんと国の根幹を示す憲法にも明記すべきだと思います。
そして自衛隊の隊員の方がこれだけ苦労をする任務に就かれた時には、せめてその労をねぎらうための勲章制度を復活させるべきではないでしょうか。現在の自衛官の制服についているバッジは本来勲章の略章なのですが、日本に本来軍人に授与するための勲章制度がないために勲章の略章に見せかけた「グリコのおまけ」と呼ばれるバッジをつけてごまかしているだけです。
退役後に将官は勲章をもらえるようですが、現役の将校や兵隊さんたちにはまったく適用がないのが現状です。
それも違憲状態に置かれたままだからです。一刻も早く憲法改正をして自衛隊を本来の国軍として位置づけてあげるべきだと思います。
左巻きの先生が小学生の父兄に配る学級新聞に憲法改正反対と書いて配っている事実が発覚していますが、その中に「改憲しても今までと変わらない平和国家であり続けるなら変える必要がない。戦争ができるようにするから変えるのだ」というような趣旨の文章を書いています。
「戦争を無条件にしない」から憲法に明記された軍隊は必要ないとするならば、過酷な訓練に耐えて日々からだと技術と心を鍛えている自衛隊の存在はいらないでしょう。ならば東北大震災しかり阪神淡路大震災しかりそして福井の大雪のような災害にも出動して国民の生命・財産を守る自衛隊はいらないのですかね。
私は必要だと思っています。国防の任も大規模な自然災害に対してもこれだけ頼りになる存在はありませんし、自衛隊の方々を尊敬しています。
困った時だけに助けに来てくれる便利な存在ではないんです。きちんと法的もその実力をいかんなく発揮できる存在にすることが日本が戦争に巻き込まれない一番の特効薬なのです。
何度も書いていますが、「専守防衛」という言葉ほど無責任なことはありません。攻撃されて日本国民に犠牲者が出て始めて反撃できるということ意味しています。
その最初の犠牲者があなたの最愛の人でもいいんですか?
私は絶対に嫌です!
また戦場が国内になった場合、あの悲惨な沖縄戦の二の舞になるということがわかっているのでしょうか。
自分の郷土が戦場になっていいんですか?
私は絶対に嫌です!
自衛隊員だって人の子です。寒いし、つらいことがあっても国民から頼りにされているという自負心があるのとないのでは大違いです。
早急な憲法の改正を望み、自衛隊がきちんと憲法上認知されることを願っています。